グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2010年7月14日

キャンプ地のスタッフが語る

毎年夏のトレーニングキャンプでパッカーズはセント・ノーバート大地図)に宿泊し、そこから6マイルほど北のランボーフィールドにバスで通い、そこから(子供たちの差し出す)自転車でレイ・ニチキ・フィールドへと向かう。セント・ノーバート大で行うキャンプは53年連続となり、NFL最長だ。選手たちは3階建ての Victor McCormick Hall で生活するが、定員225名の学生寮なので、学生たちとは違って4人部屋に2人ずつ入るだけでよい。

24人のスタッフを率いて80人の選手たちの料理を作る料理長はダン・フローリッチ(51歳)。同大に勤務して22年になるが、パッカーズとの関係はもっとずっと長い。「子供のころ初めて観に行ったのが1967年のアイス・ボウルなんだよ。あれでハマってしまってね」

熱愛するプロ球団に料理を提供する仕事は、世界中のシェフの夢と言っていいだろう。「22年前に勤め始めたときはまだ料理長ではなかったが、当時はキャンプはもっと長く、我々が出すべき料理はもっと多かった。大変な仕事だが名誉なことだ。こんな仕事ができる者は多くないのだから」

「毎年パッカーズのキャンプが始まる前に、スタッフを集めてオリエンテーションを行う。ちょっとした注意喚起のためにね。行動規範はこれこれであり、こうした振る舞いが期待されている、それを離れることのないように、といった内容だ。我々はチームと問題を起こしたことは一度もないんだ。スタッフには、選手と話をするなとは言わない。ただ、フットボールの話題を持ち出したりはするな、ということだ」

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ダイニング・サービス副部長のマシュー・ドイルは、パッカーズのキャンプにかかわって10年。彼の下にはフルタイムのスタッフ7人と学生アルバイト5人がいる。彼もまた、プロフェッショナルな振る舞いの重要性を強調している。スタッフを採用する際には、選手にサインを求めたりフットボールのことを話したり、といった禁止行為についてしっかりと話しておくという。

「選手にとってキャンプ地とはファンたちから離れて安心できる場所であり、我々は彼らのプライバシーを保つよう常に努力している。実際には我々スタッフと人間関係を築く選手もいる。それでも関係はプロフェッショナルなものでなくてはならないのだが、選手はスタッフ相手に軽口を叩くこともある。まあそうしたフレンドリーな環境ということだ」

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フレンドリーではあるが、非常に忙しい職場環境でもある。セント・ノーバート大は選手たちに朝食とディナーと軽い夜食を出し、絶え間なく飲み物を補給しなければならない。今年もキャンプ入りまで半月となり、フローリッチ料理長はすでに準備に突入している。7つか8つの業者と常に連絡を取り合い、その他にも12社ほどと話をしている。とりあえず120ケースの水を注文し、メニューもほぼ完成しつつある。

ディナーには毎晩3種類のメイン料理が用意される。シーフード、鶏肉、その他の肉料理だ。バラエティに富んだ炭水化物、サラダバー、デザート。それにもう1種類の主菜が用意されたヘルシー・バー。軽い夜食にはサンドイッチ、サラダ、それから日替わりメニューがある。キッチンで作る自家製ソースのほかに、週3回材料が配達されてくる。

長年チームを見つめてきた自分にとって、忘れられない年があるとフローリッチ料理長は言う。「優勝した1996年のキャンプだね。チーム内でも期待のレベルは非常に高く、なにか特別なことが起こりそうな予感があった。キャンプ初日からそうだったよ。選手たちの集中ぶりがすごかった。まだ始まってはいないが、今年のキャンプもちょっと似たような雰囲気を感じている。なにかとてもよいことが起こりそうな雰囲気がね」

カテゴリ : Camp, Team/Organization