グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2004年7月12日

ロースター展望 TE編

3年連続プロボウル出場のフランクスはいるが、今年4年目となるマーティンは伸び悩み、2番手以降のデプスは心許ない。大ベテランのウォールズとは1年限りで別れ、元カーディナルズのスティーヴ・ブッシュを補強した。ロースター枠は通常3人。今年のキャンプでは、マーティン、ブッシュに加え、NFLヨーロッパで活躍したトニー・ドナルド、ドラフト外ルーキーのキース・ウィリスの4人で2つのイスを争うことになる。

来春にはフランクスもマーティンもフリーエージェントとなるため、総入れ替えとなる可能性もある。本当なら今春のドラフトの3巡か4巡でTEを指名したかったところだが、チーム事情からCBやDL指名を優先せざるをえなかった。

ババ・フランクス

NFCはめぼしいレシービングTEが少ないこともあり、3年連続のプロボウル出場を果たした。198cmの長身を活かしたパスキャッチが持ち味で、相手レッドゾーンではRBグリーンのランに相手の注意が行ったところで彼にパスを通すのが定番プレー。ブロッキングも毎年向上を続け、昨季のランオフェンスが近年最高の数字だったことも、彼の成熟と無関係ではない。ケガが極めて少なく、これまで全試合に出場。練習を休んだことさえ、プロ4年間で数回しかない。

地味だが非常に真面目で、常に安定したプレーができる。最大の弱点はスピードのなさで、相手守備を縦にストレッチすることができない。ランアフターキャッチも全く期待できず、下半身のパワーがないのか、相手タックルを振り切ることが滅多にできない。「プロボウル3回」という看板でサラリー要求が高くなりそうなため、パッカーズ側は契約延長に乗り気でない様子。本人は、自分よりWRファーガソンとの再契約が先になったことに不満を漏らしているという噂。それでも、やるべき仕事はキッチリやるだろう。

デヴィッド・マーティン

2001年のドラフト6巡指名。WRからのコンバートだけあってスピードは十分あるが、フランクスとは対照的に、自己管理や精神面に甘さがある。本来はパスキャッチは上手いはずなのだが、ルート取りを含めてまだまだミスが多い。ブロッキングはずいぶん良くなり、アサインメントミスも減った。来春にFAとなるため、ここが頑張りどころ。パッカーズでスピードのあるレシービングTEといえば彼しかいないのだから、なんとか成長したところを見せてほしいものだが。

スティーヴ・ブッシュ

プロ入り8年目の30歳。キャップ対策で6月初めにカーディナルズを解雇され、すぐにパッカーズと契約した。どちらかといえばブロッキングTEらしい。7年間で98試合に出場し、24試合に先発。通算46回354ydsと数字的には地味だが、フルバックやHバック、さらにロングスナッパーもできる器用な人。キャンプではマーティンたちと2番手・3番手を争う。今季の活躍しだいでは来春に再契約も。

トニー・ドナルド

2002年にウェスタン州立大(コロラド州)からドラフト外でテキサンズへ。昨年パッカーズと契約した。大学では4年間セーフティ、NFLではLBをやっていたが、昨年のキャンプのあたりでTEに転向。十分な手ごたえがあり、今春はNFLヨーロッパでTE経験を積むことになった。32キャッチ、382yds、4TDの活躍で、オールNFLヨーロッパにも選出。ハードヒットを恐れないタフなプレーは首脳陣を喜ばせている。40yds走4.49秒を記録したというスピードがあり、大学ではリターナーも担当した。ブロッキングなど課題も多いが、転向後1年でここまでやれたことを考えれば、可能性はあるかも。

キース・ウィリス

ヴァージニア工科大出身のドラフト外ルーキー。3年・4年とスターターを務めた。ラン主体のオフェンスだったため、未知数の部分もある。ドラフト前の評価では、パスキャッチは上手いが、スピードはさほどでもない。タフでウェイトルームでも熱心だが、プレーはやや不安定で時おり集中力のないプレーも見せる、といったところ。

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