グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2005年6月17日

今年もシャーマンHCがプレーコール

マイク・シャーマンHCは、昨季第6週以降、自らオフェンスのプレーコールを出して好成績を残した。そして、やはり今年も基本的には自分がコールしていくことを明言。「そのことは(ロスリーOCとは)あまり話し合っていない。彼がコールする試合もあるかもしれないが、昨季の終わりと同じようなやり方を、今年も続けていくつもりだ」とシャーマンHC。

昨季の第5週終了時、パッカーズは泥沼の4連敗で1勝4敗まで追い詰められていた。そのうえトム・ロスリーOCは心臓の軽い発作を起こして手術(記事参照)。「彼の負担を軽くするためさしあたっては自分がOCの代わりを務める」とシャーマンHCがプレーコールを出すようになった。するとチームは6連勝し、プレーオフ戦線への復帰に成功。「うまく行っていることを変える必要もなし」ということで、ロスリーOCが回復してもシャーマンHCがプレーコーラーのまま、シーズンを終えた。

6連勝中のオフェンスが平均439.3yds、33.7得点。最終的にシャーマンHCがコールした11試合で平均407yds、29.5得点と申し分ない数字だった。ロスリーOCがコールしていた序盤5試合も376ydsを稼いでいたが、得点に結びつかず19.8点。「私自身も楽しんだよ。オフェンスに能力があることはよく分かっていた。それに、(ターニングポイントとなった第6週の)@デトロイト戦は、チーム全体が再結集して息を吹き返す、またとないシチュエーションだった。どうしても勝たなければならず、選手たちは頑張って素晴らしいプレーをした。私が良いコールをしたというよりも、選手たちが良いプレーをしたのだ」とシャーマンHCは振り返る。

じっさい昨季のシャーマンHCのプレーコールは評判が良く、今年も続けるのは当然の判断だと見られている。ファンの間でも、「ロスリーOCに戻っちゃったらどうしよう」と心配する向きが多かった。上のボックスから指示を出すロスリーOCと比べ、サイドラインに戻ってすぐに綿密な打ち合わせができるのでやりやすい、とQBファーヴも証言している。そのぶんディフェンスへの注意がおろそかになるが、ジム・ベイツ新DCに全て任せてしまおう、という覚悟の表れなのかもしれない。

どちらが試合中のコールをしようとも、それはロスリーと自分が2人で作り上げたものだ、とシャーマンHCは常に強調している。2000年のパッカーズ就任以来、一心同体といっていいほど緊密な関係を保ってきた2人は、20年前のホーリークロス大以来の親友でもある。OCの失敗が槍玉に挙げられた時も、シャーマンHCはロスリーOCをかばい通してきた。プレーコール権を失うのはコーディネーターにとってはつらいはずだが、「試合に勝つためなら何でも、というのが私の気持ちだ」とロスリーOCは語っている。シャーマンHCは、「我々にとって最高のコールは、2003年のシアトル戦だった。5回のポゼッションで、5回連続タッチダウン。彼は良いプレーコーラーだ。彼の働きには極めて満足している」

2003年には2,558ydsラッシングで球団記録を塗り替え、2004年には4,550ydsでパスの球団記録を作った。「ある年に球団ラッシング記録を破り、翌年に球団パッシング記録を破る。こうした例は1988年の49ersが最後だったのではないかと思う。そうそうあることじゃない。これはオフェンスの素晴らしいバランスを示している。トムがオフェンシブコーディネーターであり、彼が良い仕事をしてバランスを保ってくれている」

カテゴリ : Coach/Front Office