グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2009年7月10日

ロースター展望 FB編

古典的ブロッキングFBとして長年活躍したヘンダーソンを退団させ、コーリー・ホール&ジョン・クーンの若手コンビで2シーズンが経過。ゾーンブロッキングを導入して以来、このユニットはどうもパッとしない。そのせいか、昨季あたりから(ランブロッキング全体で)パワー・ブロッキングへの回帰の傾向が見られ、今春ドラフト5巡でクイン・ジョンソンを指名したのも、おそらくその表れであろうと言われている。

マルチプルWR隊形の多用でフルバックの出番そのものが少ないこともあり、レシービングでの貢献は微々たるもの。シャーマン前HC時代は例年FB陣へのパス成功が30回以上/250yds以上あったが、マッカーシーHC時代の3年間は21回119yds、10回56yds、11回59yds。今年もその傾向が大きく変わることはなさそうだが、3人の中でパスキャッチが一番上手いのはホール。ボールキャリアーならクーン。スペシャルチーマーとしては3人とも能力が高い。

ロースター枠は2人。昨年までと同じコンビで行くものと思われていたため、ドラフト5巡でクイン・ジョンソンを指名したのはちょっとしたサプライズ。これでキャンプでのポジション争いが面白くなった。今のところホールが1番手のようなので、あと1人の座を同タイプのクーンとジョンソンが争うのではないか。Press-Gazette紙の暫定デプスチャートでは、ホール、ジョンソン、クーンの順番となっている。

コーリー・ホール Korey Hall

ボイジー州立大ではインサイドLBとして素晴らしい実績を残したが、FBコンバート前提で2007年のドラフト6巡指名でパッカーズに入団。フットボールセンスのよい選手だがサイズが小さく、相手にオーバーパワーされやすい。2年目の昨季はランブロッキングのミスが大幅に減り、パス落球もゼロだった。いまのところは1番手扱いだが、さらなる成長が見られないようだと、開幕ロースターに残れない可能性も出てくる。

ジョン・クーン John Kuhn

ディビジョンIIIのシッペンバーグ大で大型RBとして大活躍し、2005年のドラフト外でスティーラーズに入団してフルバックに転向。2007年開幕前に解雇されてパッカーズにやってきた。スピードやクイックネスはいまひとつだが、ハマったときのブロッキングは迫力がある。昨季はショートヤーデージでボールキャリアーとして起用され、4回連続でコンバージョンを成功させた時期もあった。落球率が14.3%と高く、レシービングはいまひとつ。ホールは2年間で7試合欠場しているが、クーンは全試合出場を続けている。

クイン・ジョンソン Quinn Johnson

ルイジアナ州立大から今年の5巡a指名で入団。QBマット・フリンの1年後輩にあたる。上記2人よりもサイズに優れたパワフルなリードブロッカーで、古典的FBとしては今年のドラフトナンバーワンとの評価も。大学通算5回54ydsとパスキャッチ機会が少なかったが、プロ・デイ等ではスムーズなキャッチング能力をアピールした。昨季中からテッド・トンプソンGMが惚れ込んでいた選手らしい。

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