グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2012年3月25日

新加入Cサタデーが抱負を語る

パッカーズと契約したCジェフ・サタデーは、そのニュースを真っ先に自分でQBペイトン・マニングに知らせたという。先発昇格以来ずっと一緒にプレーしてきた友人に対し、そうする義務があると感じたからだ。 「ペイトンは親しい友人だし、僕は彼とプレーするのも、一緒に過ごすのも大好きだった。これは僕にとってこれまでで最もつらい決断だった。だから、グリーンベイに行くことを、他の誰かから聞く前に僕から伝えたんだ」

「ペイトンに言ったんだよ。ブロンコスが君を欲しがるほど僕を欲しがっているとは思えないと。彼らは自分たちのチーム作りに満足していたし、僕が完璧なフィットだとは思えなかった。逆にグリーンベイは、僕を獲ることが彼らにとってのファースト・チョイスであることが、最初からはっきり伝わってきた」

本人の言う通り、パッカーズはサタデー獲得に全力を挙げていた。マイク・マッカーシーHCが彼とレストランで会い、2人は互いによい感触をつかんだ。その後はジェームズ・キャンペンOLコーチが彼をフィルム・ルームに連れ込み、まるでプレーオフ準備のようにしてブロッキングを話し合った。

「コーチ・マッカーシーやコーチ・キャンペンと、すごくいい話し合いができた。彼らが本当に僕を欲しがっていることがわかった。”キャンピー”と僕はフィルムを観て、彼らとコルツのオフェンスの違いを話し合った。それから僕自身のフィルムを観て、僕が彼らにどうフィットするかを話し合った」

2人が互いに助け合い、向上していける可能性についてキャンペンOLコーチが話したことに強く惹かれ、それが入団を決断する大きな要素になったと彼は言う。その後にテネシーとデンバーも訪れたが、グリーンベイ訪問を終えた時点でほぼ心は決まっていた。また、グリーンベイでの暮らしに家族が安心感を抱いていること、中学に通う子供たちのためにもウィスコンシン州(全米トップ5)の学校が優秀であること、距離的にインディアナポリスの家から遠くないことも決断を助けた。

◆ ◆ ◆

現役13年の経験があるとはいえ、新しいオフェンスに取り組むこと、違ったプレーの仕方を学ぶことを喜んでいると彼は言う。 「コーチ・キャンペンに言ったんだ。(大ベテランではあるが)僕はコーチされたいと。すべてを理解していて向上の余地がない、なんてことは決してないんだ。パッカーズで見たものに僕は興奮している。すごくいいオフェンシブラインがあり、とても優秀な若手ラインマンたちがいる。彼らは昨年15試合も勝った。僕が付け加えなきゃいけないものなどあまりない。でも僕はリーダーシップを提供できるし、彼らの望むオフェンシブラインに開花するよう、ベテランの1人として助けることができる」

コルツのオーナー、ジム・アーセイからは、現役続行しつつ将来のフロントオフィス入りもオファーされた。しかし(本人ははっきり言わないが)再建期に入ってしまったコルツよりも、いま優勝を狙えるパッカーズを選んだ、という面が大きいようだ。

パッカーズと結んだのは総額$7.75ミリオンの2年契約で、うち$4ミリオンが1年目に支払われる、と報道されている。いっぽう前任者のCスコット・ウェルズはラムズと総額$26ミリオンの4年契約。もともとウェルズはパッカーズとの交渉でも年平均$6ミリオン台を望み、けっきょくそれを手に入れた形だが、パッカーズもウェルズとの交渉でオファーした額よりもやや低い値段でサタデーを手に入れたことになる。

◆ ◆ ◆

パッカーズが高く評価したのは、複雑なプロテクションをセットアップする微妙な能力。史上最高クラスのQBと長年コンビを組んできたが、彼自身がラインのアサインメント変更をコールすることも多かったらしい。

さらにノーハドルオフェンスでの経験は比類なく、最近ノーハドルを多用しているパッカーズにとっては大きな戦力だ。 「キャリアの大部分はこれでやってきたからね。テンポの速いオフェンスのプレーの仕方、選手たちをスクリメージラインに並べ、オフェンシブラインを正しいテンポで動かすやり方を僕は知っている。決めるのはコーチ・マッカーシーであり、僕の意見など必要ない。何であれ得点するために必要なことを彼はするだろう」

NFL選手会ではExecutive Committee(執行委員会)の一員であり、昨年の労使交渉では選手側交渉団の重要なメンバーとして新労使協定の締結に貢献した。厳しい交渉のさなかにマイラ夫人を亡くしたペイトリオッツのオーナー、ボブ・クラフトを抱擁し(写真)、交渉成立の重要な要因として宿敵のオーナーを称えた心温まる一幕もあった。

5年前の力はないとはいえ、現在の体調は申し分ない。チーム側としてもスーパーマンを求めているわけではなく、健康で安定感のある選手であってくれればいい。来年のことはわからないが、まず1年やってみて、それからのことは1年ずつ考えていきたい、と彼は言う。チームはその間に後継者候補をドラフトし、サタデーの存在はその育成を助けることになるだろう。

すでにパッカーズのオフェンシブライン選手たちからは、「ハドルに歓迎する」とたくさんのメールをもらっている。新しい仲間のフィルムをキャンペンOLコーチと観て、彼らと一緒に働けることを大いに楽しみにしているとサタデーは言う。 「体調はすごくいいし、素晴らしいグループの一員になることが僕は本当にうれしい。両隣りの選手(LGラングとRGシットン)の映像を観たけど、彼らはすごく強力だ。両タックルのプレーぶりにもそれが表れている。彼らと一緒なら、ものすごく楽しめると思う」

カテゴリ : Player