過去の記事 |
2013年 >
09月 >
Packers - Redskins Notebook
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2013年9月17日
- マイク・マッカーシーHC。「コーチとしては、満足ということは決してない。それがコーチの責任でもある。チームをプッシュし続け、コーチングスタッフやサポートスタッフをプッシュし続け、来週はさらに向上するようにする。どの年のチームにも個性があって、今年のチームも独特の個性がある。このチームはすごいチームになれる可能性を秘めている。まだ試合はこれからたくさんあるし、成長を続けないといけない」
- QBアーロン・ロジャース。「僕らは落ち着く必要があると思う。だってまだシーズン2試合目で僕らは1勝1敗だ。もちろん今日のオフェンスのパフォーマンスならみんなよい気分になるのが当然だ。でも来週もまたシンシナティとのタフなゲームだし、第4週のバイウィークの後は13連戦だ。この勝利をみんなで楽しみ、明日からはまた仕事だ」
- 開幕戦で敗れた後のチームの精神状態についてQBロジャース。「開幕戦のことはみな残念に思っていたけど、できるだけポジティブな面を見ようと努力もしていた。危機感があったのはあきらかだ。選手たちはより集中して練習していた。そうしたチームを僕は誇りに思っている」
- 試合の流れを決定づけたいくつかのプレー。
- 最初の2シリーズで3サックされて3得点に留まったあとの第3シリーズ、敵陣35ydsでの4thダウン3。パッカーズはFGを選択せずギャンブル。スロットのWRコブについたのがILBライリーで、WRコブはミスマッチを活かしてエンドゾーンまで走り切った。
- 10点リードした第2Q、WRネルソンへのTDパスがホールディングで取り消しとなって3rdダウン14。相手は意表を突いて3メンラッシュでカバレッジを厚くしてきたが、CBデアンジェロ・ホールのカバーがソフトであるとみてQBロジャースはスキニー・ポスト・ルートのWRネルソンにTDパスをヒット。これで圧勝の流れができた。
- ディフェンスが3TDを許して18点差とされた試合残り7分半。オフェンスはラン3回でお茶を濁すよりも再び本気を出すことに。3rdダウン9からWRジョーンズに12ydsパスを通して久しぶりの1stダウン。そこからも手を緩めず、TEフィンリー、WRコブ、WRコブ、WRジョーンズとパスを通してけっきょく最後まで時間を使い切った。
- 球団記録タイの480ydsを投げまくったQBロジャース。
- 「正確に投げられたと思う。でもそれは、よくプロテクトしてもらったことやレシーバーがフリーになってくれたおかげでもある。今日が僕のベストゲームというわけじゃないと思う。パッシングゲームの勢いには満足しているけど、改善すべき点が間違いなく残っている」「ヤードアフターキャッチが多かったからね。480ydsといっても、そのうちどれだけがヤードアフターキャッチのおかげであることか」(283yds)
- パスの配分について。「今日のようにワン・ハイ・セーフティを多用するチームとやるときは、アウトサイドのレシーバーにチャンスが増える。先週のようにトゥー・ハイの相手では、ジャーマイケル(TEフィンリー)やランドール(WRコブ)にチャンスが増える。今日のジェームズ(WRジョーンズ)はよいマッチアップに恵まれ、スペースでボールを持てたし、ロングボールで好プレーを決めることができた」
- 昨夜ホテルのベッドで首を寝違えた。「試合前は調子がよくなかった。でもアドレナリンが流れ始めるとリズムに乗れた」
- 彼の過去のパフォーマンスと比べてどうか、という質問にマッカーシーHC。「どうだろう、みんな彼(の高い能力と成績)に慣れてしまっているからね。彼はいとも簡単にやってのける。今日は試合を通してコントロールが素晴らしかった。コミュニケーションとか、すべての細かいことがしっかりできていた。ボールの配分が非常によかったし、アウトサイドのレシーバーたちもよくタックルを破ってビッグプレーを生んでくれた」
- WRコブ。「これこそ僕らの期待する彼だ。僕らの目から見て、エリートQBの中でも頭一つ抜けているよ」
- WRジョーンズ。「まさにNFL最高のクォーターバックだ。彼を止めるためにできることはそう多くない。今日は彼が彼らしくプレーしたということだ。僕は驚かないね」
- WRネルソン。「毎日練習で目撃していることだよ。練習ではプレー回数が多いだけにもっとたくさん見てる。彼らのおかげで僕らは楽に仕事をさせてもらってる」
- QBマット・フリンの球団記録に並んだことについて本人。「自分の友人と分け合うなら何も問題ないよ。きっと今夜は彼からメールが来ると思う」
- 記録づくめのオフェンスについては後述。
- WRジェームズ・ジョーンズは開幕戦でキャッチゼロだったが、今回は11回178ydsの荒稼ぎ。「1試合でゼロキャッチなんてなんでもない。シーズンは長いんだ。ウチのクォーターバックは、勝つためにみんなにボールを投げようとしている。だから、今日みたいな日もあれば開幕戦みたいな日もあるってこと」
- チームのランアフターキャッチ283ydsについてWRジョーンズ。「もし最初の相手にタックルされたら、ベンチに帰った時にリスペクトしてもらえない。それは70ydsのパスをキャッチしても同じなんだ」
- 長らくくすぶっていたRBジェームズ・スタークスは20回132ydsの活躍でレイシーの穴を埋めた。ルーキーだった2010年、ワイルドカードプレーオフPHI戦以来2回目の100ydsラッシング達成だ。「仕事をする時だ。僕にできるのはそれだけ。誰かが倒れたら、他の選手が頑張ってできる限り働かなきゃいけない」「これは1試合にすぎない。この勢いを続けないと。今後も向上を続け、よりよい選手にならなきゃいけない」
- 32ydsTDランについてRBスタークス。「これまで、セーフティをかわせずに終わったチャンスが2、3回あった。あと1人というところをついに今日は破ることができ、エンドゾーンまで行くことができた」
- RBスタークスの32ydsTDランでは、LGジョシュ・シットンのブロックがまるでブルドーザーのようだった。「僕のブロックが素晴らしかったよね。すべて僕の功績ってことにしとこう」と本人は笑っている。「あれは楽しかった。僕らラインマンにとってのビッグプレーだ。スタッツ表には出ないけど、僕らはちゃんと分かってる」
- Journal Sentinel紙のPlay of the Game図解もRBスタークスの32ydsTDラン。こちらは通常の3WR・1バックのセットでTEクウォレスがフルバックの位置に。相手はニッケル隊形。FSランボーがランを察知して前に上がり、SSドウティ(メリウェザーの代役)が中央へローテーション。LGシットンとTEクウォレスの好ブロックで開いた巨大な穴をRBスタークスが抜け、最後はSSドウティのタックルをかわしてエンドゾーンへ。お手本のようなアウトサイド・ゾーンのランプレーだった。とくにTEクウォレスにとっては今季最高のプレーかも。
- 4サックを許したパスプロテクションについてCイヴァン・ディートリック=スミス。「序盤はいくつか問題があってプレッシャーを許したけど、その後は落ち着いて立て直せた。最初に得点してからは波に乗った。アーロンのやりたい仕事ができるようにしてやれたと思う」
- 開幕週49ers戦ではプレッシャーを15回許したが、今回は8回のみ。内訳はCディートリック=スミス(3、被サック含む)、RTバークレー(2、被サック含む)、LTバクティアリ(1)、RBスタークス(1)。
- ProFootballFocusの評価
- QBロジャースはドロップバック46回のうち33回(71.7%)で2.5秒以内にパスを投げていた。71.7%は第2週のQB中で最高とのこと。パスプロに負担をかけず、早く短めのパスを中心にランアフターキャッチを狙ったことがわかる。
- LTバクティアリ(+3.3)、LGシットン(+3.8)、Cディートリック=スミス(-0.2)、RGラング(+4.8)、RTバークレー(+1.5)となっており、OL全体で+13.0点は同サイトが始まって以来パッカーズとしては最高クラス。Cディートリック=スミスがパスプロテクションで-1.3点だった他はプロテクションもランブロックもすべてプラス評価だった。
- RGラング(+4.8)はQBロジャース(+4.6)を上回るチームベスト。LTバクティアリはパスプロ+1.7/ランブロック+1.1。過去2年間LTニューハウスがランブロックで+1.0を超えたゲームは一度もなかった。
- レッドスキンズのOLBライアン・ケリガンは第1シリーズで連続サックを挙げたあとはプレッシャー1回のみ。
- いっぽうディフェンスの最高評価はDEダニエルズ(+2.3、ほとんどがラン守備)、次いでNTピケット(+1.4)。最低点は珍しいことにOLBマシューズ(-3.0、ほとんどがパスラッシュ不振による)、次いでCBハイド(-2.6)だった。
- OLBマシューズはLTトレント・ウィリアムズにほぼ完封され、プレッシャーわずか1回。DEデイトン・ジョーンズは18回ラッシュしてプレッシャーゼロ。
- ディフェンスは最初のプレーで14ydsパスを許したものの、第2Q半ばまで4連続パントに追い込んで、試合の流れを引き寄せることに貢献した。「あのあたりはいい仕事ができた。QBにプレッシャーをかけ、短いパスを投げさせてよいカバーができた。(422ydsの数字より)スコアがよく示していると思う。僕らはその点で満足している」とOLBマシューズ。
- 後半のディフェンスはミスタックルが目立った。とくにWRピエール・ガルソンのタックルに苦労した。先週RBフランク・ゴアを平均2.1ydsとシャットアウトしたラン守備も今回は崩れた。
- 今週は本来のアグレッシブなディフェンスができた、とCBトラモン・ウィリアムズ。「開幕戦は(オフシーズンから)時間をかけて準備した結果、相手オフェンスの形に合わせすぎ、それで他の部分(パスカバレッジ)が弱くなった。今週はそれをしたくなかった。自分たちのディフェンスを崩さずに自分たちのペースで続けることができた」
- 終盤のディフェンスについてCBトラモン・ウィリアムズ。「僕らはああいうのはガーベッジ・ヤードだと思ってる。でも相手もほめなきゃいけない。彼らはプレーオフチームだし、後半はよくファイトしていた」
- 同じくCBデヴォン・ハウス。「第4Qにあちらはパッシングydsをたくさん稼いだけど、僕らはすごくいいディフェンスができたと感じている。いくつか技術的な問題を修正し、来週の練習に取り組むだけ。第3Qまではしっかりプレーできていた。第4Qをもう少しうまく仕上げるだけだ」
- 前後半の相手オフェンスの違いについてDE/OLBマイク・ニール。「後半になって相手はQBをマックス・プロテクト(7人または8人でプロテクト)するようにし、QBがポケットで落ち着いて投げられるようにしていた」
- 初インターセプトを決めたDE/OLBニールは、「高校ではタイトエンドやワイドレシーバーをやったんだから、ボールをキャッチするのは得意だ」と自慢げ。
- 大差のついた終盤には、ドラフト外ルーキーのOLBアンディ・ムルンバがディフェンスで初めて出場。(8スナップ)
- 試合途中でニッケルバックから下げられたCBマイカ・ハイド。「先週の練習から、いろいろな組み合わせを織り交ぜるプランだった。あそこが最適なタイミングだとケイパースDCは感じたんだね。選手たちが複数のポジションをプレーできることはディフェンスにとってよいことだ」
- WRジェレミー・ロスはキックオフリターンの不振が続いている。今回も唯一の機会に14ydsの不甲斐ないリターンだった。
- レッドスキンズのスペシャルチームでは元パッカーズのILBニック・バーネットがタックルを決めていた。今年ビルズから解雇されてレッドスキンズに移ったものの、ロンドン・フレッチャーの控えに留まっている。
- 南側に完成した大スタンドにより、クラウドノイズも大きくなった。「違いははっきりわかったよ。ディフェンスの最初のドライブから、第1Qは本当にすごい盛り上がりだった。あの増築部分はすごく大きいと思う」とWRコブ。「もともとパッカーズのクラウドノイズはよかったけど、シートが増えたことや(馬蹄形の)開口部分がなくなったことは大きい。今日のようなクラウドノイズを今後も続けてくれたらありがたい」とCBトラモン・ウィリアムズ。
- 勝利後のマッカーシーHCによるロッカールーム・スピーチ。音声はよく聞き取れないが、Tシャツ姿のDEジョリー(Stinger)が肩や首をしきりと気にしているのはわかる。
- 試合前のスタジアム周辺の風景を集めた "Sights & Sounds"。ドラムチーム"Tundra Line"の演奏や60年代3連覇チームの面々も。フライオーバーはプロペラ機とあってスピードがゆっくりだ。
- 2試合欠場したFSモーガン・バーネットは、来週も休んで第4週のバイウィークを活かす可能性が出てきた。「彼はまだ準備ができていなかった。次もどうかわからない」とマッカーシーHC。
- CBサム・シールズが一時退場したのは脚がつったため。
- インジャリーリザーブ入りしたRBドゥワン・ハリスは今月5日に膝蓋腱の手術を終え、来年4月のオフシーズンプログラム開始には間に合う見込み。
オフェンスの記録まとめ
- パッカーズのトータル580ydsは球団史上2位の記録。1位は1962年第9週イーグルス戦のトータル628yds。そのときは前半だけで432yds(今回は373yds)を記録している。
- 前半300yds以上、後半200yds以上は球団史上3回目。
- パッカーズはホームゲーム17試合連続で22得点以上を挙げている。現在NFL最長。
- 450ydsパサーと125ydsラッシャーが同時に生まれたのはNFL史上初めて。400ydsパサーと100ydsラッシャーが同時に生まれたのは球団史上初めて。(しかも第3Q終了時点で達成)
- パッカーズはレギュラーシーズン44試合連続で100ydsラッシャーを輩出していなかったがようやく途切れた。前回100ydsラッシュしたのは2010年第5週レッドスキンズ戦のRBブランドン・ジャクソン。このときはドローが中心で、正攻法のラン攻撃ではなかった。
- QBロジャースのパス480ydsは球団記録タイ。(2011年最終週DET戦のQBマット・フリン)
- QBロジャースのパス480yds以上・4TD以上・0INTは、1962年にY.A.ティトル(NYG)がレッドスキンズ戦で達成して以来NFL史上2回目。この年のジャイアンツはNFL決勝でパッカーズに敗れている。
- QBロジャースの前半だけでパス335ydsは球団新記録(これまでは2003年第16週OAK戦、ファーヴの311yds)。前半だけでパス成功26回も球団新記録。(これまでの最高は彼とファーヴによる22回)
- QBロジャースのパス成功率80.95%は、パス試投40回以上の中では球団史上最高。これまでの記録はファーヴ。
- QBロジャースはレギュラーシーズン5試合連続でパス3TD以上。2011年に自ら作った球団記録に並んだ。
- 2週連続で2人のレシーバーが100ydsを超えたのは球団史上初。しかも、その組み合わせが先週と今週で違っている。開幕週はWRネルソンとWRコブ、今回はWRジョーンズとWRコブだった。
- チーム全体のランアフターキャッチ283ydsはNFLの過去6年間で最高の成績。
- WRジョーンズのパスキャッチ11回・178ydsはどちらもキャリアハイ。前半だけで152ydsはパッカーズでは15年ぶりの好記録。(1998年第16週オイラーズ戦でWRアントニオ・フリーマンが169yds)
- WRコブのパスキャッチ128ydsもキャリアハイ。パスキャッチ9回はこれまでにも2回記録している。
- RBスタークスの132ydsラッシングはキャリアハイ。プレーオフ(2010年PHI戦)では123ydsラッシングがあったが、レギュラーシーズンで100ydsラッシングはこれが初めて。平均6.6ydsもキャリアハイ。
- TEジャーマイケル・フィンリーは5試合連続で5キャッチ以上を記録。すでに昨季のTD数(2)に並んだ。