グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2007年7月 3日

ドラフト指名選手紹介 11: TEクラーク・ハリス

7巡33位 TE クラーク・ハリス Clark Harris
Rutgers Senior 6-5(196cm) 261lb(118kg) 40yds/4.78秒 1984年7月10日生

経歴 : ニュージャージー州マナホーキン出身。高校ではTE兼DE兼ロングスナッパーとして活躍し、バスケや陸上の槍投げでも実績を残した。地元ラトガーズ大に進むと、レッドシャツを経た1年目は2番手TEとしてパスキャッチ213ydsを記録。2年目には先発に昇格して53回725yds・5TDの大活躍を見せ、カンファレンスの1stチームにも選出される。

しかし3年目は38回584yds(それでもカンファレンス1stチームに選出)、4年目は34回493ydsとスタッツが少しずつ下がってしまい、ドラフトに向けてアピールすることはできなかった。RBレイ・ライス(1794yds・20TD)とFBブライアン・レナード(2巡でラムズへ)をフル活用するチーム方針の中でブロッカーを務めることが多く、2人の影に隠れた面もあったようだ。

Strengths : サイズがあり、スピードはまずまず。スムーズで流れるような動きをする。体から遠いボールもうまくキャッチする。タフでミドルを走る度胸があり、密集での競り合いにも強い。嗅覚に優れルート取りがよく、ゾーンの隙間を探してフリーになるのがうまい。ロングスナッパーを兼ねていた。

Weakness : 安定感のある優れた大学選手だが、NFLでやるには身体能力が低いのでは、と見られている。レシーバーとしては瞬発力に欠け、スナップ直後の爆発的な加速がない。フィールドを縦にストレッチするスピードがなく、ランアフターキャッチもイマイチ。時おり集中力を欠き、イージーな落球をすることがある。腕が短い。ブロッカーとしてはフットワークなどテクニックが磨かれておらず、フィジカルなマッチアップでは弱い。発達した上体に比べ下半身のパワーが物足りない。

メンタル面 : Wonderlicテストが40点と非常に頭がよく、全ドラフト選手中2位か3位の高得点。フィールド外での優等生ぶりと比べ、フィールド上での激しさに欠ける。タフガイぶっているだけの "Fake Tough" と酷評するスカウトもおり、ブロッカーとしてやる気に欠ける、とも。

指名の経緯 : 大学3年までの実績から昨季開幕前は有力TEの1人と目されていたが、プレー内容や身体能力を精査されるにつれ評価が下がり、ついには今ドラフト最下位指名のタイトエンドとなった。TEが不作だった今ドラフトで7巡終盤まで残るということは、プロの評価がよほど低かったのだろうと想像できる。

「彼は非常によいパスキャッチャーだ。ルート・ランニングの能力もとても高い。デカい選手だが、おそらくブロッキングは少し改善する必要があるだろう。あの順位としては、十分価値のあるピックだったと思う」 とトンプソンGM。

パッカーズにとって : ただでさえ低レベルのユニットからデヴィッド・マーティンが抜け、タイトエンドはかなり手薄になってしまっている。FA補強もできず、新戦力と言えるのはこのTEハリスだけ。(OLに新人が3人いた)昨年よりはブロッキングの仕事が減り、ババ・フランクスが大スランプから立ち直るとしても、大きな上積みは見込めない。ドナルド・リーやトリー・ハンフリーの伸びシロもたかがしれている。できれば総替えしたいぐらいだ、という地元記者もいる。

ミニキャンプやOTAではハリスの出来について、良いとも悪いとも評判はあまり聞かれなかった。ロースター枠は通常3人で、ハリスは3番手を争うことになる。残れなければプラクティス・スクワッドの有力候補となるだろう。

ロングスナッパー : ロングスナッパーもできるのはプラスだが、ミニキャンプではLSロブ・デイヴィスと比べてかなり不安定で、1年目からロングスナッパーの座を奪うのは無理のようだ。もしロースターに残れれば、1年か2年修業していずれデイヴィスの後継者となる可能性も出てくる。ロングスナッパーが他のポジションも兼務できれば、ゲームデイの45人ロースターを編成するのに余裕ができる。「スナップは大好きだ。僕はプライドを持ってやっているし、キャッチ練習などと同じぐらい練習している。NFLに入っても同じようにロングスナップできればいいと思っている」と本人。

その他 : 同大からパッカーズにドラフト指名されたのは57年ぶり2回目。パッカーズの7巡指名選手といえば、WRドライバー、RTタウシャー、Cウェルズの3人が現在スターターを務めている。

カテゴリ : Draft, Player