グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2011年3月12日

労使交渉決裂 ロックアウト突入

交渉期限最終日、オーナー側がかなりの譲歩を行ったものの選手会側は譲らず、交渉は決裂となった。選手会側はただちに組合認証取り消しの手続きを行って組合を解散、QBトム・ブレイディを原告代表とし、オーナー側を反トラスト法違反で訴えた。そして現地11日いっぱいで旧労使協定が失効し、オーナー側は12日0時01分をもってロックアウトを宣言した。

オーナー側は自分たちの最終オファーの内容を明らかにし、これだけの譲歩をしたのになぜ選手会側は受け入れないのかと世論に訴えている。金額面の詳細は明らかになっていないが、隔たり($320ミリオンと言われる)があったところを半々にした、と書かれている。たしかにこの内容ならばかなりの譲歩であり、選手会への世間の風当たりは先週とは比べ物にならないほど強くなっている。

いっぽう選手会が譲らなかった最大の理由は、各球団の財務状況が明らかでないことだ。帳簿も見せないくせに、利益が減った、経営が苦しいと言われても、とても信頼できるものではない。そこでオーナー側は「(すべて公表するのではなく)中立の監査人を選んで各球団の財務諸表を調べさせる」という妥協案を提示したが、選手会はこれも受け入れなかった。オーナーたちが個人的な出費をいかにしてフットボール経費にすりかえて計上しているか、数々の手口を指摘。そうした操作のない帳簿かどうかとても信頼できない、と突っぱねている。けっきょくのところ、この「信頼」の部分が決裂の最大の原因となった。

こうして賽は投げられ、これからは交渉のテーブルではなく法廷が両者の主戦場となる。1993年の労使協定の際にNFL/NFL選手会の調停人に指名されたミネソタ連邦地裁のデヴィッド・ドティ判事は、その組合寄りの姿勢で長らくオーナー側の目の上のたんこぶとなってきた(連邦判事に任期や定年はなく終身である)。選手会側の強気の理由にはそのこともありそうだ。

以下、用語の解説や今後予想される展開について、管理人がわかった範囲でまとめてみた。

カテゴリ : NFL