グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2007年7月22日

ロースター展望 DT編

昨季まずまずの働きを見せたユニットなので大きな補強はないものと見られ、1巡でのDTジャスティン・ハレル指名には驚きの声が上がった。たしかにDTを大型かつ強力にすればLBバーネットやLBホークのスピードをより活かすことができ、DE陣のパスラッシュ力向上にもつながる。最年長がピケットの27歳で、若くケガが少ないメンバー構成。ペネトレートしてのパスラッシュを得意とするのはウィリアムズぐらいだが、パスシチュエーションではDEジェンキンズがDTに入ることで補う。

ロースター枠はDL全体で9人。10人の年もある。DT/DEの人数配分がどうなるかは微妙なところで、DTの5人目とDEの5人目が9人目のイスを争う展開になるかもしれない。

ライアン・ピケット Ryan Pickett

オハイオ州立大から2001年のドラフト1巡29位でラムズに入団し、2年目からスターターに。最初は期待はずれとの声もあったが次第に成長し、総額$14ミリオンの4年契約で昨年パッカーズに移籍した。横幅のあるランスタッファーで、ダブルチームをしっかり受け止めることができる。DLではキャンプマンに次ぐタックル数を記録したが、ペネトレートしてのパスラッシュはあまり得意でなく、昨年はサックゼロに終わった。ただしパスをティップしたのはDL陣最多の5回。

昨季彼が、前任者のDTグレイディ・ジャクソン(現ATL)より88スナップ多い計645スナップに出場できたのはケガが少ないからで、過去5年間全試合出場を続けているのは立派のひとこと。

コーリー・ウィリアムズ Corey Williams

アーカンソー州立大から2004年のドラフト6巡で入団し、1年目からDEでローテーションに加わった。2年目はやや伸び悩んだが、3年目の昨季はDTでスターターとなり初の全試合出場、チーム2位の7サックを挙げてブレークした。サイズとクイックネスに恵まれてパスラッシュを得意とするが、ラン守備がやや不安定。精神面のリスクのあるタイプと見られ、ビッグマネーを手にしたらDTクリディアス・ハントのように怠け者になってしまうのではないか、との懸念もある。

今年が契約最終年なので契約延長交渉も行われていたが、DTハレルの入団により棚上げになってしまったようだ。チーム側が再び交渉に乗り出すかどうか、成り行きは彼とハレルのプレー内容しだいだろう。

ジャスティン・ハレル Justin Harrell

テネシー大から今年のドラフト1巡16位で入団。詳しくはルーキー紹介を参照のこと。ノーズタックルと"3テクニック"の両方がこなせるが、どちらかというとランスタッファーで、ライアン・ピケットとは同タイプとなる。昨年9月に負った上腕二頭筋断裂のため、入団後ここまでコンタクト練習を控えてきたが、すでに完全復帰の許可が出ており、契約さえまとまればキャンプ初日からフル参加できる見込み。

ただし筋力が完全に戻るかは別の話で、今季じゅうぶんな力を発揮できるか疑問視する見方もある。昨季7サックを挙げたDTコーリー・ウィリアムズがいるので、昨年の1巡指名LBホークとは違って、どうしてもハレルがスターターを務めなければならない状況ではない。ハレルが十分なポテンシャルを発揮することができれば、チーム側はウィリアムズとの契約延長を見送ることになるかもしれない。

コリン・コール Colin Cole

アイオワ大(DEキャンプマンの1年後輩)から2003年のドラフト外でまずヴァイキングスに入団、2004年にパッカーズに移って初めて3試合出場した。着実に成長した2005年はDLのローテーションに加わって62タックル、2サックを挙げたが、昨年はやや期待はずれのプレー内容で、ウィリアムズに差をつけられた。さらなる成長を見せて先発陣を脅かすことができるか、それとも伸び悩んで下記ジョニー・ジョリーに追いつかれるか、今年は勝負の年かもしれない。

ジョニー・ジョリー Johnny Jolly

テキサスA&Mから昨年のドラフト6巡指名で入団。シーズン中盤まではインアクティブばかりだったが、しだいにパワーアップして終盤4試合に出場、シーズン4タックルを記録した。サイズのあるパワフルなランスタッファーで、パスラッシュはあまり得意でない。今夏は成長を見せて上記コールを脅かしたいところ。そうでなければ今年もロースター争いのボーダーライン上で、DEハンターらとDL最後のイスを争うことになりそうだ。

ダニエル・ミューア Daniel Muir

ケント州立大から今年のドラフト外で入団。大学3年まではDT、4年ではDEをプレーして5.5サック、52タックルを挙げている。体重298ポンド(135kg)と軽めなので、ランストッパーというよりも"3テクニック"の方なのだろう。上記5人の壁は厚いと見られ、よくてプラクティス・スクワッドか。

カテゴリ : Player