パッカーズは、TEババ・フランクスをトランジション・プレーヤーに指名した。トランジション指名選手のサラリーは、「ポジションごとのリーグ上位10人の平均額」と決められており、フランクスは$2.095ミリオンの1年契約となる。他チームからのオファーにフランクスがサインした場合、パッカーズは同等のオファーをすることで自動的に移籍を阻止できる。しかしそれをせずに移籍を許した場合、フランチャイズ指名と違って、移籍先チームから何の補償も受け取ることができない。(用語集参照)
これで彼の処遇が決定というわけではなく、両者は今後も長期契約へ向けた交渉を続けていく予定だ。一昨年にDTハントをトランジション指名した時にも、3月に入ってから6年契約を結んでいる。
フランクスの代理人。「彼は非常に勝負強い選手だ。彼はそのブロッキングで、毎年の1000ydsラッシングに貢献してきた。逆に、あまり活用されなかった能力が、彼のレシービング・スキルだ。1000ydsレシーバーが2人もいれば、パスはフィールド全体には分配されないものだ。ババはもっとたくさんキャッチする機会があれば、と望んでいる。そのことは、今後の決断にも関わってくるだろう」
今年フリーエージェントとなる主なタイトエンド選手は、フランクスの他に、アンソニー・ベクト(NYJ)、チャド・ルイス(PHI)、ジャーメイン・ウィギンズ(MIN)、ケン・ディルガー(TB)、フレディー・ジョーンズ(ARI)、イテュラ・ミリ(SEA)、スティーブン・アレクサンダー(DET)。 このうち、ウィギンズ(71回)、ジョーンズ(45回)、アレクサンダー(41回)、ディルガー(39回)の4人はフランクス(34回)より多くのパスレセプション回数を記録している。
マイアミ大から2000年のドラフト1巡14位でパッカーズに入団したTEババ・フランクスは、これまで全試合に出場し、キャンプの練習さえほとんど休んだことがない。パスキャッチが非常に上手く、レッドゾーンでのターゲットになることが多いため、ヤーデージの割にタッチダウン数が多い。しかしエリートクラスと比べると、LBを抜き去るようなスピードがないのは明らかで、2004年は20yds以上のロングゲインがわずか3回しかなかった。
ブロッキングは毎年着実に向上を続けており、ミスも大幅に減り、信頼できるブロッカーへと成長してきた。Journal Sentinel紙の集計によると、ランが1yds以下しか出せなかった"bad run"のプレーにおいて、フランクスが原因となったのはシーズンわずか8.5回。2003年の19回から大きく減らし、LTクリフトンの6回に次ぐチーム2位の安定性だ。