グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2009年7月12日

ロースター展望 WR編

ファーヴに鍛えられてオフェンスで最も充実したユニットとなったWR陣が、今度は若きフランチャイズQBを支えている。グレッグ・ジェニングスがプロボウル級WRへと成長し、プロボウル出場2回のドナルド・ドライバーをあっさり追い抜いてエースWRとなった。両先発の後ろはジェームズ・ジョーンズとジョーディ・ネルソンが同格で争っている。ジョーンズはプロ2年目の昨季ケガのために伸び悩み、今夏盛り返さないと3番手の座は2年目のネルソンのものになりそう。

ロースター枠は通常5人。たまに6人のこともある。過去2年間はルヴェル・マーティンが5番手の座を守ってきたが、今夏のキャンプではブレット・スウェインの挑戦を受けることになりそう。それ以外のドラフト外選手たちはかなり望み薄なのではないか。

グレッグ・ジェニングス Greg Jennings

ウェスタンミシガン大から2006年のドラフト2巡b指名で入団し、1年目の開幕からスターター。順調に成長を続け、3年目の昨季はNFL6位の1292yds、9TDを挙げてプロボウルの一歩手前だった。40yds以上のパスキャッチ8回はNFL1位。スピード、クイックネス、キャッチ力、相手CBのカバーを一瞬でかわすセンス、難しいボールを競り合う能力など全てにおいて優秀で、チーム最高のプレイメーカーなのは間違いない。これといった欠点は見当たらず、身長が5フィート11(180cm)と低いことぐらい。

怖いのはケガだけなので、QBロジャースとのホットラインをさらに強力なものにしていってほしい。いまどきの一流WRにしては頭がイカれていないのも有り難いところ。先日は2011年までの契約延長を済ませた。

ドナルド・ドライバー  Donald Driver

スティーヴ・マクネアと同じアルコーン州立大から1999年のドラフト7巡b指名で入団し、今年がプロ11年目。大学時代は走り高跳びでオリンピック代表を目指したアスリート。一介のスペシャルチーマーからたゆまぬ努力でスターターの座をつかみ、1000ydsレシービング6回、二度のプロボウル出場を果たした。33歳の昨季はジェニングスにエースの座を譲ったが、それでもパスキャッチ74回1012ydsと立派な数字を残している。

いまやCBアル・ハリスと並んでチーム最年長の34歳。自己管理能力が高くオフシーズンのトレーニングも熱心なせいか、衰えはさほど見られない。そろそろ下記2人の追い上げもありそうだが、ルート取りなどプレーの精度ではまだまだ差がある。よほど急激な衰えがこないかぎり、今年はまだスターターの座は安泰だろう。

ジョーディ・ネルソン Jordy Nelson

カンザス州立大から昨年のドラフト2巡a指名で入団。昨季はケガに苦しむジョーンズの代わりに3番手を務め、チーム3位の366ydsを挙げた。6フィート3(191cm)の長身で、パスキャッチがうまくルート取りのセンスがいい。白人大型WRだけに一瞬のクイックネスには欠けるが、相手からフリーになる術を心得ている。サイズを活かしてスペシャルチーマーとしても頑張っている。下半身はしっかりしているがまだ上体の線が細いので、今後はバルクアップして当たりに強くなりたい。

今夏のトレーニングキャンプでは、下記ジョーンズと同等のプレー機会を与えられて3番手WR争いをすることになりそう。今春のOTAやミニキャンプでもプレーぶりの評価は高く、今のところネルソンがやや有利と思われる。

ジェームズ・ジョーンズ  James Jones

サンノゼ州立大から2007年のドラフト3巡指名で入団。1年目から9試合に先発して47回676ydsを記録したが、期待された2年目はプレシーズンからヒザのケガに苦しんだ。ヒザの痛みで集中力を欠いてキャッチミスを連発、わずか20回274ydsに終わり、精神的タフさの点でも首脳陣の信頼を失った。スピードはないが、まるでTEのようなガタイを持つ重戦車型。高いキャッチ力を持っているが、全てのボールを体から離して手で捕ろうとするのが問題、と指摘する向きもある。

ルヴェル・マーティン Ruvell Martin

NCAAディビジョンIIのサギノーヴァレー州立大(ミシガン州)から2004年のドラフト外でNFLに入り、NFLヨーロッパ派遣を経て2006年に初ロースター入りを果たした。6フィート4(193cm)のサイズがあり、ブロッキングにも優れた安定感のあるハードワーカー。しかし最近は上記ジョーンズとネルソンの加入で出場機会が減り、1年目の358ydsから242yds、149ydsとレシービング成績が下がってきた。今年も5番手の座をキープしているが、キャンプでは下記スウェインの挑戦を受ける。

ブレット・スウェイン Brett Swain

サンディエゴ州立大から昨年のドラフト7巡b指名で入団。1年目のプレー内容はさっぱりで、当然のごとく開幕ロースターから外れた(昨季ドラフト組で唯一)。プラクティス・スクワッドに入れておくこと自体に疑問を投げかける向きもあったが、我慢の甲斐あって今年はかなりの進歩が見られ、ミニキャンプでは注目の選手の1人となった。トレーニングキャンプやプレシーズンゲームで活躍を見せて上記マーティンを引きずり下ろしたいところ。

ジャイク・アレン Jake Allen

NCAAディビジョンIIIのミシシッピ・カレッジで数々の同大記録を残し、昨年のドラフト外でパッカーズに入団。6フィート4(193cm)の長身に似合わぬクイックネスがあり、昨年のミニキャンプあたりでは非常に評判がよかった。ロースターには残れなかったものの、プラクティス・スクワッドでシーズンを過ごした。

ジャマーコ・シモンズ Jamarko Simmons

ウェスタンミシガン大出身のドラフト外ルーキー。6-2(188cm)、231ポンド(105kg)の重量級レシーバー。ジェニングスの後輩で、先輩を慕って複数球団からパッカーズを選んだらしい。大学最初の2年間はRBだったが、WR転向後はジェニングスの持っていた同大のレシービング記録を破っている。今年のパッカーズのドラフト外WRとしては実績ナンバーワン。

ジェイロン・ハリス JaRon Harris

サウスダコタ州立大出身のドラフト外ルーキー。身長6-0(183cm)、体重193ポンド(88kg)。同大のプロ・デイでは40yds走で4.35秒を出したらしい。

パトリック・ウィリアムズ Patrick Williams

コロラド大出身のドラフト外ルーキー。身長6-1(185cm)、体重204ポンド(93kg)。

コール・ヘッケンドーフ Kole Heckendorf

ノースダコタ大州立大出身のドラフト外ルーキー。6-2(188cm)、191ポンド(87kg)。地元ウィスコンシン州モシニー市の出身。今年は南北ダコタからWRが入団したのが面白い。

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