グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2008年1月31日

アンドリュー・ブラント副社長が退団

サラリーキャップ管理や契約交渉など選手財政を担当してきたアンドリュー・ブラント副社長が、パッカーズを退団することを発表した。「新しい挑戦がしたい」と語る他に理由ははっきりせず、他球団からの引き抜きではなさそうだ。昨年の新社長選びで最終候補にも入らなかったことに落胆したとはいえ、球団首脳との軋轢などないと本人は否定している。

現在47歳のアンドリュー・ブラントはスポーツ法を専門(今も2大学で教えている)とする弁護士でもあり、プロサーブ社では敏腕エージェントとしてQBブーマー・アサイアソンやWRジェームズ・ロフトンも担当した。ワールドリーグ(後のNFLヨーロッパ)でバルセロナ・ドラゴンズのGMも務めたことがある。1999年にパッカーズに加わると、サラリーキャップ管理の手腕が認められてわずか2年で副社長に。ロン・ウルフ、マイク・シャーマン、テッド・トンプソンの3人のGMの下で、非常に優れた実績を残してきた。

ブラントはかつての経験を活かして選手や代理人との接し方が上手く、選手の長期ホールドアウトがほとんどなかった。サラリーキャップが大きく破綻することなくチーム力を維持してこられたのも、彼の力によるところが大きいといわれている。今はキャップに余裕があるためすぐに悪影響が出ることはなくても、長期的に見ればやはり痛手と言えるだろう。「契約交渉やサラリーキャップ・マネジメントについては、新しい人物を探すまでは、チーム内部の者たちでやっていく」とトンプソンGMは説明している。

辞職のタイミングについて、ブラントは言う。「ちょうどよい時に思えたからだ。3人のヘッドコーチ、3人のジェネラルマジェージャー、そして数え切れないほどの選手たちとの関わりを、私は9年にわたって楽しんできた。よい思い出ばかりだけれど、新しい挑戦に向かって思い切った判断をすることも、人生には必要なものだ。シーズンは終わったし、フリーエージェント期間まではまだ間がある。キャップには余裕があってフレキシビリティがある。そういったこと全てを考えあわせ、今がよい時だと判断したんだ」

テッド・トンプソンGMやマーク・マーフィ新社長との関係について。「私は彼らのことをすごく大事に思っている。テッドとの関係は極めて良好だった。選手や契約についての考え方は共通するところが多かったからね。テッドがいてくれれば、フットボール部門は何も心配することはない。マークについては、私は彼がパッカーズに来る以前から知っていた唯一の球団職員だと思う。彼ならばこのフランチャイズの素晴らしいリーダーになるはずだし、僕としては彼の成功を祈るばかりだ」

今回の社長選考の過程において、ハーラン会長を含め球団内部が推したのは、同じ副社長でも37歳のジェイソン・ウィードの方だった。ブラントとしては、このまま残っても将来社長になれる可能性はないと見切りをつけたのかもしれない。「自分が社長候補として何度も面談させてもらえたこと自体が名誉なことだ。私は全てをさらけだし、彼らが決断を下した。選ばれなかったのはたしかに残念だけど、人生はまだ続いていく。その件は大きな要素ではなかった」

「代理人をしていたとき、テーブルのこちら側(球団サイド)に来ないかとロン・ウルフから誘われたのがきっかけだった。そして9年経ったいまも、こうしてここにいる。キャップ問題がチーム運営の妨げにならずにこられたことを、私は誇りに思っている。そして、パッカーズに在籍している間に他の職を探すことは正しくないと感じたんだ。ここで働けたことは大きな名誉だった」

カテゴリ : Coach/Front Office