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Draft Notebook 3: RB Alex Green
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2011年5月 6日
今回は3巡32位(全体96位)指名のRBアレックス・グリーン(ハワイ大)について。指名直後の記事も参照のこと。
オレゴン州ポートランド出身。高校では4年時に1134yds・14TDを挙げる大活躍で、オレゴン州のハイスクール・オールスター・ゲームではMVPにも選ばれている。
- 高校での学業成績が足りなかったため(そこがQBロジャースとは違う)、QBロジャースと同じ北カリフォルニアの Butte Community College で2年間プレー。1年目はラン519yds・3TD、2年目の2008年には1037yds・14TDの大活躍で無敗の全米王座にも貢献した。
- コミュニティ・カレッジの先輩QBアーロン・ロジャースと会ったことはないが、ロジャースの弟ジョーダン(現ヴァンダービルト大)とは一緒にプレーした仲とのこと。
- ハワイ大1年目シーズンは2番手RBとしてラン453yds(平均5.3)・2TD、パスキャッチ11回98yds・1TD。スターターに昇格した昨季は1199yds(平均8.2!)・18TD、パスキャッチ27回363yds・1TDと爆発的な働きだった。
- ラン1回平均8.2ydsは昨季の全米トップ。WACのカンファレンス2ndチームに選出された。4巡指名CBハウスがいたニューメキシコ州立大との対戦では、同大記録の327ydsラッシングも記録している。
- ハワイ大のブライアン・スミスRBコーチは、2003年にロングスナッパーとしてパッカーズにドラフト外入団したことがある。(キャンプ前に解雇)
- パッカーズ史上、ハワイ大選手のドラフト指名は今回のRBグリーンが初めてとなる。パッカーズ在籍は過去に2人いて、1988年のCカニ・カウアヒも2005年のOGエイドリアン・クレムも1年だけで退団。OGクレムはトンプソンGMが2005年に就任して最初に行ったFA補強だった。(LGマイク・ウォールの後継候補)
- 過去2年間でラッシング232回はきわだって少なく、そのぶん使い減りしていないかもしれない。上位指名RBたちの過去2年間のラン回数は、イングラムが429回、ライアン・ウィリアムズが403回、ルショアが389回、ダニエル・トーマスが545回、マレーが453回、リドリーが294回。
- ハイライト映像(ビデオ1・ビデオ2)を見ても、ショットガンからのドローでデカい穴が開いたところを爆走する映像ばかり。そのせいで、我々ファンだけでなくスカウトも評価に苦労したらしい。あまりダンスせず、自分からサイドラインに出ず、タックラーを吹き飛ばすようにぶつかっていくタイプなのはたしか。
- 2年間で9ファンブル(4ロスト)とボールセキュリティの懸念がある。
- すでに娘が1人いる。
- 背番号は39番に決定。大学時代は25番だったが、パッカーズではRBグラントが着けているため。39番は戦前にCジャグ・アープといった名選手が着けたこともあるが、最近はあまりパッとしない。1990年の1巡指名(バスト)のRBダレル・トンプソンもこの番号を着けている。
- 本人のインタビューから。
- 「全体90位が過ぎたあたりから、僕は4巡序盤か4巡半ばになるんじゃないかと考え始めてた。グリーンベイが来てくれて本当にありがたい」
- ファンブル問題について。 「ハワイ大での最初の頃はその問題があった。パッドレベルが高かったせいで、シーズンが終わるまでに頑張って問題を修正できた。その問題は過去のことだ。ファンブルを最小限に留めるべく努力してきた」
- ロジャースと同じコミュニティ・カレッジに通ったことについて。 「彼と同じ球団でプレーできるなんて楽しいだろうね。僕にとっては大変な名誉だ」
- 寒い中でプレーすることについて。 「故郷のポートランドも相当冷え込むからね(12月・1月の気温は名古屋と同じぐらい)。これまでにプレーした一番寒いゲームは昨季のユタ州立大戦。寒くて風も強かったけど、僕のキャリアでも上位に入るようなゲームができた(ラン172yds)。僕にとって寒さが問題になったことはないんだ」
- スプレッドオフェンスでの使われ方について。 「ハワイ大のラン&シュートのパス・フレンドリーなシステムの中で、僕はいろんな役割を担ってきた。とくにブロッキングは重要だったし、スクリーンパスも多かった。ドローや、インサイド・ゾーンも」
- 「スプレッドオフェンスはハワイ大が初めて。高校もジュニアカレッジもダウンヒルのスマッシュ・マウス・フットボールだった」
- テッド・トンプソンGMの記者会見から。
- 「何でもできる選手だ。大型バックであり、ランもキャッチもいい。スプレッドオフェンスでプレーしてきたが、カレッジ・オールスター戦ではフルバック付きのオフェンスもこなしていたし、大きな問題にはならないと思う。今年のRBグループでは明らかにトップクラスだ」
- 「キャッチングはフレキシブルで、ボールにアジャストできる。カリフォルニアで行われたハワイ大のプロ・デイで私も見ることができたが、彼はやすやすとキャッチする。エドガー・ベネット級とは言わないが(笑)、とても優秀だ」
- ジェリー・フォンテノー新RBコーチの記者会見から。
- 「あのサイズであれだけ速く走れる選手は多くない。しっかり肩を低くし、ハードに走る。容易には倒されない。チームメイトも彼のタフネスを尊敬し、慕っている。一緒にいて楽しい選手だ」
- ファンブル問題について。 「大学から来た選手はみな同じことだが、我々はボールセキュリティを最も重視して教えていく。(彼のファンブルは)大きな問題ではないと考えている。しかし我々が注意を払っていく部分であるのは言うまでもない。本人も率直に認めているし、我々みんなで修正していくつもりだ」
- RB陣の充実について。 「とても才能豊かなグループだと思う。しっかりブロックできる選手たち、オープンスペースで上手く走れる選手たち、恐れずに縦に突っ込める選手たちがいる。このリーグでは良いRBはいくらいても足りないものだ。(大エースを置かずに)グループで運用するやり方がリーグ中に広まっているし、それはウチも変わらない」
- パスプロテクションについて。 「ハワイ大ではあまりその仕事は多くなかった。しかし私が見た限りでは、彼のブロッキングはアグレッシブで、汚れ仕事をいとわず積極的に取り組んでいた」