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Notebook: 成功したときにどうするか
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2007年11月14日
- 「成功したときにどう行動するかが最大の挑戦」というのがマイク・マッカーシーHCの口癖で、就任直後から選手たちに言い聞かせてきた。「周りからチヤホヤされ、耳に快いことばかり聞かされれば、少し力を抜いてバラの香りを嗅ぎたくなる。それが人情というものだ。しかし私の考えでは、アリゾナ州グレンデール(スーパーボウル)の後に初めてバラは与えられるものだ。そのことは就任初日から変わっていない」
- チームのメンタル面もさることながら、毎週の対戦相手に合わせて非常に綿密なゲームプランを立ててオフェンスを成功させているマッカーシーHCに、このところ賞賛が集まっている。
- 日曜にパンサーズ戦を終えたら中3日で@デトロイトが待っている。そのため今週は2試合の準備を平行して行わなければならず、コーチ陣にとっては最も忙しい週となる。「選手に関しては今週は全てカロライナ戦の準備をさせる。しかしコーチングスタッフは(金曜朝の練習を終えたら)金曜・土曜とデトロイト戦の準備をする。選手たちは月曜がオフで火曜に練習し、水曜にデトロイトに飛ぶ予定だ」とマッカーシーHC。
- ヴァイキングス戦での出来がよかったため、両ガードはカレッジとスピッツのままでパンサーズ戦にむかう見込み。ただ、彼らがスターターの座を固めたわけではないようだ。「理想を言えば、5人のスターターで常にプレーしたい。しかし我々の現状はそうではない」とマッカーシーHC。
- 先週は両ガードへの不満をわざと公にしたコーチ陣だけに、ヴァイキングス戦での頑張りは嬉しかったようだ。「彼らのプレーはよくなったと我々は考えている。ミネソタの両ディフェンシブタックルはリーグ屈指のコンビだ。こちらもパーフェクトではなかったが、よく持ちこたえたと思う。パット・ウィリアムズは非常に素晴らしいプレーヤーだ。ランストップに関しては彼がリーグ最高かもしれない。いくつかタックルはしたが、以前のウチとの試合と比べると、今回の彼のインパクトは小さかった。これまでは人間ハイライト・フィルムだったからね」とフィルビンOC。
- 2巡ルーキーのRBブランドン・ジャクソンは、開幕スターターからいったん4番手まで沈みながら2番手に再浮上してきた。(移籍直後のRBグラントには全てを求めずプレーブックを少しずつ広げたのが奏功したが)彼には最初から全てを求めたのがよくなかったかもしれない、とマッカーシーHCはジャクソンをかばっている。「決まった役割に集中する、ということがこれまではできなかった。全てをやらされた。トレーニングキャンプでは他のRB全員がケガをしていたしね。ブランドンにはチャンスが必要なだけだ」
- 今回は(タイトエンドを使わない)5WRセットを6回も使い、5番手まで粒ぞろいのレシーバー陣を活用した。大成功とは言わないまでもまずまずの成果だったようだ。「スキームの中核になるようなプレーではないが、オフェンスの幅を広げる面白い要素なのは確かだ。たとえば3WRであれば、ディフェンス側はそれに対応する策がたくさんある。しかし5WRとなると、答えは2つか1つに絞られるのだ。スピードがありプレーメイキング能力の高い優秀なアスリートを多く投入できるのが利点だ。しかしリスクはある。最大のものは、(ノーバックで)いかにしてQBを守るかということだ。誰がブロックされ誰がされないかを全員が知る必要がある。周到な用意は必要だが、面白い新趣向なのはたしかだね」とフィルビンOC。
- コリンズの代役として初先発したFSアーロン・ラウスの評判は可もなし不可もなしで、「今回は相手パス攻撃が悪すぎたので判定不能」というものが多い。「いい仕事をしたと思う。いくつかミスタックルがあって、その点は反省していることだろうが、どれも修正可能なことだ。ほとんどで正しいポジションにいたし、コミュニケーションも申し分なかった。我々のディフェンスをしっかり把握していた」とサンダースDC。
- LB陣の働きについてサンダースDCは、「ユニットとしてはおそらく今回がベストゲームだった」と語っている。試合最初の3rdダウン1でRBピーターソンのランを止めたLBブレイディ・ポピンガの好タックルが試合の流れを引き寄せ、LBホークも非常に内容がよかった。
- 後頭部を少しヒットされたQBブレット・ファーヴだが、月曜に診察を受けた結果とくに問題はなかったとのこと。「あのヒットの直後、RBグラントに『ブレットの目を見て大丈夫かどうかチェックしろ』と命じたんだが、問題なしという答えだった」とマッカーシーHCは振り返っている。その2プレー後、ヒザをつきながらFBクーンにパスを投げたファーヴらしい無謀なプレーについては、「頭を打ったこととは無関係だと私は思う」
- RTマーク・タウシャーは足首の捻挫。練習は休むことになるが出場は大丈夫そう。
- DEカレン・ジェンキンズはヒザの打撲。すでに満身創痍なので「出場間違いなし」とは言えないが、深刻なケガでなかったのは幸いだ。
- LBトレイシー・ホワイトは足首をひどく捻挫して先週全く練習できなかったが、スペシャルチームのリーダーとして強行出場した。今週もあまり練習はできない見込み。
- QBブレット・ファーヴは今季2757ydsパッシングでNFL1位となり、チームとしてもパス攻撃1位に。1試合あたりのパスydsが306.3ydsで、300ydsを超えているのはパッカーズのみ。
- マッカーシーHCは通算16勝9敗で、就任最初の25試合の成績では現役ヘッドコーチの中でジョー・ギブスと並んで1位タイ。パッカーズのヘッドコーチとしても、ヴィンス・ロンバルディ(15-10)やマイク・ホルムグレン(14-11)やマイク・シャーマン(15-10)を上回っている。
- RBエイドリアン・ピーターソンを負傷(ヒザのLCL部分断裂で数週欠場か)させてしまったCBアル・ハリス。パワフルな大型RBが相手だけに、CBが止めるためにヒザ上に体ごと投げ出すのはよくあるプレーだ。「クリーンなヒットだったと思う。選手がケガをするのは見たくないものだ。彼が立ち上がるのを僕は望んでいたし、彼が立ち上がったときには背を叩きに行った。彼は素晴らしいシーズンを過ごしていたし、倒れるのは見たくない。早い回復を祈っている」
- 元パッカーズのFSダレン・シャーパーといえば口の達者なことでも有名で、ヴァイキングスが敗れるたびにパッカーズファンから嘲笑されている。その彼がパッカーズを「本物だ」と認めたと聞いて、「"シャープ"が本物と認めたなら、これは公式(official)決定だね。It's official ! 」とCBアル・ハリスは笑っている。