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Notebook: 先発ILBはどうなる
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2013年10月30日
今季のトレード期限を迎えたがパッカーズは例によって動きなし。リーグ中でも、期限ぎりぎりに成立したトレードは小さなものが1つだけだった。
- OLBアンディ・ムルンバが脚のどこかを痛めて試合後半は出なかったので、おそらく水曜のインジャリーリポートに載るのでは。
- ラン回数の配分についてマッカーシーHC。「今にしてみれば、もう少しキャリーを分散させたかったとは思う。ただ試合の中では、そう簡単にはいかないものだ。エディー(レイシー)が波に乗っていたので我々はそのまま続け、結果もよかった。ジェームズ(スタークス)に出番を与えると、彼はすぐにインパクトを与えてくれた。ハードに縦に走り、無駄なステップを踏まなかった。判断もよかった。だからラン回数の配分は毎週変わってくる」
- 第1シリーズの3rdダウン6でスクランブルし、スライディングしなかったことについてQBロジャース。「1stダウンに近づいたとき、『スライドしたら、スライドし始めた場所でダウン判定される』と感じ、確実に1stダウンを取りたいと思ったから。CBジョシュ・ロビンソンにハードヒットされる感じはなかった」
- WRジョーディ・ネルソンをスロットで起用して2TDを生んだことについてマッカーシーHC。「普段よりスロットでの起用を増やすことで、キャッチのチャンスが大きくなると予想してのことだ」
- WRネルソンへの11ydsTDパス(ビデオ)についてQBロジャース。「試合のあと深夜2時に彼と相乗りで帰宅する時に、『あんなのどうやって捕れたんだ』と聞いたら、『フェイスマスクに引っかかったんだと思う』だって」
- TEジャーマイケル・フィンリー(首)はさいわい身体障害保険に入っていて、もしこのケガで引退を強いられた場合も$10ミリオンの保険金を受け取ることができる。パッカーズとの契約(2年$14ミリオン)は今季いっぱいで切れ、来春はFAとなる。そのため、現役続行不可となった場合もパッカーズは解雇の決断をせずにすむ。
- OL7人の超ヘビー・パッケージについてマッカーシーHC。「私はOL7人のプレーは気に入っている。(ショートヤーデージの失敗は)エクセキューションがよくなかった。アラインメントのところから、もっとしっかりやらなければ」
- パッカーズは毎年ターンオーバーレシオの大きなプラスがプレーオフ進出の原動力になってきたが、今季は -2に留まっている。とくにディフェンスのテイクアウェイが7回しかないのが物足りないところ。「我々はターンオーバーレシオを大いに気にしている。数字は気に入らないし、チームも満足してはいない。しかしそれ以上に、いま我々はよいフットボールをプレーしている。ネガティブなスタッツよりもポジティブな点を意識している」とマッカーシーHC。
- ディフェンスについてドム・ケイパースDC。「2ミニッツのプレーを向上させなければならない。相手のタッチダウンはみな2ミニッツでのものだ。こちらは反則を3つ犯して相手を助けてしまった。そうしたミスを減らさなければ。ただ全体としては、この試合はポジティブなステップだったと思うし、ディフェンスは上向きだと感じている。(ケガ人続出で)これまでと違った選手がプレー経験を積んでいることが今後のプラスに働けばと願っている」
- ILBジャマリ・ラティモアがよい働きを続けているため、ILBブラッド・ジョーンズ(ハムストリング)が復帰したときに先発の座はどうなるのか。マッカーシーHCは「オフェンスもディフェンスもスペシャルチームも11人だけでやるわけではない」と明言を避け、併用制を示唆した。
- ILBジョーンズが復帰してもILBラティモアの出場機会を検討するか、との質問にケイパースDC。「もちろん彼はその資格がある。彼はアスレチックだ。今はスプレッドオフェンスが多く、3人・4人のレシーバーにレシービングの上手いRBも使ってくる。そうした相手にマッチアップする選手になってくれると思う」
- パッカーズディフェンスは2試合連続で20yds以上のプレーを一度も許さなかった。2試合連続は1995年以来の快挙。
- NFLダントツ最下位のキックオフリターン(15.3yds)についてスローカムSTコーチは、「今季はよい成績が残せていないが、このエリアでもよい結果を生み出すべき時だ」とし、CBハイド起用を否定しなかった。ただCBハイドは高校以来キックオフリターンの経験がない。CBジェームズ・ニクソンは大学時代にまずまずの実績があるが、7人目のCBをゲームデイの46人ロースターに入れるのは容易でない。
- 「試合後の相手選手とのハグのほとんどは形式的なものにすぎないはず。今回のWRジェニングスのは?」という質問にQBロジャース。「何かしら意味のあるやりとりをすることも時々はある。今回はそうじゃなかった」
- メトロドームに数多くのパッカーズファンが詰めかけていたことについてQBロジャース。「"Go Pack Go" が聞こえてくるんだから信じられないよ、僕らのファンは。じっさい最後から2番目のドライブでは、彼らを静めなきゃいけなかったほど。フィールドを去る時(写真)もああして大きな声援をしてもらい、素晴らしい気分だった。本当に感謝してる」
- Journal Sentinel紙のヴァイキングス戦レビューから。
- ユニット評価(5点満点)は、QB(5)、RB(4)、WR/TE(4)、OL(3.5)、DL(4)、LB(3.5)、DB(3.5)、K(3.5)、ST(3)。
- 序盤は相手ディフェンスが強い気持ちでぶつかってきたが、QBロジャースは相手を疲れ果てさせた。3rdダウンと4thダウン(合わせて15/20)は驚異的。3rdダウンでスタジアムが盛り上がるたび、WRネルソンに矢のようなパスを通したり、スクランブルで1stダウンを奪ってファンの心を折ってしまった。
- WRネルソンはインサイドでのプレーが68回中16回あり、おそらく過去6試合を合わせたより多かった。WRボイキンは今回もよかった。低く難しいボールをしっかりキャッチし、3rdダウン16では倒れてから飛び上がってぎりぎり1stダウン。WRホワイトは来年もっとバルクアップし、強くならなければならない。ランブロックで持ちこたえるパワーがなく、キャッチ後のヒットで痛めつけられる。しかしヒッチ・パスから鋭い加速でCBクックを抜いた15ydsの好プレーあり。
- 今回WR/TE陣で最も頼もしい進歩はTEクウォレス(今季最多52スナップ)のブロッキング。試合2プレー目でLBグリーンウェイに破られた後は"Bad Run"責任が一度もなかった。トスのランプレーでは彼がDEを1on1でブロックし、RTバークレーがその外へプル。彼がDEロビソンをしっかりブロックしていたのが3回か4回、OLBグリーンウェイをロックオンしたのが1回。一昨年にヒザを壊して以来もっともフィジカルなプレー内容だった。
- TEボスティック(26スナップ)はランブロックが悪く、"Bad Run"責任が2.5回。3rdダウン1ではセットした位置が外過ぎてDEアレンをカットできなかった。まだまだ向上すべき点は多い。その彼よりもTEストーンバーナーはさらに使えない、というのがコーチ陣の感触なのだろう。
- 今回マッカーシーHCは2バック隊形を多用し、FBクーンは29スナップのうち1バックでの出場が3回のみ。明らかなブロックミスが1つもなく、オーバーパワーされることもなし。4thダウン1では珍しく彼へのフラット・パスを使って成功。
- RGラングはプレッシャーも"Bad Run"も一度も許さず、ケヴィン・ウィリアムズ、ガイオン、新人フロイドといったDT陣をよくコントロール。バランスよくプレーし、相手ラッシャーが体に来る前にうまくジャムしている。
- LGシットンはプレッシャー1.5回、"Bad Run"責任が1.5回。ポイントオブアタックでは非常によかったが、バックサイドのカットオフ・ブロックがよくなかった。Cディートリック=スミスは今月最悪のプレー内容。ランプレーではノーズタックルに突破されプレーサイドに押し込まれること数回。ペネトレーションを許すだけでなく、ノックダウンされることが多すぎ。
- LTバクティアリはDEアレンをタックルゼロ、プレッシャー0.5回に抑えた。鋼鉄のような集中力と意思の力は、あのクラウドノイズの中で明らかだった。控えのDEグリフェン相手の方が苦しみ、後半には"Bad Run"を2回許した。RTバークレーはDEグリフェンとDEロビソン相手にプレッシャー計4.5回。ただ立ち直りの早さは彼の財産。
- ディフェンスはわずか47スナップ、うち3-4のベース隊形は14回のみ。
- NTピケットはわずか16スナップだが見事な働き。最初のシリーズでは、彼がブロッカー2人を受け止めたためILBホークがフリーで侵入できた。RGファスコごとRBピーターソンをノーゲインに止めるプレーも。出番も成果も最も大きかったのがDEダニエルズ(30)。背が低く力強く、手をうまく使ってブロッカーを破り、QBを素早く仕留める。DEデイトン・ジョーンズ(21)はRTロードホルト相手に馬鹿げたアンネセサリーラフネスを犯し、プレッシャーもゼロに終わった。鋭い立ち合いはいいが、簡単に横に退けられすぎる。方向を変えようとして地面に倒れて終わることが多い。
- RBピーターソンの最長17ydsランの際、ILBホークはインサイドを覗いてしまい自分のギャップをおろそかに。前半残り08秒でのRBピーターソンの8ydsTDランでは、4yds地点で捕えながらエンドゾーンまで引きずられた。ブリッツ11回でプレッシャーは2回。ILBラティモアは序盤が悪かったが次第にRBピーターソンに慣れた。ブリッツ6回でプレッシャー3回。
- OLBニールはプレッシャー1.5回だったが、RTロードホルト相手には何もできず。ロードホルトは優秀なパスラッシャー相手に苦戦が続いていただけに残念。OLBムルンバ(脚を痛めて14スナップ止まり)はフィジカルな存在感があるが、OLBパーマー(40)よりも躊躇するところがある。
- Sバーネットは珍しく4回もミスタックル。RBピーターソンはSバンジョー、CBシールズ、Sジェニングスにもそれぞれミスタックルをさせた。DB全員が元気になり、誰をいつどこで使うべきか、チームは評価を始めている。
- ケイパースDCはブリッツ46.9%。ラン守備のためセーフティをボックスにローテーションさせ、ゾーンカバレッジに変化をつけた。WRジェニングスが1回9ydsに終わったのは、こちらのカバレッジがよかったというよりQBポンダーがプログレッションをしっかりできないから。