グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2011年3月24日
ニューオーリンズで開催されたオーナー会議において、今年のルール改正が以下のとおり決定した。
- 競技委員会がオーナー会議に提案した主な内容は17日の記事を参照。
- キックオフ位置の変更は修正のうえ可決された。反対6票の中にベアーズが含まれているのは言うまでもないが、同じく有力リターナーを抱えるヴァイキングスとライオンズは賛成票を投じたらしい。
- キックオフ位置は現行の30ydsラインから35ydsへと前進。タッチバックが大幅に増え、ベテランキッカーの選手寿命が延び、キックオフスペシャリストの需要が減るはず。過去10年間のタッチバック率の変遷はESPNの記事参照。ほぼ右肩上がりで16.0%まで増えてきたのに、さらに倍増するのではないか。
- タッチバック後の攻撃開始地点は20ydsラインのままとする。競技委員会は25ydsラインを提案していたが、リターン側がタッチバックを選択しすぎないようにとのせめてもの配慮。
- これまでカバレッジチームは10ydsでも15ydsでも助走をすることができたが、今年からは30ydsラインより前からスタートしなければならず、助走は5yds未満となる。激突までの距離を短くすることで選手の安全を図るとともに、つまらないオフサイドの反則(しかもやり直しに時間がかかる)を減らす効果もありそう。
- リターンチームのウェッジ・ブロックは「2人までならOK」のまま変更なし(2009年の改正で3人以上は禁止とされた)。
- 競技委員会はウェッジ・ブロックの全面禁止を提案していたが、「ビッグリターンが出にくくなる」とヘッドコーチたちが主張したため、とESPNは報じている。リッチ・マッケイ競技委員長(ファルコンズ社長)は、2人によるウェッジブロックはケガ人増加の理由ではなく、ケガはむしろカバレッジチームよりリターンチームに多い、と説明している。
- インスタント・リプレーのチャレンジ権限を変更。30-2で可決された。
- これまでは前後半2ミニッツのチャレンジだけがリプレー・オフィシャルの権限だったが、すべての得点プレー(TD、FG、エクストラポイント、セーフティ)をリプレー・オフィシャルの権限とする。
- ヘッドコーチによるチャレンジ回数はこれまでどおり。「2回チャレンジ成功すれば3回目のチャレンジ可能」のシステムも変更なしと決まった。(競技委員会は3回目をなくそうと提案していたが)
- この改正でリプレー機会が増え、誤審被害を防ぐためのヘッドコーチの負担が軽減されることになる。とくにロードでの不利な判定のとき、敵地スタジアム内でなかなかビデオ映像が流れないために不利をこうむっている、とのヘッドコーチたちの不満が大きかった。
- ボイジ州立大のようなユニークなスタジアムもあるが、NFLでは芝の色は緑でなければならぬ、とあらためてルールに明記された。ファルコンズのオーナーによると、芝の色を変えないかとスポンサーに求められる懸念があるから、とのこと。
- 悪質なヒットの被害者となる「無防備なプレーヤー」の定義を拡大しよう、という案については継続審議となった。細かい文言に関する詰めを行ったうえで5月のオーナー会議で可決されるかもしれないし、されないかもしれない。
- プレーオフのシード順は変更なし。7勝9敗チームのプレーオフ進出で世間では議論が盛り上がったものの、その後は尻すぼみとなった。昨年導入されたプレーオフでの新延長戦システム(記事へ)もとりあえず据え置き。(まだ一度も行われていない)
カテゴリ : NFL