ファーヴの現役続行により、スターターと2番手は確定。3番手も5巡指名ルーキーのマーティンでほぼ決まり。ロースター枠は通常3人なので、プレシーズンでよほどマーティンの出来がひどくなければこの3人で決まりそうだ。5人体制ではプレー機会を十分与えられないため、アースとローベルのどちらかを解雇してトレーニングキャンプを迎えるかもしれない。
プロ16年目の36歳。レギュラーシーズン221試合連続先発中。昨季は29インターセプトを喫したキャリア最悪のシーズンで引退の見方が強まったが、またフィールドに帰ってきたのは結局のところフットボールへの愛情からだ。今年はマッカーシーHCの下で新オフェンスに取り組んでいるが、気持ちがフレッシュになってかえってよいかもしれない。
多少の衰えがあるとはいえフィジカル的には問題ない。制御が利かず一人相撲になってしまった昨年のファーヴを、新コーチ陣はウェストコーストオフェンスの本道に戻すつもりのようだ。そのためにはオフェンシブラインを強化し、低迷したランオフェンスを立て直すことがやはり重要になる。レシーバー陣も、WRドライバー頼みになってしまった昨季の失敗を繰り返さないために全体を底上げしたいところ。
昨年の1巡指名QBだが、ファーヴの現役続行により、もう1年はサイドラインで修行することになった。昨年と比べればはっきりと成長を見せているが、ではファーヴの後継者にふさわしいか、いずれフランチャイズQBになれるかというと、まだそこまで証明したわけではない。今夏のプレシーズンゲームでのプレー内容が注目される。
ドラフト時に指摘されたような、構える時にボールを右耳の横まで持ち上げるロボティックなフォームは治った。しかしミニキャンプではディープアウトなど長めのパスでのコントロールミスが目立つなど、まだファーヴの先発の座を脅かすには程遠い。
今春のドラフトで5巡指名されたルーキー。プロフィールについてはルーキー紹介のページを参照のこと。ミニキャンプでは複雑なウェストコーストオフェンスへの戸惑いが目立ち、まだ落ち着いたプレーができていない。これから順調に慣れて身体能力の高さを活かせるようになれば、すんなり3番手を確保できるだろう。またファーヴが引退してロジャースがスターターとなったとき、ベテランの控えが必要になるかどうかも、彼の成長にかかっている。
ディビジョンIIIのジョン・キャロル大出身の25歳。2003年は肩のケガのためコルツのインジャリー・リザーブで過ごし、2004年には開幕ロースターに残れなかった。2005年にはNFLヨーロッパに派遣されたがわずかしかプレーできず、開幕前に解雇されてプラクティス・スクワッドへ。今年はコルツと再契約せず、3月にパッカーズと契約した。どのようなQBなのか情報がほとんどないが、後述のローベルよりは有力と思われる。なお、ジョン・キャロル大はオハイオ州にあり、名将ドン・シュラやLBロンドン・フレッチャー(BUF)の母校でもある。
ディビジョンIIのウィノナ州立大(ミネソタ州)出身の24歳。昨年春にドラフト外でシーホークスに入団したが、キャンプ半ばで解雇された。今年1月にパッカーズと契約しNFLヨーロッパのベルリン・サンダーに派遣されたがスターターにはなれず、6試合に出場してQBレーティング46.3と振るわなかった。