グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2007年6月28日

ドラフト指名選手紹介 9: Kメイソン・クロスビー

6巡19位 K メイソン・クロスビー Mason Crosby
Colorado Senior 6-1(185cm) 212lb(96kg) 40yds/5.2秒 1984年9月3日生

経歴 : テキサス州ジョージタウン出身。高校ではキッカー(最長59yds)とパンター(最長64yds)の他にフリーセーフティとしても活躍した。全米トップクラスのキッカーと評価されてコロラド大に進むと、レッドシャツを経ず1年目からスターターに。2年目から3年連続してBig12カンファレンスの1stチームに選出、3年目にはオールアメリカンの1stチームにも選ばれた。通算307得点、FG成功66回など同大史上最多記録をいくつも樹立している。

昨年FG成功率が下がったのは、60yds級のロングFGトライが多かった(50yds超を9回)ためで、無理をさせたヘッドコーチに責任があるという指摘も。50yds以内に限ると4年通算で84.4%、昨季も89.4%の好成績を残している。キックオフは通算203回蹴ってタッチバック138回。

Strengths : 非常に強い脚力があり、長い飛距離を誇る。キックが正確で40yds以内を滅多に失敗しない。キックオフの飛距離と滞空時間は素晴らしいものがある。雨など悪天候にも強い。PATは過去2年間失敗していない。 昨年は正パンターの座も争ったように、代理でパントを蹴ることもできる。ゴルファーとしてもシングルの腕前で、その点はKライアン・ロングウェル(現MIN)と同じ。

Weakness : コロラドがホームだけに、その飛距離は標高の高さ(標高1655m)に助けられているという声もある。昨年はブロックされるキックが目立ったので、ブロックされないよう弾道を高くする必要がある。「ロングFGやキックオフでオーバーキック(無理に強く蹴るの意か?)しがちだ」という指摘もある。キッカーの中でも足は遅い方。

メンタル面 : 勝負強く、第4Qで真価を発揮するメンタルタフネスがある。ワンダーリックテスト25点は平均以上。すでに昨年12月に学位を取得して卒業済み。

指名の経緯 : 今ドラフト最高のキッカーという前評判が多かったが、コンバインでの出来がよくなかったせいか、けっきょく3番目。指名順位も予想よりはやや低かった。「6巡で指名されるのは、正直ぼくが夢見たようなことではなかったけれど・・・」と本人も語っている。パッカーズとしては、キッカー補強をするつもりはあまりなかったが、指名権がふんだんにあり、あまりに優秀なキッカーが残っていたため指名した、という事情のようだ。

パッカーズにとって : 先発1年目のKデイヴ・レイナーが合格点の成績だったのにクロスビーを指名した理由を聞かれたマイク・ストックSTコーチは、「競争だ」とひとこと。トンプソンGMは、「クロスビーは(ニーズ・ピックではなく)バリュー・ピックだと感じたからだ。彼があそこで残っているとは思わなかった。競争を持ち込む1つの方法だし、キッカーなどスペシャリスト・ポジションには特に大事なことだと思う」と語っている。

クロスビーを指名したパッカーズに対し、ジャイアンツからKデイヴ・レイナーのトレードの打診があったらしい。しかしパッカーズが断ったため、ジャイアンツはチーフスからKローレンス・タインズを獲得した、という事情のようだ。今夏のトレーニングキャンプでは、クロスビーとレイナーのキッカー争いが注目を集めることになる。

標高のおかげ? : 標高の高いコロラド大(標高1655mのボルダー市)でプレーしていただけに、「飛距離は薄い空気のおかげでは?」という疑問がつきまとう。「去年の僕はアウェーでのFGトライが多かったし、3年生のときには50yds超を5本蹴ったうちホームは1本だけだった。通算では、50yds以上成功のうち半分ほどがアウェーでのものだったはずだ。薄い空気のおかげでロングキックを成功させていたとは思わない。(たとえ飛距離が出ても)成功させるにはバーの間を通さなければならないのだし、海抜0mで30ydsしか決められないヤツがコロラドに行ったって60ydsは決められない。標高などたいしたことはないと思う」

コロラド大 : 同大からのドラフト指名はパッカーズ史上16人目。60年代黄金期のエースレシーバー、ボイド・ダウラーが1959年の3巡指名でコロラド大からパッカーズ入りしている。また、WRとして活躍したあと長年ランボーフィールドの場内アナウンサー(一昨年引退)を務めたゲイリー・ノーフェル(Knafelc)もコロラド大の出身。

カテゴリ : Draft, Player