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2012 NFL Draft Primer
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2012年4月26日
2012年NFLドラフトが日本時間27日朝に迫ったので、例によって概要をまとめておく。以下はすべて日本時間。
- 会場は7年連続でニューヨークのRadio City Music Hall。
- 1日日は4月27日(金)朝9時(米東部時間20時)から。1巡のみ。各球団の持ち時間は各10分。
- 2日目は4月28日(土)朝8時(米東部時間19時)から。2巡および3巡。持ち時間は2巡が各7分、3巡が各5分。
- 3日目は4月29日(日)深夜1時(米東部時間正午)から。4巡から7巡。持ち時間はすべて5分。
- 持ち時間の間にトレードがあれば、残り時間のカウントダウンは数え直しになる。つまり、残り1分の時点でトレードアップしたチームでも、1分で指名する必要はない。
- 長らく2日制で行われてきたNFLドラフトだが、2010年から3日制に変更され、今年が3年目。
- 例年どおりのペースだとすれば、パッカーズの1巡指名は27日正午ごろか。
- 2日目(2巡および3巡)は各球団の元名選手たちが壇上でアナウンスする(全球団リスト)。パッカーズはリロイ・バトラー。このたび退団したFSニック・コリンズの前に背番号36を着けていた名セーフティだ。
- 指名速報はNFL.comのこちらやESPNのこちらで。
- 今年もESPNとNFL Networkが放送を担当する。日本では今回GAORAがドラフト初日を生放送してくれるので注目。
- これまでに成立した指名権トレードはウィキペディアで。
- アーリーエントリーした選手のリストはウィキペディアで。
- パッカーズの指名権は以下の12個。
- 1巡28位
- 2巡27位 (全体59位)
- 3巡27位 (全体90位)
- 4巡28位 (全体123位)
- 4巡37位 (全体132位) ← Compensatory Pick (トレード不可)
- 4巡38位 (全体133位) ← Compensatory Pick (トレード不可)
- 5巡28位 (全体163位)
- 6巡27位 (全体197位)
- 7巡17位 (全体224位) ← 昨夏OGケイレブ・シュローダロフのトレードで獲得
- 7巡28位 (全体235位)
- 7巡34位 (全体241位) ← Compensatory Pick (トレード不可)
- 7巡36位 (全体243位) ← Compensatory Pick (トレード不可)
- どの巡目でもパッカーズは基本的に28位だが、他球団が指名権を没収されたため、2巡、3巡、6巡の指名順が1つずつ繰り上がっている。2巡はセインツが"Bountygate"事件の処分により、3巡はレイダーズが昨夏の Supplemental Draft で3巡指名権を使ったため、6巡はライオンズが昨年春のタンパリング事件で没収された。
- 今年ドラフト会場への招待を受諾したのはこちらの26選手。これだけ多くなると、指名されずに初日を終える選手も何人か出てきそうだ。
- ドラフト会場にはファンが無料で入場できる。ただし早い者勝ちなので、1日目は6時間とか8時間前から並ぶらしい。
- 日本のプロ野球ドラフトとは違い、各球団首脳はドラフト会場に姿を見せない。球団本部に"War Room" つまり作戦司令室を設営し、そこで戦略を話し合ったり、電話でトレードの交渉をしたりする。普段着でリラックスし、合間にサンドウィッチをパクついていたりする。途中で出てきてインタビューに応えることもある。
- ドラフト会場には球団の代表者(実際は使いっ走りの役)が派遣され、"War Room" からの電話指示を待つ。指名選手が決まると、電話を受けた代表者がカードに書いてリーグ側に提出する。直接コミッショナーに手渡すのではなく、球団代表者のそばにNFL職員2人が付き、彼らに手渡したカードがコミッショナーに渡る、という手順らしい。
- 昨年のパッカーズの"War Room"の写真はこちら。長テーブルの端にトンプソンGMが陣取り、その左にマッカーシーHC、その左にカレッジスカウト部長ジョン・ドーシー(写真中央で電話をしている人物)、さらにラス・ボール交渉担当やスカウト部長補佐たち。隣のテーブルにはその他のカレッジスカウトが陣取り、アシスタントコーチも出たり入ったりする。対象選手のケガの状態についてチームドクターやヘッドトレーナーが助言を求められることもある(コンバイン等で詳しく調査してある)。
- ドラフト会場には球団の代表者(実際は使いっ走りの役)が派遣され、"War Room" からの電話指示を待つ。指名選手が決まると、電話を受けた代表者がカードに書いてリーグ側に提出する。直接コミッショナーに手渡すのではなく、球団代表者のそばにNFL職員2人が付き、彼らに手渡したカードがコミッショナーに渡る、という手順らしい。
- "War room"の壁の1つにはドラフト・ボード、つまり選手のランキング表が掲げられている。長い長いスカウティングと果てしない会議の末に作り上げた努力の結晶であり、最大のトップシークレットだ。現在進行中のドラフト指名を表示した壁、NFL全チームのロースター表を掲げた壁(トレードを検討するため)、パッカーズのデプスチャートを示した壁もある。
- 指名選手が決まると、電話で選手本人に連絡を取ってから正式指名を行うのが慣例となっている。アンドリュー・ブラント元交渉担当は、「我々が指名を行う直前、いつもロン・ウルフ(当時GM)が 『本人を電話で呼んで生きてるかどうか確かめろ』 と言ったものだ。2005年(トンプソンGM1年目)にはDEマイク・モンゴメリー(6巡)に電話をしたがなかなか出ず、もう少しで別の選手を指名するところだった。彼が出るのがあと数秒遅かったら、彼はパッカーにならなかったところだ」と思い出を語っている。
- 指名された選手が球団から電話を受ける映像が先に放送されてしまい、ポディウムで発表する瞬間が盛り上がらない場面もこれまでは多かった。今年はそうした映像を流さないようNFLが各メディアに指示し、発表の瞬間のドキドキを取り戻す努力をしている。