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Notebook: ネルソンとスペシャルチーム
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2011年12月 7日
- チーム機がグリーンベイに着陸したところで、「ライオンズが敗れて地区優勝決定」との報が選手たちに伝えられた。 「誰もなんの反応もしなかったように思う。正直言ってね」とマッカーシーHCは振り返る。「これは最初の目標であり、我々が今年の”旅”に記した最初のマイルストーンだ。これからは次の目標を目指していく」 「傲慢な印象を持たれたくはないので、軽々しいことは言いたくない。我々が今季成し遂げたことは素晴らしいと思っているが、やらなければならないことは多い。率直に言って、スーパーボウル勝利への道はこれからだ」
- ジョーディ・ネルソンはWRとしてプロボウル級の活躍をするいっぽう、キックオフリターンおよびキックオフユニットで働き続け、今回のジャイアンツ戦でも2タックルを決めている。FSニック・コリンズも戦線離脱前はこうしたスペシャルチームユニットの常連だった。WRネルソンには6フィート3のサイズがあり、大学1年目にはストロングセーフティだった。
- 中心選手をスペシャルチームでケガのリスクにさらす価値は十分ある、とマッカーシーHC。 「そういったことを恐れる考え方は、私が関わったどのチームにも忍び寄ってきた、よくない心構えだ。オフェンスやディフェンスでの価値が大きくなるとスペシャルチームを後回しにしてしまい、大きな戦力ダウンになる。だから私はスターターたちもスペシャルチームで使わなければならない。境界線はつねに微妙だが、ウチが他のチームよりも多いわけじゃない。我々は毎週の準備を通して議論を続ける。各選手の出場スナップ数とか、特定のポジションや選手に負担をかけすぎない、といったことだ。シーズンは長く、これからたくさんのゲームが待っているから。しかしジョーディの現在の役回りについて私は満足している」
- TEアンドリュー・クウォレス(ヒザ)の戦線離脱についてジョー・フィルビンOC。 「彼は今季大きく進歩したと我々は評価していた。ランニングゲーム(でのブロック)も向上していた。他の3人が穴を埋めなければならない」
- TEジャーマイケル・フィンリーのプレーするポジションの割合について、Journal Sentinel紙がイラストで示している。
- OLBエリック・ウォルデンは今季QBヒットがすでに30回。昨季はプレーオフを含めて、マシューズの逆サイドのOLBの合計は26回だった。
- OLBクレイ・マシューズは、プロ最初の3シーズンすべてでディフェンスTDを挙げた球団史上初めての選手に。
- Pティム・マステイは、2試合連続でインサイド20のパントを4本以上成功させた球団史上初めての選手に。
- パッカーズは月曜に5選手をワークアウト。Journal Sentinel紙によると、「開幕直前から10月末まで計12人をワークアウトしたが、それ以来35日ぶりのワークアウト」とのこと。ほぼ毎週こうしたワークアウトを行うのが普通なので、この間隔は長い。
- 今週ワークアウトを行った中でもっとも注目されるのはC/Gクリス・ホワイト。彼は2005年(シャーマンHCの最終年)にドラフト外入団からパッカーズのロースター入り。しかし翌2006年途中で解雇され、テキサンズで3シーズン半を過ごした(代役ガードで先発8試合)。昨季開幕前に解雇されるとシーズン半ばでシーホークスに加わったが、今年はキャンプ直前に解雇されて以来フリーのまま。
- トム・クレメンツQBコーチがペン州立大の選考委員会に履歴書を送付し、新ヘッドコーチ候補として名乗りをあげたことが明らかになった。ペンシルヴェニア州の出身だが、これまで同大との関わりはなし。QBとしてノートルダム大(ハイズマン投票4位)とCFL(MVP1回、グレーカップ制覇2回)で大活躍し、CFLの殿堂入りも果たしている。ビルズのOC(2004-05)を務めた他はQBコーチ一筋。妥協を許さない厳しいQB指導で最近は非常に評価が高いが、NFLのヘッドコーチ狙いが難しい年齢(58歳)になりつつある。
- パッカーズは今週勝てばプレーオフ第2シード以上、つまりプレーオフ第1週のバイ獲得が確定する。パッカーズが負けてもセインツ(現在9勝3敗でNFC3位)が敗れれば第2シード以上が決定。
- 先週発表されたとおり、グリーンベイ・パッカーズ新株の発売が現地火曜朝からスタート。アクセス集中でサイトが激重になっていたが、それでも最初の11分間で1600株(40万ドル)、最初の2時間で28000株(700万ドル)が売れたとのこと。
- 地元両紙のジャイアンツ戦レビューから。Journal Sentinel紙の採点表はこちら。
- ジャイアンツのペリー・フューウェルDCは前回の対戦(45%)と違い、わずか13%しかブリッツを入れなかった。アンダーニースをマンカバレッジにし、2ディープで守ってきたときは、QBロジャースがスクランブルでズタズタにした(1stダウン3回)。
- 最後のFGシリーズの2プレー目、QBロジャースは目前にDEタック(RGディートリック=スミスを突破)が迫りながら、勇気と正確性をもってWRネルソンへのパスを投げた。
- WR陣の出場スナップ数は、WRジェニングス(72)、WRネルソン(48)、WRドライバー(34)、WRジョーンズ(34)、WRコブ(19)。
- WRネルソンは来たパス4回すべてキャッチして94yds。サイドライン際で体をひねりながらキャッチし、足を残すことを意識するアスレチック能力には驚かされる。QBロジャースが右にスクランブルするたび、彼はサイドライン際でしっかりフリーになっている。相手は常にセーフティ2人が深かったので、WRジェニングスはビッグプレーを生むのに苦労した。
- 相手ディフェンスはWRドライバーを軽視し、そのツケ(2TD)を払わされた。2つ目のTDパスでは、(QBロジャースが時間を稼ぐあいだ)5.5秒間もCBウェブスターと戦い、弾丸のようなTDパスをキャッチ。見事なプレーだった。
- コーチ陣はWRコブのためのパッケージをデザインし始めている。入団以来最初のパスアテンプト(ロングパス失敗)のほか、バックフィールドにラインナップしたのが1回。ランプレーでバックサイドのDEを釘付けにするため、エンドアラウンドのフェイクをしたプレーも数回あった。
- ランゲーム不振の理由の1つはOLがセカンドレベルまで到達できないこと。RGシットンはそこが優れていた。もっと大きな問題は、LTニューハウスやRGディートリック=スミスがカットブロックに失敗し、バックサイドからのパスートを許していることだ。久しぶりにプル・ブロック(右へのランでLGラングが右へプル)を使ったが、LTニューハウスがDEピエール=ポールに簡単に突破されて台無しに。
- RTブラガは昨季の対戦でDEジャスティン・タックに大苦戦したが、今回は最初のシリーズで苦しんだあとはシャットアウトできた。DEタックがケガもあって昨季と同じではないとはいえ、RTブラガの出来はよかった。LGラングはDTクリス・キャンティとのマッチアップでプレッシャーも"Bad Run"も許さず。一発目の押しはいいが、そこで持ちこたえられないことも多かった。
- LTニューハウスはポイントオブアタックでDEピエール=ポールに対処できず、"Bad Run"2回、計-7ydsのロスタックルを許した。パスプロでも被サック1.5回、ノックダウン3回、ハリー2回と散々な出来。もっと手をうまく使えるようにならないと、トップクラス相手に苦労しそう。RGディートリック=スミスも同様に苦しみ、"Bad Run"3回、プレッシャー2.5回。フィジカルさに欠ける。
- DL陣の出場スナップ数は、DEラジ(58)、DTピケット(43)、NTグリーン(26)、DEニール(25)、DEウィルソン(10)、DEウィン(3)。(DEニール復帰以来、DEウィンの出番は減るばかり)
- DEラジはパスラッシュで今季初めて2010年シーズンに近い活躍を見せた。ハリー5回(今季ダントツで自己最高)は彼のアスレチック能力のたまもの。プロボウルRGクリス・スニーをアオテンにしたブルラッシュもあったが、それ以外の4回は急きょ先発のLGミッチ・ペトラスを圧倒したもの。
- OLBマシューズは最近パスカバレッジがよくなってきた(今回ドロップバック8回、うち1回がINTに)。穴のない選手になるためにはカバレッジ向上が必要だと本人も認識している。プレッシャー4.5回のうち4回は、衰えのいちじるしいRTカリーム・マッケンジー相手のもの。OLBウォルデンはOLBゾンボと分け合うことなく全スナップでプレー、内容も悪くなかった。
- ラン1回あたりのヤードでNFL最下位のジャイアンツが、インサイドのランでパッカーズを圧倒(平均5.0yds)。ILBフランソワはブロッカーを振り切るのに非常に苦労し、プレーに戻るためのスピードもクイックネスもない。ランブリッツではセンターを突破してロスタックルに仕留めたプレーもあった。
- ILBスミスは前半はプレーの判断が非常に遅かったが、後半はアジャストした。飛び回ってアグレッシブに行っているときはいいが、ブロッカーを受け止める役割になると弱い。リードブロッカーに向かってこられたとき、手で戦うのでなく足で突破するべき。新人で初先発、初スピーカー・ヘルメットでプレーコール役を務めたことは弁護材料になる。
- SSペプラーがプレーフェイクに2歩ほどつられ、TEベッカムを見切ったところから長い1日が始まった。彼もFSバーネット(ミスタックル2回)も、ランサポート、パスカバレッジともあまり貢献できなかった。FSバーネットはリスクを冒してでもインターセプトをもっと狙うべき。
- 第1Q、CBウィリアムズがWRクルーズに42ydsパスを許したのは、目にライトが入ってボールを見失ったらしい。しかし第3Qにはアグレッシブさが足りずに同じルートでWRニックスへの51ydsパスを許している。その後は激しくボールに行き、WRニックスへのTDパスを防いでいる。
- 3-4隊形が34スナップもあったため(つまり相手のベース隊形が多かった)、CBウッドソンはいつもよりアウトサイドでプレーすることが多く、相手は彼のカバレッジを突くチャンスが生まれた。CBシールズはタイトなカバレッジを何度か見せた。
- Kクロスビーは43ydsを失敗したものの、試合最後の決勝FGを成功させて大きなハードルを越えた。Pマステイは素晴らしいとしか言いようのない内容。5回のうち3回がオージー・スタイルのドロップ・パントで、4回がインサイド20でのフェアキャッチおよびダウン。平均44.2yds(ネットも同じ数字)、ハングタイム4.45秒。
- スペシャルチームでの揉み合いでOLBジョーンズは相手に押されて吹っ飛んで見せたが、審判に演技を見破られてかえって恥をかいた。