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Packers 17 - 7 Cowboys
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2009年11月16日
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1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
Total |
Cowboys (6-3) |
0 |
0 |
0 |
7 |
7 |
Packers (5-4) |
0 |
3 |
0 |
14 |
17 |
気温8℃、曇天のランボーフィールド。両軍ともFG失敗で先制を逃し、その後は互いにディフェンスが圧倒する展開。パッカーズはフィールドポジションで不利だったが、ディフェンス陣はこれまでになくブリッツを多用し、QBロモにプレッシャーをかけることに成功。前半最後になんとか48ydsFGを決めて3点リード。
後半ももどかしいディフェンシブマッチ(貧攻戦?)が続いたが、第4Qに入ったところでようやく初TDをQBスニークで決めると、流れは一気にパッカーズへ。CBウッドソンのサック&ファンブルフォースで敵陣ゴール前でチャンスをつかみ、TEヘイヴナーにダメ押しのTDパス成功。次のシリーズもCBウッドソンが自陣エンドゾーン目前でインターセプト。カウボーイズは最後のTDドライブで完封負けを逃れるのがやっとだった。
パッカーズは今季最多の5サック、1インターセプト、2ファンブルリカバーとディフェンスがビッグプレーを数多く繰り出し、相変わらずイマイチのオフェンスもなんとかターンオーバーだけは犯さなかった。主力にケガ人の少ないカウボーイズだったが、試合が始まるとケガ人が続出。RTマーク・コロンボ(腓骨骨折)、CBマイク・ジェンキンズ、Sケン・ハムリンなどが次々と倒れたこともパッカーズに有利に働いた。パッカーズ側のケガ人は、LGダリン・カレッジが足首を痛めて1シリーズだけ退いたのみ。
第1Q
- GB陣25から、RBグラントの4ydsラン、スナップミスからインテンショナル・グラウンディング、WRジェニングスへの11ydsパスで3&アウト。
- WRロイ・ウィリアムズへの19ydsパス、RBマリオン・バーバーの13ydsランでFG圏内に進むが、3rdダウンでサック(FSコリンズ)。38ydsFGは失敗に終わる。
- WRドライバーへの11ydsパス、WRジョーンズへの8ydsパス、ホールディング(DAL)でDAL陣へ。RBグラントの3ydsラン、WRジョーンズへの5ydsパス、WRジェニングスへの7ydsパスでFG圏内へ。しかし52ydsFGは失敗。
- RBバーバーの5ydsラン(RTコロンボ負傷)、RBバーバーへの13ydsスクリーンパスでGB陣へ進むが、その後が続かずパント。
- GB連続反則のあと、WRネルソンへの9ydsパスで3rdダウン3、ブリッツ&ファンブルロストと思われたがDAL反則で1stダウン。またもフォルススタートが響き、3rdダウン10のWRジョーンズへの12ydsパスもチャレンジで失敗に。
第2Q
- DAL陣49からのチャンスも、サック(ILBバーネット)が響いて3&アウト。
- RBグラントの7ydsラン、7ydsラン、WRジェニングスへの13ydsパスで2つ1stダウン。しかしレイトヒット(TEヘイヴナー)が響いてまたもパント。
- TEベネットへの6ydsパスのあとランが2回止まって3&アウト。
- ホールディングなどで3rdダウン11、RBジャクソンへの14ydsスクリーンパスで1stダウンを取るが、次の3rdダウン9はRBジャクソンへのパスが4ydsどまり。
- WRウィリアムズへのロングパスが決まった瞬間、CBウッドソンがファンブルフォースしてOLBマシューズがリカバー。
- GB陣31から。RBグラントの4ydsランのあと連続サックを浴びてファンブルするが、かろうじてGBがリカバー。2ミニッツ明けにパント。
- DAL陣17から。サック(OLBマシューズ)が響いて3&アウト。
- 残り42秒、好パントリターンで50yds地点から。フォルススタートの後、WRドライバーへの24ydsパスでFG圏内へ。スクリーンパス不発で3yds下がるが、前半終了と同時に48ydsFG成功。
第3Q
- DAL陣36から。RBバーバーの1ydsロス、サック(ILBバーネット)、パス失敗で3&アウト。リターナーのCBトラモン・ウィリアムズがファンブルロストと判定されるが、チャレンジで覆ってGBボール。
- GB陣15から。RBグラントの3yds、13yds、7ydsラン、QBロジャースの11ydsスクランブルでDAL陣へ。しかし3rdダウンでサックされてパント。
- ワイルドキャットでRBチョイスが11ydsラン、フェイスマスクでDAL陣46へ。しかしスナップミスのファンブルで3ydsロス、パス落球、パスインターフェア(DAL)、WRオグリトリーへのクイックパスは1yds止まりでパント。
- GB陣20から。WRドライバーへの5ydsパス、10ydsパス、RBグラントの3ydsラン、WRジェニングスへの14ydsパスでさらに1stダウン。サックが出て3rdダウン13となるが、TEリーに17ydsパスが決まってDAL陣へ。RBグラントの7ydsラン、WRネルソンへの10ydsパス、DAL反則でレッドゾーンに進んで最終Qへ。
第4Q
- パスインターフェア(DAL)でDAL陣12へ。パス失敗、RBグラントの4ydsラン、WRネルソンへの7ydsパスでゴール前インチズへ。QBロジャースのスニークでタッチダウン。
- DAL陣8からの攻撃。WRウィリアムズへの20ydsパス、RBジョーンズの4ydsランのあと、ブリッツに入ったCBウッドソンがサック&ファンブルフォースし、OLBマシューズがリカバー。
- DAL陣3ydsのチャンス。WRドライバー落球、RBグラントの1ydsランで3rdダウン、TEヘイヴナーに2ydsTDパス成功。17点差。
- RBバーバーへの横パスは5ydsロス。TEウィッテンへの7ydsパスで3rdダウン8、WRクレイトンへの16ydsパスでようやく1stダウン。WRオースティンへの2ydsパス、15ydsパス成功でGB陣43へ。3連続パス失敗で4thダウン10、WRクレイトンに14ydsパス成功。WRクレイトンへの14ydsパス、パスインターフェア(GB)でゴール前7ydsへ。エンドゾーンでまたもパスインターフェアで再び1stダウン。しかしCBウッドソンがインターセプト。
- GB陣4から。ネルソンへの6ydsパス、RBグラントの6ydsランで1stダウン。RBグリーンの1ydsラン、ホールディング(GB)、RBグラントの4ydsラン(DAL最後のタイムアウト)でパント。
- 残り3分17秒、DAL陣37から。QBロモの14ydsスクランブル、WRウィリアムズへの16ydsパスでGB陣へ。ホールディング(DAL)、TEウィッテンへの10ydsパス、フォルススタート、TEウィッテンへの14ydsパスで2ミニッツ。4thダウン1はQBスニークで成功。TEウィッテンへの13ydsパスでゴール前9ydsに迫り、最後はWRウィリアムズに9ydsTDパス成功。
- 残り38秒、オンサイドキックはGBが押さえ、ニーダウンで試合終了。
- 先発QBアーロン・ロジャースは25/36、189yds、1TD、0INTでレーティング91.1。
- 基本的にはクイックパス中心で、ロングはほとんどなし。なんと10人のレシーバーに投げ分けた。
- サックや反則で2ndダウンロング、3rdダウンロングとなる場面が多く、ひたすら我慢のクォーターバッキング。25回パス成功してわずか189yds、という小刻みな数字がこの日の苦心を示している。
- ダウンフィールドへの数少ないパス成功の中では、第2Q末の1本と、第3Q末のTDシリーズ中の2本が光った。第2Q末のWRドライバーへの24ydsパスが先制FGにつながった。3rdダウン11でのWRジェニングスへの14ydsパスと、3rdダウン13でのTEリーへの17ydsパスがロングドライブ成功につながった。
- スクランブルは3回15yds。第3Qの11ydsの好スクランブルと、第4QのQBスニークでのタッチダウンがよかった。
- チームラッシングは28回105yds(平均3.8)。
- 先発RBライアン・グラントは19回79yds(平均4.2)とまずまず。
- RBアーマン・グリーンは3回9yds。
- RBブランドン・ジャクソンは1回2yds。スクリーンパスでの14ydsゲインがよく、後半はRBグリーンよりも出番が多かった。
- FBジョン・クーンはパスキャッチ1回3ydsのみ。4試合欠場したFBコーリー・ホール(パスキャッチなし)が復帰し、新人FBクイン・ジョンソンが再びインアクティブに戻っている。
- WR陣は以下のとおり。
- グレッグ・ジェニングスは4回45yds。
- ドナルド・ドライバーは4回50yds。
- ジェームズ・ジョーンズは3回17yds。
- 久々に復帰のジョーディ・ネルソンは4回32ydsとまずまずの働きで、彼らしいタフなランアフターキャッチも見せた。
- 今週もフィンリーを欠くTE陣2人は、レシーバーとしての貢献よりも、ブロッキングで大きなミスが目立った。ドナルド・リーは2回21yds。スペンサー・ヘイヴナーは唯一のパスキャッチが1ydsのTDパス。今季パスキャッチ7回のうち、なんと4回がタッチダウン。
- 先発OL陣は左からLTクリフトン、LGカレッジ、Cウェルズ、RGシットン、RTラング。
- T.J.ラングは右タックルとしては初先発。フォルススタートを犯すなど決して完璧ではなかったが、RTアレン・バーバーと比べれば明らかにアップグレード、との声あり。
- 第2QにLGダリン・カレッジが足首を痛めて一時退場し、ドラフト外ルーキーのディートリック=スミスが左ガードでNFL初出場。LGカレッジは1シリーズ休んだだけで復帰したようだ。
- 今回もパスプロテクションに苦しみ、被サックは4回。それ以外にもQBロジャースへのヒットは数知れず。
- トータルオフェンスはパッカーズ283ydsに対してカウボーイズ278ydsと互角。やはりターンオーバー3対0が勝負を分けた。
- タイムオブポゼッションはパッカーズが35分58秒と圧倒。ラッシング回数でGB28回、DAL14回と差がついたせいか。
- 3rdダウン成功率は7/15の47%と、状況を考えれば優秀な数字。パッカーズは3rdダウンでのパス守備がよく、カウボーイズは3/12の25%に終わった。
- パッカーズの犯したターンオーバーはゼロで、我慢が最後に実った。
- 奪ったターンオーバーはファンブルリカバー2つとインターセプト1つ。全てCBチャールズ・ウッドソンが生み出しているのだから恐れ入る。
- 最初のファンブルフォースは第2Q半ば、WRロイ・ウィリアムズにロングパスが決まったところをCBウッドソンが(すれ違うように)ボールをヒットしたもの(写真)。当然3点は覚悟の場面だった。
- 2つ目は第4Q、CBウッドソンがブラインドサイドからブリッツして背後からサック&ファンブルフォース。リカバーは2回ともOLBマシューズだった。敵陣3ydsでのリカバーで、3プレー後にダメ押しのTDパス成功。
- 3つ目は第4Q残り6分03秒、CBウッドソンの見事なインターセプト。18プレーのロングドライブで、パスインターフェアでGB陣1での1stダウンゴール。左エンドゾーン手前寄りのTEウィッテンをタイトにカバーし、パスに素早く飛び込んで、着地前に巧みに抱え込んだ。
- パス守備はQBトニー・ロモを24/39、251yds、1TD、1INTのレーティング78.0。QBロモも主力WR/TEたちも多くの数字は最後の2シリーズで稼いだもので、パッカーズはよくプレッシャーをかけて仕事をさせなかった。
- パッカーズのサックは今季最多の5回。FSコリンズ、ILBバーネット、OLBマシューズ、ILBバーネット、CBウッドソンの順。ブリッツの多さはこの顔ぶれからもわかる。
- ラン守備は14回61yds(平均4.4)。エースRBマリオン・バーバーのランが5回26ydsしかなかった。RBフェリックス・ジョーンズ3回6yds、RBタシャード・チョイスは(ワイルドキャット含む)3回13yds。
- LB陣では7巡指名ルーキーのOLBブラッド・ジョーンズがOLBキャンプマン(脳震盪)に代わって初先発。サックこそ挙げられなかったものの、ドロップバックがスムーズで、ラン守備でも好プレーがあった。
- ILBブランドン・チラー(手の骨折)は大きなギブスを着けてアクティブ登録されたが、実際はプレーしなかった。
- CBチャールズ・ウッドソンは8ソロタックル(チーム最多)、1INT、1サック、2ファンブルフォースと素晴らしい働きで、ディフェンスのMVP。TEジェイソン・ウィッテンを封じ込めたのも彼の働きが大きかったようだ。ウィッテンの47ydsレセプションのうち、37ydsは(17点差に開いた)最後のシリーズで稼いだもの。
- 反則は今回も非常に多く、なんと12回100ydsの体たらく。特にOL陣/TE陣のフォルススタートやホールディングが目立った。カウボーイズの反則は10回67ydsとこちらも多い。
- パントリターンはCBトラモン・ウィリアムズが2回平均12.5ydsと上出来の数字。ファンブルロスト判定はチャレンジでかろうじて覆った。
- 今回はキックオフリターンもCBトラモン・ウィリアムズが担当したが、機会は1回24ydsのみ。(相手の唯一の得点の後はオンサイドキックだったため)
- Pジェレミー・カピノスはパント7回平均43.7yds、ネット平均35.0yds。ラッキーバウンドに助けられたパントもあった。敵陣から蹴ってタッチバックにしたのはいただけない。
- Kメイソン・クロスビーは。序盤に52ydsFGを失敗し、前半終了時に48ydsFGを成功。今季50yds以上はこれで1/5となってしまったが、50yds未満は14/15と申し分ない。
- カバレッジチームは今回はまずまずで、久しぶりにチームに迷惑をかけない内容だった。パントカバレッジは第1Qに18ydsの好リターンを許した後はよく、最終的には5回平均8.2yds。キックオフカバレッジは3回平均20.0ydsと申し分ない出来。
- ケガ人は以下のとおり。
- LGダリン・カレッジが第2Qに足首を痛めて一時退場したが、1シリーズ休んだだけで復帰している。本人によると、味方に足首を蹴られて一時的に感覚がなくなったが、もう何ともないとのこと。
- アクティブ登録から外れたのは、FBジョンソン、WRアレン、WRイーリー、TEフィンリー、RTタウシャー、RTジャコミニ、OLBキャンプマン、OLBポピンガ。
- パッカーズにとってラッキーだったのは、CBウッドソンがサック&ファンブルフォースさせたプレーのリカバリーの判定。スロービデオではRBフェリックス・ジョーンズが(DEジョリーに掻き出される前に)いったん確保してダウンしたようにも見えたが、「ルーズ・ボールのリカバリーはレビューできない」との規定によりDALのチャレンジが許されなかった。
- 上記の判断を下すのにも時間がかかったジェフ・トリプレット主審だが、終盤には再びチャレンジでの失態があった。マッカーシーHCが3回目のチャレンジ(2回まで。3回目が許されるのは2戦2勝の場合のみ)をしようとレッドフラッグを投げ、もうすこしでレビューをするところで(誰かに指摘されたのだろう)かろうじて気がついた。