ブレット・ファーヴに近い筋およびパッカーズ側の情報筋によると、ファーヴがチームに対し、解雇を求める書面を提出した、とESPNのクリス・モーテンセンが報じている。情報源は両サイドとのことなので、情報の確度は高いように思われる。(追記 : 地元両紙も関係者から確認が取れたようだ)
記事によると、ファーヴ、代理人バス・クック、マッカーシーHC、トンプソンGMの四者による電話会談が火曜に行われ、ファーヴは再びプレーしたい意思を明確に示した。チーム側は復帰を歓迎せず、「フットボールに100%コミットできないと3月には言ったではないか」と再考を求めた。「当時はそうだったが、3月にそう思うのは毎年のこと。それにチーム側が早い決断を求めたので引退を選ばざるをえなかった」とファーヴ。話し合いで決着がつかなかったので、木曜に解雇を求める書面を発送、パッカーズには金曜に到着した、という順序らしい。
ファーヴはトレードされるより、自由に移籍先が選べるよう解雇を望んでいるようだ。しかしあと3年の契約が残っているので、パッカーズ側が求めに応じてファーヴを手放す必要は、ルール上はない。そこで代理人バス・クックは、「これまでのフランチャイズへの貢献の大きさにかんがみ、本人の希望をかなえてほしい」と書面の中で主張しているらしい。書面を提出とはいっても、NFL公式の復帰願い(コミッショナーにも提出する)ではない。
金曜朝にモーテンセンが取材をしたとき、ファーヴは地元ハティスバーグの高校で練習をしている最中(昨年も同じようにしていた)。今回の件についてはノーコメントだったが、体調は非常によさそうで、高校生レシーバー相手にかるがるとロングパスを投げている。リラックスしてポジティブな様子で、自分やかつてのチームメイトやコーチたちについてのジョークも。ファーヴによると、来週も練習を続ける予定とのこと。
こうした報道を受け、パッカーズがついに公式サイトにおいて以下の声明を発表した。
ブレットはその権利を行使して彼自身の意思で引退した。現役続行を求め、歓迎する意思を、我々は再三にわたって彼に示した。
ブレットの引退会見そしてその後数週間にわたる彼の発言は、引退する意思の固さを示していた。引退が動かぬものであることを球団は受け入れ、その時点で、グリーンベイ・パッカーズはフットボールチームとして前に進むこと決心を固めた。
引退選手として、ブレットはコミッショナーに対して復帰願いを提出する選択肢がある。もしそれがなされたなら、彼はグリーンベイ・パッカーズのアクティブ・メンバーとなる。いつもどおり、パッカーズはチームにとって適切かつ最善な行動をとることだろう。
全ての偉大なパッカーズ選手たちと同じように、彼個人の意思がどのように変化したとしても、ブレットの功績はファンからも球団からも決して忘れ去られることはない。ブレットとディアナはこれからも常にパッカーズ・ファミリーの一員であり続ける。
Journal Sentinel紙は、ファーヴの復帰希望は本物だがパッカーズ側は解雇するつもりはなく、移籍があるとすればトレードだ、との関係筋の話を伝えている。たとえばヴァイキングスなどライバルチームに行ってしまった場合にパッカーズがこうむる不利益とファンの反感の大きさを考えれば、たとえ偉大なファーヴの願いだとしても解雇するわけにはいかない。36歳のジョー・モンタナがトレードされた際は、モンタナと3巡指名権とSデヴィッド・ウィットモアをチーフスに譲渡するかわり、49ersは1巡指名権を受け取っている。