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Packers - Cowboys Notebook
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2009年11月17日
- マイク・マッカーシーHC。「シーズンを軌道に戻せた、我々にとって重要な勝利だった。とくに過去2週の残念な敗戦の後ではね。ディフェンスの活躍はいくら褒めても足りないほどだ。チーム全体がよく頑張ったが、パワフルなオフェンスを持つ好調なカウボーイズ相手によくやってくれた。残り38秒になるまで相手を一度もエンドゾーンに入らせなかったディフェンスを、私は誇りに思う」
- カウボーイズオフェンスは(先週の時点で)トータルNFL3位、ラン8位、パス6位。過去2週間で計76失点のパッカーズディフェンスにとってはどう見ても分の悪い相手だったが、3rdダウン成功3/12、5サック(今季最多タイ)、3ターンオーバーといった数字が光る。
- パスラッシュがよかったとはいえ、ランを止めて3rdダウンロングに追い込めたのが重要なカギだった。昨季の対戦ではなんと35回217yds(平均6.2yds)のラン攻撃を許している。いくら最近パッカーズがラン守備好調とはいえ、ランをわずか11回(QBスクランブルを含めて14回)しかコールしなかったカウボーイズのゲームプランが批判されるのは当然のことだろう。先週までカウボーイズは1試合でラン23回が最少だった。
- 3ターンオーバー全てに貢献したCBチャールズ・ウッドソン。
- ドム・ケイパースDC。「CBウッドソンは非常に嗅覚に優れた選手だ。フィルムをよく研究し、とても頭がよい。最近では相手QBたちもよくわかっている。彼の近くにパスを投げたら、ボールをキャッチする可能性はレシーバーと変わらない」
- 第2Q、42ydsのパスキャッチをしたWRロイ・ウィリアムズからCBウッドソンがファンブルさせていなければ、流れは一気にカウボーイズに行っていたかもしれない。「1つ言えるのは、僕を相手にプレーするなら、ボールを守らなきゃいけない、ってことだ。僕はただタックルに行くつもりじゃなく、ボールを叩こうと狙っていて、それがうまく行った」とCBウッドソン。
- チームの危機についての自主ミーティングなど自分には不要だ、と言わんばかりのCBウッドソン。「言葉などさして重要じゃない。けっきょくのところ、僕らはみな大人の男だ。やるべき仕事がある。よい仕事をして当たり前なんだ。フィールドでそれを実行するだけ。それを誰かから言ってもらう必要はない」
- 「巧みなプレーコールやディスガイズで(QBロモを)少しばかり混乱させることができた。でもけっきょくは、各選手がマッチアップ相手を負かせるかどうかにかかっている。よいコールをしてくれたとしても、各選手がフィールドでよいプレーができなければ何の意味もなくなってしまう」
- 今季パスキャッチ数(49)ではカウボーイズ最多のTEジェイソン・ウィッテンは、「むこうはチャールズ・ウッドソンを僕につけてきて、僕は彼からフリーになれなかった」と語っている。CBウッドソンを相手エースTEにつけるシステムは、先週バッカニアーズ戦でTEケレン・ウィンズロウ相手に使ったばかり。
- Journal Sentinel紙のPlay of the Game図解は、第4QのCBウッドソンのサック&ファンブルフォースが選ばれている。OLBマシューズはTEウィッテン相手にアウトサイドのラッシュをし、インサイドからブリッツしたILBバーネットはLTフローゼル・アダムズが対応。ホーク&バーネットのクロス・ブリッツが多いのでそれを警戒しすぎたのかもしれない。そのため、スロット(WRオースティンのカバーと見せかけた)の位置からブリッツしたCBウッドソンは完全ノータッチでQBロモをサックできた。
- ドム・ケイパースDCは、「ウチのラインバッカーたちはアクティブだった。相手にブロックされたときでも、それを振り払うセカンド・エフォートが見て取れた」と満足そう。ILBバーネットも、「これがウチのディフェンスのあるべき姿だ。インサイドからは(自分やホークが)すごくいいクロスブリッツを仕掛け、アウトサイドからもラッシュが来る」
- 左右両アウトサイドLBで新人選手が先発出場し、勝利に大きく貢献した。
- 1巡b指名ルーキーのOLBクレイ・マシューズは、サック(現在チーム最多の4回)を決めただけでなく、ファンブルリカバーを2回記録している。「先週のタンパでの敗戦は、本当に大きな警鐘になった。チームにとってだけでなく、僕自身にとっても。もっともっとパスラッシュで結果を出さなければと思っていた。実を言うと、パスラッシュ向上のヒントをもらおうと父に電話をしたぐらいなんだ。父はいくつかアドバイスや示唆をしてくれて、僕はそういったことも試してみた。全体としては、今夜はまずまずだったと思う」
- 「1stダウンと2ndダウンをしっかり止めることができたから、(3rdダウンロングに追い込んで)ブリッツで追いかけ回すことができた。これがドム(ケイパースDC)の思い描いていたシステムなんだと思う」
- 一流LTのフローゼル・アダムズ(338ポンド)相手に、OLBマシューズはスピードとクイックネスで揺さぶることに成功した。「フローゼルは、ロックアップされてはいけない相手だ。たぶん僕より90ポンドぐらい重いし、捕まってしまったら何もできない。僕は(フェイクで)彼の足を止めさせたうえで、外から抜きに行った。相手を知ることが重要なんだ」
- 7巡指名ルーキーのOLBブラッド・ジョーンズはOLBキャンプマン(脳震盪)の代役として左サイドで初先発。7タックル(うちロスタックル1回)を挙げ、大きなミスも犯さなかった。コロラド大時代から3-4ディフェンスに馴染んでいたこともあり、パスカバレッジでの動きもスムーズ。2回ほどパス成功を許したが、経験の浅い下位指名ルーキーが狙われるのは当然のことだ。「むこうは絶対そうしてくると予想していた。他のポジションよりも僕を狙ってくることが何度かあったけど、それは想定内だ。多少は緊張したけど、すごく落ち着いてやれたし、よい働きができたと思う」
- ケイパースDC。「試合を振り返ってみると、こちらのアウトサイドLBは新人2人で、3ダウン全て彼らがプレーした。嬉しいことだ。ブラッドは(背中を痛めて)トレーニングキャンプではあまりプレーできなかったが、先週の練習ではとてもよかった。全ては映像を分析してからだが、初先発としては、しかもリーグトップクラスのオフェンス相手だから、よい仕事をしたと思う」
- CBウッドソンがTEウィッテンを封じ込め、CBアル・ハリスは絶好調(今季7TD、1回平均20.4yds)のWRマイルズ・オースティンを4回20ydsにシャットアウト。そうなればCBトラモン・ウィリアムズが高さのミスマッチを狙われてWRロイ・ウィリアムズに5回105ydsを許したのは、ある程度仕方のないところだろう。
- オフェンス的には低調なゲームの中で、第3Q末から第4Qにかけての15プレー、80yds、8分半のTDドライブが大きかった。「僕らオフェンスにとっては最大の見せ場だった。一番大事なところで、みんなでいい仕事ができた」とRBグラント。「前半は本当に苦しんで、オフェンスを進めることができなかった。でも大事なところでドライブを成功させられたことは誇りに思っている」とQBロジャース。
- そのTDドライブでは、3つの3rdダウンでのパス成功がカギだった。3rdダウン11ではWRジェニングスへ14ydsパス、3rdダウン13ではTEリーへ13ydsパス、そして最後は3rdダウン6ではWRネルソンへ7ydsパス。相手DBたちが次々と負傷退場したため、それまでより強気に攻められた面があったかもしれない。
- 「上から見ていても決してよい眺めではなかったが、ウチの選手たちはハードに頑張って、自らのミスを乗り越えてくれた」とジョー・フィルビンOC。「アーロンはよいプレーをした。3rdダウンの我々のプランはいつも通りだったが、(ロングでない)通常のダウン&ディスタンスでは、いつもよりクイックなパスをいくつか織り込んだ」
- QBロジャースのクォーターバッキングについてマッカーシーHC。「ゲーム・マネジメントの観点から、彼は非常によい仕事をしたと思う。先週初めに本人に伝えたことだが、今回彼に任せたゲームプランはこれまでになく広範囲なものだった。新しいことをいくつか盛り込んだが、必ずしも練習量が十分だったわけではない」
- 普段からQBロジャースには、スナップ前にオーディブルやさまざまなアジャストができる裁量権が多めに与えられている。今回はダラスディフェンスがスナップ前にいろいろシフトしてくるため、「裏目のコール」をQBが変更できるよう選択肢を増やしたらしい。マッカーシーHCが上記コメントで「これまでになく広範囲」と語ったのはそれを指しているのだろう。
- マッカーシーHC。「今回はランプレーのコールからの変化を普段より多く行い、それがいくつかのクイックパスにつながった」
- QBロジャース。「相手はマルチプル・ディフェンスを使ってくるから、こちらはスクリメージ上で選択できるパッケージをより多くした。ホームゲームなのでクラウドノイズの心配がないしね。ラインでのチェックを増やし、ラン/パスのオプションや、ランプレーの左右変更とか。それなりによい結果は出せた」
- 相手パスラッシュを弱めるため、今回マッカーシーHCはスクリーンパスを5回もコール。合計でわずか15ydsしか稼げなかったものの、5回全てパス成功し、ボールコントロールには貢献できた。「むこうのフロントラインはアグレッシブにパスラッシュしてくるから、こちらはスクリーンが重要だった。パスラッシュを鈍らせるだけでもね」とQBロジャース。
- 右タックルで初先発したT.J.ラングは、第3シリーズでフォルススタートを犯し、QBヒットも許したが、試合が進むうちに安定してきた。
- 「最初はナーバスになったが、その後はすごく落ち着いてやれたと思う。しくじったプレーが2つほど思い浮かぶけど、今日は大体としては、プラス方向に貢献できたと思っている」
- 先発右タックルに残る可能性についてT.J.ラング。「そうなったらいいね。1つのポジションに落ち着こうとするたび、あちこちに回されてきたから。でもこれもフットボールの一部なのであって、どこであれプレーする準備をしなきゃいけない。ここに落ち着けたらありがたいけれど、チームのプランがどうなっているかは僕は知らない。マーク(RTタウシャー)の回復がどうなっていくかだ」
- マッカーシーHC。「彼もまた、きょう印象のよかった新人の1人だ。ハードに頑張って成長し、先発のチャンスをつかんだ彼だけに、録画テープを見るのが楽しみだよ。新人が伸びてくるのはいつ見ても嬉しいものだが、それが今日のようなビッグゲームならばなおさらだ」
- 噂では練習でかなりよいパントを蹴っているらしいPジェレミー・カピノスだが、実戦での不振は相変わらず。飛距離も物足りないが、滞空時間が短いのが致命的。
- 先週パントブロックにつながる大きなミスを犯したFBジョン・クーンに代わり、今回のパント隊形ではSデリック・マーティンがフルバックの位置に入った。馬力よりもスピードを優先したことになる。ショーン・スローカムSTコーチは、「マーティンは非常によい仕事をしたと思う。相手はかなりのプレッシャーをかけてきたが、彼はしっかりと対処してくれた。序盤には相手がガンナーへのカバーをつけずにラッシュ重視で来たプレーが2回ほどあり、こちらもタイトなプロテクションで対抗した。全体としてマーティンは素晴らしかった」
- 復帰初戦のFBコーリー・ホールは、スペシャルチーム4ユニットでプレーした他は、オフェンスでの出番はわずか数プレーだけだった。
- 試合後の会見でマッカーシーHCから報告のあったケガ人はLGダリン・カレッジだけ。
- LGダリン・カレッジは軽い足首の打撲で、欠場の心配はなさそう。もしRTタウシャーが先発復帰したらT.J.ラングに先発LGの座が脅かされかねないので、今は休んでなどいられない。
- WRグレッグ・ジェニングスは右脚のどこかを痛め、本来なら出るはずのパッケージで数回休んだらしい。
- 脳震盪で欠場したOLBアーロン・キャンプマンは、練習復帰できるかどうか、まず月曜にテストを受けるとのこと。「自分としては当然パスするつもりでいる」
- カウボーイズのRTマーク・コロンボ(腓骨骨折)に代わって登場したのは、ウィスコンシン州マニトウォク市出身のOTダグ・フリー。ノーザン・イリノイ大から2007年のドラフト4巡指名で入団して3年目。
- 試合前のウォームアップ中、カウボーイズのオーナーのジェリー・ジョーンズ(実質GM兼任)は、かなりの時間をかけてILB A.J.ホークの動きを見つめていたらしい。来春の獲得を検討しているのかどうか。
- パッカーズ側のサイドラインから映したJournal Sentinel紙のパノラマ映像(QuickTime必須)。画面上をドラッグすると360度の映像が楽しめる。