グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2007年6月24日

ドラフト指名選手紹介 7: FBコーリー・ホール

6巡17位 FB コーリー・ホール Korey Hall
Boise State Senior 6-1(185cm) 236lb(107kg) 40yds/4.73秒 1983年8月5日生

経歴 : 人口1600人のアイダホ州グレンズ・フェリー出身。高校ではRB兼LBとして活躍し、通算2,802ydsラッシング、359タックルを記録。レスリングでも州大会で準優勝した。地元ボイジー州立大に進むと、レッドシャツを経た1年目から先発ミドルLBに定着し、4年間ディフェンスの中心として活躍した。チームキャプテンとなった4年時も、スペシャルチームの中核としてもプレーを続けた。

105タックル、3.5サック、6INTと素晴らしい成績を残した昨年は、カンファレンス(WAC)のディフェンシブ・プレーヤー・オブ・ザ・イヤーやオールアメリカンの2ndチームにも選出されている。カンファレンスの1stチームは3年連続。

パッカーズにとって : 大学ではミドルLB専門だったが、パッカーズはフルバックへの転向を前提に指名した。スペシャルチーマーとしての評価が極めて高く、むしろそちらを期待されての指名のようだ。通常フルバックは2人枠なので、先発のブランドン・マイリーに加え、ルーキーの中から1人が開幕ロースターに勝ち残ることになる。ただし、彼ならLBとしてもロースター入りが狙える、と評価するスカウトもいる。

Strengths : 未経験のフルバックとしての長所や短所は知りようがない。スペシャルチームではオープンフィールドのブロックが非常に良い。アグレッシブで嗅覚に優れた、フットボールセンスのよいプレーヤー。LBとしては異例の通算11INTを記録しており、パスキャッチ力があると見てよさそう。直線スピードはないが、3コーンドリルだけはインサイドLBの中でトップクラスのタイムを記録し、FBとしてならトップ。

「ラインバッカーとしては小さいが、フルバックとして、スペシャルチームでも使える。よいタックラーであり、ヘッドハンターであり、よいブロッカーだ。よいモーターを持っている」とストックSTコーチ。

Weakness : LBとしてプロで先発するにはサイズが小さく、スピードも物足りない(FBとしては標準クラス)。フルバックは高校時代に少し経験があるだけで、1年目から戦力となるにはかなりの努力が必要。これ以上サイズを大きくする余地はあまりなさそう。

メンタル面 : ハードワーカー。ワンダーリック・テストは平均以上の25点で、メンタル面も頭脳面も申し分ない。高校でも大学でもキャプテンを務め、優れたリーダーシップを発揮してきた。タフなプレーぶりに加えて地元出身選手ということもあり、大学では非常に人気があった。学業は優秀で、すでに昨年12月に学位を取得して卒業済み。

指名の経緯 : トレードダウンを繰り返したことにより、パッカーズは6巡17位から3人連続指名。最初のコーリー・ホール、2番目のLBデズモンド・ビショップ、3番目のKメイソン・クロスビーと、全てスペシャルチーム強化を意識した指名となった。

2番手FB争い : 今年2番手FBを争う3人は全員がルーキー。しかも全員が他のポジションからの転向組で、18ヶ月前には誰もFBの経験がなかった。FBコーリー・ホワイト(アラバマ大バーミンガム)は大学ではRBとして活躍し、RB/FB兼用で使えそうなのが魅力。FBライアン・パウドレル(USC)は昨年春にLBからFBに転向し開幕スターターとして4キャッチ72yds1TDを挙げたが、第2戦で足首を骨折してシーズンエンド。3人の中でFBとして大学で出場したのは、このパウドレルの2試合だけだ。

先発のブランドン・マイリーも大学ではRBだったように、他ポジションからFBへの転向組が多いのは、ゾーンブロッキングのスキームではパワー型よりも軽量クイックネス型が求められ、「大学でフルバックしかさせてもらえないような選手では務まらない」という事情があるようだ。

スペシャルチーム : 「率直に言って、彼の最大の価値はスペシャルチームプレーヤーだと思っている。彼は最高のスペシャルチームプレーヤーで、ウチのスタッフはいくら褒めても褒め足りない様子だった。キャッチも非常に上手いし、信じられないほどタフだ」とトンプソンGMは賞賛している。ホール本人も、「僕の目標はNFLのロースターに入ることで、そのためにできることは何でもするつもりだ。オフェンスでもディフェンスでもスペシャルチームでも。とても気持ちが興奮しているし、オープンマインドで一生懸命頑張るつもりだ」

今年のパッカーズはスペシャルチームに重点を置いており、6巡指名の3人を筆頭に、11人中8人ほどがスペシャルチームで貢献できる可能性がある。マイク・ストックSTコーチは、「Mr.トンプソンの考えを代弁することはできないが、もといた若手選手に加えて今回のドラフトの質で、ウチのスペシャルチームをよくしてくれるだろう」と語っている。ドラフト後のミニキャンプやOTAでも、今年のマッカーシーHCはスペシャルチーム練習に多くの時間を割いている。

ボイジー州立大 : 同大からパッカーズにドラフト指名されたのは昨年2巡のLGダリン・カレッジが初めてだったが、すぐ翌年に2人目の指名となった。13戦全勝、全米ランク5位だっただけあって、今年のボイジー州立大からは同大史上最多の4人がドラフト指名された。なお、同大出身のFBブライアン・ジョンソン(現ベアーズ)もLBからFBへの転向に成功している。同大のクリス・ピーターセンHCとパッカーズのマッカーシーHCとは、15年前にピッツバーグ大のアシスタントコーチとして同僚だった。

カテゴリ : Draft, Player