グレイディ・ジャクソンを若いライアン・ピケットで置き換え、全員が27歳以下の若いユニットとなった。DEと同様に飛び抜けたプレーメーカーはいないがそこそこ使える選手が揃っており、少なくともデプスの心配はなさそうだ。ロースター枠はDL全体で9人、多い年で10人。9人枠の場合おそらくDEから4人、今日紹介するDTから5人になる可能性が高い。ピケットの先発は確実だがもう片方は確固たるスターターがおらず、状況に応じてローテーション起用することに今年もなりそうだ。
昨年のこの時期と比べると、グレイディ・ジャクソン、クリディアス・ハント、ドネル・ワシントンの名前が消えており、ケガがち系、問題児系、ナマケモノ系の選手が一掃された印象がある。いっぽうでカレン・ジェンキンズとコリン・コールの2人がドラフト外から成長してチームに貢献している。1巡指名のピケットを除くと、あとは6巡指名やドラフト外ばかりというのも面白い。
FA加入のケンドリック・アレン、ドラフト6巡のジョニー・ジョリーも、重心が低くラン守備に優れたノーズタックルタイプ。中央に大型DTを並べるジム・ベイツ前DCの本来のスタイルにさらに近づきつつあるのだろうか。
プロ5年目の26歳。オハイオ州立大から2001年のドラフト1巡29位でラムズに入団、2年目からスターターとなった。最初のうちはやや期待はずれだったが、この2年ほどでかなりの成長を見せ、総額$14ミリオンの4年契約で今春パッカーズにやってきた。横幅のあるランスタッファーであるいっぽう、ペネトレートしてのパスラッシュはあまり得意ではないが、ブルラッシュでポケットごと押し込む。
スタミナには難があるが、過去4年間は全試合に出場している。ヒザに爆弾を抱えて十分に練習もできなかったDTグレイディ・ジャクソンと比べれば、起用法や練習量の調整にコーチが頭を悩ますことはなさそうだ。
プロ3年目の25歳。セントラル・ミシガン大から2003年にドラフト外入団、1年目は解雇されたが、翌春NFLヨーロッパを経てロースター入りを果たした。着実に成長し、DTハントの抜けた昨季はスターターの座をつかんだ。いわゆる"3テクニック"のポジションで、DEも兼任する。290ポンドの軽量でもう少し馬力がほしいところだが、クイックネスを活かしたパスラッシュが魅力。パスシチュエーションでは必ずフィールドに入るいっぽう、ラン守備では退くことが多い。
プロ3年目の25歳。アーカンソー州立大から2004年のドラフト6巡で入団し、1年目からDEでローテーションの一角に加わった。しかしDT主体でプレーした昨季は、上記ジェンキンズに抜かれるなど期待されたほどの成長を見せられなかった。身体能力に恵まれたオールラウンドな選手だがライバルは多く、開幕ロースター入りは確定ではない。
プロ4年目の26歳。最初の2年はわずかしか出場していないのでカウントされず、登録上はプロ2年目となる。アイオワ大から2003年のドラフト外でヴァイキングスに入団し、プラクティス・スクワッドから昇格したが出場はなし。2004年の途中でパッカーズのプラクティス・スクワッドから昇格して3試合に出場。昨年は初めて全試合に出場して40タックル、2サックを挙げる活躍を見せた。真面目なハードワーカーで、徐々に力をつけてきた。
身長はないが横幅が広いランスタッファーで、重心の低い当たりでがっちりと受け止める。今季はピケットの控えをFA加入のアレンやルーキーのジョリーと争う。
プロ4年目の27歳。ルイジアナ州立大から2003年のドラフト外でセインツに入団し、1年目から10試合に出場した。しかし2年目はロースターに残れず、ジャイアンツに移って2年で19試合40タックル。今春パッカーズにFA移籍してきた。典型的な大型ランスタッファーで、パスラッシュの方はあまり期待できない。身長6フィート5(196cm)の長身だけに、ときおり腰高になるとの指摘もある。
テキサスA&Mからドラフト6巡指名されたルーキー。ルーキー紹介を参照のこと。どちらかというとランスタッファーのタイプのようだ。ドラフト時に心配された足の手術は必要ないようで、ミニキャンプには元気に参加していた。DTが5人枠とすると、開幕ロースター入りのためには上記の5人から1人蹴落とさなければならない。
ウェイクフォレスト大から昨年のドラフト外でレッドスキンズに入団するが開幕前に解雇され、1月にパッカーズと契約してNFLヨーロッパへ派遣。リーグ最多の7サックを挙げる活躍でフランクフルトのワールドボウル制覇に貢献し、オールNFLヨーロッパにも選出されている。