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Packers - Bears Notebook
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2012年9月15日
素晴らしい内容でチームを勝利に導いたディフェンスとスペシャルチームに話題が集まっている。開幕戦の完敗により世間では悲観論が広まっていたが、チーム内はけっしてパニックになっていなかったと選手たちは口を揃える。
- マイク・マッカーシーHC。 「ディビジョン内の価値ある勝利だ。ホームフィールドアドバンテージは活かさなくてはいけない。ショートウィーク明けだったが、よい準備ができたことがこの勝利に反映されていると思う。ディフェンスは見事な働きだったし、スペシャリストたちも完璧だった。オフェンス的にはアップダウンがあった。(ターンオーバーを犯さないよう)もっとボールを大事にしなければいけない。その点が残念だ」
- ディフェンスの勝利についてマッカーシーHC。 「我々は強力オフェンスで知られているけれど、私はディフェンスで知られる方がいいね。このディフェンスは素晴らしいものを築きつつあるという実感がある。今日のクレイ(OLBマシューズ)は並外れた活躍だった。チームにエネルギーをもたらし、素晴らしい結果も出している。ディフェンス全体に勢いがあった。我々は4日前にケツを蹴られ、今日はチーム全体がモティベーションに満ちていた」
- OLBクレイ・マシューズ。 「先週負けて、世間の誰もが過剰反応をしていたみたいだ。僕らは深刻に受け止めていたけど、けっしてパニックにはなっていなかった。相手に3つも4つもインターセプトを投げさせてトータル200yds以下に抑えたことは、僕らの能力を示していると思う。今後もこれを続け、正しい方向に向かっていくだけだ。今日は優秀なチーム相手に大きな勝利だった。これが今年のディフェンスのテーマになるといいね」
- OLBマシューズは3.5サックを荒稼ぎし、早くも昨季のトータル6サックに並んでしまった。 「幸いにもウチは若いタレントに満ちていて、みな向上への意欲がすごく強い。ジェレル・ウォージー、ニック・ペリー、B.J.ラジ、エリック・ウォルデン。彼らは自分たちの評価を上げただけでなく、チームも大きく助けてくれた。僕の仕事もすごく楽になってる。僕個人の成功の多くは彼らあってのことだ」
- OLBマシューズについて同期のNT/DE B.J.ラジ。 「クレイはいつだってモンスター。入団のときからそうだった。数字に表れていない時でもね。素晴らしい選手だし、ハードにプレーする。同じチームにいられて嬉しいよ」
- OLB陣の活躍についてマッカーシーHC。 「本当にローテーション起用できるアウトサイドラインバッカーが4人いる、というのは我々にとって初めてのことだと思う。こうして4人を活用していくのが、開幕ロースターを固めた時点でのプランだった。先日は(出場停止で)ウォルデンが使えなかったが、最初からこういうプランだったんだ」
- 今季初出場のOLBエリック・ウォルデンは序盤でニック・ペリーに代わって左OLBに。サック0.5回、QBヒット2回など価値ある働きだった。 「どういう役回りになるかは知らされていなかった。なんとか自分も加わって大きなプレーを決めたいとは思っていたけど。合流直後がショートウィークだったので多少勘が鈍っている感じだったけど、こうしてフィールドに出て勝利に貢献できたのはすごくいい気分だ」
- ディフェンスでの出場スナップ数は、OLBウォルデンが36回、OLBペリーが20回、OLBデズマン・モーゼスは19回だった。
- ディフェンスのルーキーたちの出場スナップ数は、4巡指名SSジェロン・マクミリアンが44回(初INT)、2巡指名DEジェレル・ウォージーが37回(初サック)、2巡指名CBケイシー・ヘイワードが24回(ダイムバック)、1巡指名OLBペリーが20回、ドラフト外のOLBモーゼスが19回、4巡指名DEマイク・ダニエルズが14回(初サック)。
- パスカバレッジはWRブランドン・マーシャル封じに注力。CBトラモン・ウィリアムズをつけるとともに、FSモーガン・バーネットもディープでヘルプ。プレスカバレッジあり、ゾーンカバレッジありと変化もつけた。セーフティのヘルプもわざと投げる直前までタイミングを遅らせてINTを狙ったりしていた。 「WRマーシャルがDB陣全体にとって焦点だった。DBたちは大変な気合でこの試合に臨んだよ。成功したとはいえ、これはまだ1試合にすぎない。まだ改善すべき点はたくさんあるし、これで大きな問題が解決したなどとは我々は考えていない」とマッカーシーHC。
- WRマーシャルをシャットアウトし、2INTも挙げたCBトラモン・ウィリアムズ。 「あれだけサイズのあるWRだと、あまりフィジカルに行き過ぎるのもよくない。相手の思うつぼになってしまうからね。たいていの場合、サイズに負けてしまう。僕は彼にそれを許さなかったし、こちらには良いゲームプランがあった。僕がうまくやれるように配置してくれた。(昨季苦しんだ)肩についてはまだ回復途上だ。以前のように意識せずにできているし、まだどんどんよくなっていく」
- 今季初先発のCBサム・シールズは、カバーしたレシーバーがターゲットになったのがわずか1回、パスキャッチは一度も許さなかった。ミスタックル1回のみ。
- 先日のインタビューでQBジェイ・カトラーはWRマーシャルを加えたパスオフェンスに自信を示し、「パッカーズのセカンダリーには幸運を祈るよ」とまで言い放った。 「僕らがそのコメントを侮辱と受け止めたかどうかはわからないけど、ちょっと可笑しいと思ったのはたしかだ。2人ばかり新戦力を加えただけで急に優勝候補になったつもりとは。そのコメントはそこらじゅうで見かけたよ。今どきは、いちど言ってしまうとあっという間にこちらに届いてしまうから」とCB/Sウッドソン。
- ゲーム後半は両軍とも熱くなり、CB/Sチャールズ・ウッドソンは反則の一歩手前まで行くことが何度かあった。 「ちょっと険悪な雰囲気になったけど、それはいいことだ。これはライバリー・ゲームであり、昔からこういう雰囲気で知られてきたわけだよ。両チームにとってこうなった方が面白い。こういう険悪な流れになっても、僕らはちゃんと対応できる」
- CB/Sウッドソンはこれで通算55インターセプトとなり、NFL史上19位タイに。現役ではSエド・リード(BAL)に次ぐ2位となっている。(リスト)
- ベアーズにとってトータルオフェンス168ydsは、パッカーズ相手としては1975年以来37年ぶりの大不振。
- 第2Q、試合の流れを決定づけるスペシャルチームのトリックプレーによるタッチダウン。(ビデオ)
- このトリックプレーは今週何度か練習し、プレー直前のゴーサインはマッカーシーHCが決断したという。相手の動き次第でトリックプレーを取りやめる権限はホルダー(今回はパサーだが)のPティム・マステイに委ねられていた。
- マッカーシーHC。 「2、3年前から練習をしてきたプレーだ。ベアーズが特定の隊形(FGブロック狙い)をとることが我々には必要で、ちょうど相手はそれをしてきた。選手たちのエクセキューションが素晴らしかった。この成功でサイドライン全体が大きく盛り上がった。非常に大きなプレーだった」
- 予想外のヒーローとなったTEトム・クラブトリー。 「このプレーコールを聞いたとき、思わずコーチ・マッカーシーにダブルチェックしてしまったよ。本当に今やるの? 本気で?ってね。やることに決まり、ディフェンスの陣形を見ると、これはうまくいくとわかった。僕はピッチをキャッチして真っ直ぐに走っただけ(笑)。誰でもタッチダウンできるよ。ブロックのおかげだ」
- 「4thダウン26もあったから、プレーコールを聞いたときは本当に驚いた。コーチ・マッカーシーに脱帽だ」とPティム・マステイ。パッカーズのパンターによるTDパスは、1972年オイラーズ戦でのPロン・ウィドビー以来約30年ぶりとのこと。「僕は4ydsぐらい投げただけなのに、パーフェクトレーティングを記録してしまうとはねえ。まあ不満はないよ」
- 「現時点ではこれが"Call of the Year"だね。4thダウン26でこれをやるとは誰も思わない」とCBトラモン・ウィリアムズ。
- パッカーズにとって4thダウン26といえば、2003年プレーオフのイーグルス戦でQBドノヴァン・マクナブからWRフレディー・ミッチェルへのパス成功を許し、追いつかれて逆転負けした忌まわしい数字として今も有名だ。
- これまで何度も煮え湯を飲まされてきたKRデヴィン・ヘスターのパントリターンを4.0ydsに抑え、Pティム・マステイのネット42.0ydsというのは素晴らしい結果。また、これが大きな話題にならないことも、Pマステイが一流に成長したことを物語っている。
- Kメイソン・クロスビーが成功させた54ydsFGは、パッカーズのキッカーとしてはランボーフィールド最長記録(相手チームを含めれば先週のKエイカーズの63ydsが最長)。Kクロスビーは50yds以上のFG成功が通算13回目。
- オフェンス不振についてマッカーシーHC。 「いくつもの要素の組み合わせだろう。相手はタフなディフェンスだ。(ショートパスだけ許して)フィールドを8、9、10、11、12プレーかけてドライブさせようとしてくる(その間にミスが出る)。これまでもそうだったし、今日も彼らはそうしてきた。こちらはパス落球が何度もあったし、QBとレシーバーの呼吸が合わないプレーもあった」
- QBアーロン・ロジャース。 「世間は心配してたと思う。もしシカゴに負けたら窮地に陥ってしまうとね。今日はいい勝利だったけど、これは1試合でしかない。僕らはオフェンスをもっとよくしていかないと。今日はディフェンスが素晴らしい働きをしてくれた」
- ベアーズは4メンラッシュが基本でカバレッジが厚い。ブリッツはわずか3回しかなかった。いつもはブリッツをカモにするQBロジャースだが今回はパス成功わずか1回、インターセプト1回。
- 第4Q半ばのインターセプトについてQBロジャース。 「プレーコール自体はすごくいいと思ったけど、僕とジェームズ(WRジョーンズ)の呼吸が合っていなかった。彼がフラットのルートを走ってくれるのを僕は期待してた。彼も最初はフラットを走ったのにそこで縦に行ってしまった。これほど苛立たしいことはない」
- いっぽうマッカーシーHCは、「あのインターセプトは私のプレーコールが悪かった。自分の読みが甘かった」としている。
- 第1Qにサックされたとき、QBロジャースは右ヒジの尺骨突起部、いわゆる"funny bone"を打ったため、一時的に手にしびれがあったという。 「次のプレー(手を滑らせてパス失敗)ではドローをコールすべきだった。でもその後はまったく影響なかった」
- ようやく波に乗り始めたRBセドリック・ベンソン。 「先週はちょっと焦りがあったのは間違いない。僕はあまりに速く何かを起こそうとしすぎていた。今回は落ち着いてブロックの成り行きを見て、忍耐強く待つつもりだった」
- WRドナルド・ドライバーは今季初キャッチが試合を決定づけるタッチダウン。エンドゾーンではダンス番組仕込みのタッチダウン・ダンスも披露した(ビデオ)。 「これが "Dancing with the Stars" を勝ったダンスだからね。繰り出さないわけにはいかないよ。(ようやく来たチャンスについて) 前週も言ったように、機会は自然とやってくるものだし、それを最大限生かすことだ。今日はそのチャンスがやってきた。まっすぐダウン・ザ・ミドルのルートで、相手は僕をカバーしないことにしたんだろう・・・それでワイドオープンになった」
- WRジェニングス欠場にもかかわらず、WRドライバーは9スナップしか出場しなかった。そのぶんFBやTEを多用したことになる。
- TEジャーマイケル・フィンリーは今季の落球率が21.43%に。
- TE D.J.ウィリアムズの出番が増えてきたが、出場20スナップのうち15回がランプレーだった。
- LTマーシャル・ニューハウスはDEジュリアス・ペッパーズに2サックを許したものの、それ以外はプレッシャーを一度も許さず、意外に悪くない内容だった。
- パッカーズはベアーズに5連勝し、対ベアーズの通算成績が87勝92敗6分けとなった。
- 対ベアーズの負け越しが5つに減ったのは、なんと1941年以来71年ぶりのこと。
- 対ベアーズで勝ち越していたのは1932年までさかのぼらなければならない。
- マイク・ホルムグレンHC就任1年目の1992年10月時点で、対ベアーズの成績は57勝81敗6分けと、24も負け越していた。しかしそれ以後は30勝11敗と大きく勝ち越している。