グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2003年2月18日

タイトエンド陣の課題

TEババ・フランクスが2年連続のプロボウル出場を果たし、ここだけ見ればパッカーズのタイトエンド陣には問題がないように見えるかもしれない。しかし決してそんなことはない。

54キャッチを記録したフランクスだが、1キャッチ平均はわずか8.2yds。シーズン最長でも20yds。上位TEの中では非常に低い数字だ。「多くの場合、ポゼッション・タイプのパスしか彼には投げなかった。ランアフターキャッチのチャンスが最初から無いようなパスばかりだったんだ」と弁護するのはジャゴジンスキーTEコーチ。それはその通りだとしても、フランクスにはダウンフィールドへの脅威となるようなスピードが欠けているのは明らかだ。

最近流行の「カバー2」ディフェンスを攻略するには、タイトエンドがフィールドをストレッチするのが効果的、と言われるだけに、フランクスにスピードが望めないとすれば、2番手TEがその役割を果たすべきだった。しかしこれこそが最大の問題点。2番手TEを務めたデヴィッド・マーティンとタイロン・デイヴィスの2人を合わせても、17キャッチ140ydsでしかなく、あまりにも頼りにならなかった。

2年目のTEマーティンは、(1年目もそうだったが)キャンプの時の評判は素晴らしく、「スピードとキャッチ力で、フランクスを脅かすかも」 と言われることもあった。しかしシーズンに入ると全くの期待外れで、パスキャッチ8回33yds(平均4.1yds)という大不振。「ぬるま湯に浸かってしまい、ヤル気に欠ける」という批判が増え、シーズン後半には2番手TEの座も失った。マーティンに代わって2番手に昇格したTEタイロン・デイヴィスも、たいして変わり映えはしなかった。

「我々がマーティンに期待したようなシーズンではなかったね。しかし彼をあきらめるつもりはない。彼は非常に大きな才能を持っていると、今でも思っている。彼は、もう一度やり直して、我々が思っているような才能を、見せてくれなければならない。それを引き出すのが私の仕事だ」とジャゴジンスキーTEコーチ。

改善が必要なタイトエンド陣だが、それは外部からの補強ではなく、チーム内部からのものになるだろうと、ジャゴジンスキーTEコーチは考えている。「FAになる選手のリストを見ても、めぼしいTEはいないね。今オフの補強がどうなるかはわからないが、たぶん今いる3人で、そのままキャンプ入りすることになるんじゃないかな。ドラフト下位で指名するかもしれないけど、今のところ、他のポジションと比べて優先度は低いからね」。3年目となるマーティンが、来季こそは一皮むけてくれることに期待しているようだ。

カテゴリ : Football