グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2008年3月10日
毎年恒例のファン参加イベント、第4回"Packers Fan Fest"が2日間にわたってランボーフィールドのアトリウムで開催され、抽選でえらばれた3500人(ただし$85)のファンが、選手・元選手・球団関係者との交流を楽しんだ。サイン会には長蛇の列ができ、普段のスタジアムツアーで見られないロッカールーム見学も売り物のひとつだ。
- イベントにはWRドライバーやDEキャンプマンなど多くの選手・コーチ・球団首脳に加え、DEウィリー・デイヴィス(在籍1960-69)、LBデイヴ・ロビンソン(63-72)、RBジョン・ブロキントン(71-77)、CBウィリー・ブキャノン(72-78)、Cラリー・マッカレン(73-84)、Sジョニー・グレイ(75-83)、QBリン・ディッキー(76-85)、TEポール・コフマン(78-85)、Sリロイ・バトラー(90-01)、WRアントニオ・フリーマン(95-01,03)、WRドン・ビービー(96-97)、OGマルコ・リヴェラ(96-04)、元GMロン・ウルフ(91-01)といった多数のOBが顔を揃え、大変な盛況となった。
- ファーヴ引退発表が直前だったため、特別イベントを準備する時間はとてもなかったようだ。そのかわり "Thanks 4 the Memories !"と書かれたファーヴの巨大ポスターがアトリウムに飾られている。(写真)
- とはいえやはり話題に上るのはファーヴのこと。選手や首脳陣の感想はおおむね、大変驚いたし残念なことだが、ブレット本人が幸せならそれで嬉しい、チームは優勝を目指して前に進まなければならない、ロジャースはきっとやってくれる、といった内容。ファーヴをよく知る人物ほど、ブレットは現役復帰など考えず隠遁に近いような静かな生活をするだろう、と予想しているようだ。
- かつての相棒、Cフランク・ウィンタースによると、ファーヴは引退会見の翌日をイノシシ狩りで過ごしたとのこと。「本人からメールが来たんだけど、ヤツは昨日は(ミシシッピ)デルタのどこかでイノシシ狩りだよ。お前ほんとうに一時も無駄にせずハンティングだね、って感じだったねこっちは」とウィンタース。今後ファーヴが決心を変えることはなく、フットボールの苦労を離れた生活を楽しむだろう、と語っている。「他の仕事と同じ。記者のみんなだって、引退したらもう記者会見なんて来たいとは思わないだろ」
- ファーヴ引退後についてQBアーロン・ロジャース。「まだ完全には実感できていないんだ。毎年5月途中ぐらいにブレットが合流するまで、僕が先発QBの役をこなしていたし。7月までは普段どおりのオフシーズンで、トレーニングキャンプになって初めていつもと違うことが実感されてくるだろう」
- QBロジャースはせっせとサインをしながら、自分の長髪とヒゲについて(写真)、ファンの感想をアンケートに集計している(写真)。市民球団のクォーターバックだけに、容姿までファンの意見を取り入れる、のか?
- テッド・トンプソンGMは、マッカーシーHCからファーヴ引退の連絡を受けたあと、暗がりに1時間も黙って座ったままだったという。引退はGMのせいだという非難に傷ついたか、という質問に対し、「多少ね。だってそれは事実ではなかったから。ファンの人々に疑念を与えるだろうと覚悟はしていた。でもここはエゴで動いている組織じゃない。私に怒る人がいたり、私の話や決断を気に入らない人がいたとしても、私は必ずしも腹は立てない。そういったことは構わない。しかし我々が誠意を持って正しい行動をしようとしているときに、文脈を無視して勝手な解釈をしたり、球団内に何か悪意があるかのように解釈するのは、歪曲というものだと思う」
- さまざまなOBがファーヴの思い出を振り返るなか、ロン・ウルフ元GMはファーヴをトレードで獲得したときのエピソード。実はファーヴがかなり大きな爆弾を抱えていて、チームドクターの反対をウルフが押し切った、という裏話は2005年夏に明らかになっている(記事へ)。「ただその話は多少誇張されていて、フィジカルチェックに不合格だったわけじゃない。しかしドクターたちは、『この体じゃ3年か4年しかもたない』と主張して、トレードをご破算にしたがったってわけだ。ところが、なんと16年も続いた。彼らの診立ての方が間違っていたのさ」
- かつてイタズラの帝王として君臨したファーヴに東京で仕返しをした思い出を元RGマルコ・リヴェラが披露している。「彼はいつもみんなのユニフォームにベンゲイ(鎮痛ジェル)を塗るもんだから、あとでヒリヒリして大変だったんだ。しかし1998年夏の東京でのアメリカン・ボウル終了後にチャンスがきた。ブレットがシャワー後に着替えてフィールドで記者会見すると耳にはさんだものだから、オレはロッカールームに飛び込んで、彼の私服やキャップにリキッド・ヒートを塗りたくっておいたんだ。彼がその服を着て記者会見に出て行くと、50人ものメディアがいてフラッシュが光る。様子を見ていると彼はしだいにシャツを腕まくりしたり、額の汗をぬぐったり、やがて帽子も脱いでしまった。みなが一足先に移動バスで待っていると、真っ赤な顔をして汗だくになったブレットが歩いてきて席についた。誰も見ずに前を向いて、『誰か知らないが、必ず報復するからな』 と言ったよ。だから、今日の今日までこの話は秘密にしておいたのさ。報復されないようにね」
- DTコーリー・ウィリアムズのトレードについて質問されたトンプソンGMは、「率直に言って、最初からそれを意図して(フランチャイズ指名した)いたわけじゃない。最初はあのとおりの1年契約のつもりだった。DTの層が厚いチーム構造を考えると、彼と長期契約する気にはなれなかった」と説明している。
- パッカーズは2番手QBとしてトレント・グリーン(MIA)にも興味を示し、本人と(おそらく電話で)会談を行ったが、球団側の方が、どのようなQBを獲るべきか方針が定まっていないようだ。かつてチーフスでプロボウルQBとして活躍したグリーンは、度重なる脳震盪のため過去2年で13試合しか出場できなかったが、今はドクターからプレー許可が下りているとのこと。
- Journal Sentinel紙は日曜にファーヴ引退記念号を発行し、スポーツ・イラストレイテッド誌も月曜に特別号を発売の予定。全84頁で$7.99とのこと。