2004年レギュラーシーズンのパッカーズのスタッツをまとめてみました。今季前半終了時および昨季終了時と比べて見ると、変化がわかるはず。
オフェンス | ||||||||||||
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Total | 得点 | ラン | ラン(1回) | ランTD | パス | パス% | パスTD | INT | サック | 3Down% | 反則 | 反則(yd) |
397.3 | 26.5 | 119.2 | 4.3 | 9回 | 278.15 | 63.9% | 36回 | 19回 | 14回 | 47.3% | 116 | 950yds |
3位 | 5位 | 10位 | 11位 | 26位T | 3位 | 8位 | 3位 | 24位 | 1位T | 2位 | 19位 | 21位 |
昨季はQBファーヴの親指骨折に加えてラン攻撃が平均5.0ydsと絶好調で、ランとパスの順位が例年とは逆になりましたが、今年は元に戻った感があります。WR陣の成長で3rdダウン成功率が上がりビッグプレーも増えました。逆にラン攻撃はCフラナガンの戦線離脱でランブロッキングの力が大幅ダウンし、RB陣もケガがちで、昨年のような問答無用のドライブ力が影をひそめました。平均4.3ydsはそれでも立派ですが、ランTDの数が昨季のちょうど半分。ディフェンス陣の不甲斐なさが影響しているとはいえQBファーヴのインターセプト19回はやはり多いですし、反則が多いのも不安定な戦いぶりにつながりました。
この表には取り上げていませんが、ラン回数は昨年の507回から446回へと大幅減、逆にパス回数は473回からNFL1位の598回に急増してしまいました。ランが出ず、また反則が多いために3rdダウンロングに追い込まれる苦しいパターンが目立ちました。ディフェンスの失点の多さから、キャッチアップ・モードを強いられることが多かったのでやむをえない面もありますが、今季のラン・パスの比率は、シャーマンHCの方針からすれば不本意なところでしょう。
ディフェンス | ||||||||||||
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Total | 失点 | ラン | ラン(1回) | ランTD | パス | パス% | パスTD | INT | サック | 3Down% | 反則 | 反則(yd) |
346.3 | 23.8 | 117.4 | 4.6 | 12回 | 228.9 | 60.6% | 33回 | 8回 | 40回 | 35.0% | 112 | 942yds |
25位 | 23位 | 14位 | 26位 | 13位T | 25位 | 18位 | 32位 | 31位 | 9位 | 9位 | 17位 | 20位 |
ほとんどの点で昨季より悪くなっているのは一目瞭然。ラン守備14位といっても平均4.6ydsで、相手としてはパスが出るのでランの必要がないといった感じ。TDパス数がNFL最多、インターセプトもわずか8回で31位。「リスク覚悟のアグレッシブなディフェンス」という開幕前のスローガンはどこへやら、完全に腰砕けになってしまいました。3rdダウン成功率を35%に抑えているのは立派ですが、3&アウトに抑えるドライブとあっさりTDを許すドライブとはっきり分かれる、ということなのでしょうか。サック数は最終週のベアーズ戦で大量9個を荒稼ぎしたためで、あまりアテにはなりません。(たとえば最終戦でサック3個だと仮定すると合計34個でNFL23位タイ)
ターンオーバー | ||||||
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Takeaways | Giveaways | DIFF | ||||
Total | Int | Fum | Total | Int | Fum | |
15 | 8 | 7 | 29 | 19 | 10 | -14 |
31位T | 31位 | 31位T | 18位T | 23位T | 8位T | 27位 |
ディフェンスのビッグプレー不足には目をおおうばかり。序盤の連敗を脱してからも、ターンオーバーレシオはいっこうに改善せず、後半8試合で奪ったインターセプトはわずか2個。ファンブルリカバーも最下位タイ。ターンオーバーレシオがマイナスでプレーオフに進出したのはパッカーズとラムズとブロンコスのみ。
ファンブルロスト数8位というのは、パスプロテクションがよく、QBファーヴのファンブルロストがわずか1回しかなかったのが効いています(その1回もRBグリーンへのエクスチェンジミスで、実際はグリーンの責任だったようです)。グリーンのファンブルは相変わらず多い(ファンブル7回、ロスト4回)のですが、今年もシーズン後半にはロストはわずか1回。
スペシャルチーム | ||||||||
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Kickoff | Punt | Kickoff Ret | Punt Ret | Field Goals | ||||
Avg. | Coverage | Avg. | Coverage | Net | 成功率 | 回数 | ||
58.6 | 20.2 | 40.1 | 8.9 | 33.4 | 21.7 | 7.7 | 85.7% | 24回 |
26位 | 10位 | 27位 | 20位 | 31位 | 14位 | 21位 | 6位T | 8位T |
大ベテランのPバーカーは悪い意味で安定し、ハングタイムもさほどないので、好リターンを許すこともたびたび。ただ、かなりの強風に両軍とも苦しんだ試合がありましたし、ブロックされるような失態は一度もなし。Kロングウェルのキックオフも飛距離は出ませんがコントロールで工夫し、カバレッジ10位に貢献しているようです。キックオフリターンはRBダヴェンポートとWRファーガソンがケガがちだったこともあり、可もなく不可もなし。パントリターンはチャットマンという専門のリターナーがいながら21位では、不満が残ります。なお、キックオフもパントも、リターンTDは一度もなく、リターンTDを許すこともありませんでした。
今季のNFLは上位キッカーたちが物凄い数字を残したので目立ちませんが、FG成功率85.7%を記録し、しかもゲームを決めるFGを4本全て成功させたKロングウェルは素晴らしいシーズンでした。