グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2011年8月12日
マッカーシーHCは来週3日間の練習予定を変更し、月・火・水をすべて現地午前11時半開始に(スケジュール表)。これにより、夜7時からの練習は今日が最後となった。朝7時のスタジアム到着から夜10時の終了までダラダラと長すぎて精神的に消耗する、という不満が(すくなくとも一部には)あったことを地元メディアは指摘している。むろん記者たちも夜遅くまで働かなくてよいことを大喜びしている。
マイク・マッカーシーHC。 「この変更はいわばプラン1aで、ずっと選択肢として用意してきたものだ。ここまでインストールのフェーズを順調に進めるとともに、若い選手にはクラスルームで十分な時間をかけて教え、ジムでウォークスルーもできた。今年の(夜練習の)スケジュールは非常に役に立ったと思う。しかしここからは、シーズン中に近い進め方に移っていく必要がある」
SSチャーリー・ペプラー。 「すごくプレーヤー・フレンドリーなスケジュールだ。みんな喜んでいると思うよ。僕がなにか意見を言ったわけじゃないけど、1日がとても長いし、選手だけじゃなくコーチにも負担は大きい。それが変更の理由かもしれないね」
NT B.J.ラジ。 「やるべき仕事を終えるのは大事だけど、僕らのケミストリーのよさをコーチ・マッカーシーは理解してくれてるんだよ。ベテランの多くが残留し、(主力にケガ人が少ないので)練習量もしっかり確保できてる。いまチームをオーバーワークさせてシーズンに入って消耗したのでは実力が出し切れない」
- マッカーシーHCは攻守プレーブックをそれぞれ9つに分け、これまで1日1つずつインストールを進めてきたが、それも前日ですべて完了。土曜のブラウンズ戦の準備は本来なら前日にやればよいが、今週金曜はホワイトハウス訪問とクリーヴランドへの移動でつぶれてしまうため、この木曜に済ませてしまう必要がある。
- この日はブラウンズをシミュレートするスカウトチーム相手の練習のため、今夏もっともコンペティティブでない内容となった。ディフェンスのスカウトチームはブリッツを多用。オフェンスのスカウトチームではマット・フリンがQBコルト・マッコイ役。
- この日はNTラジ、CBシールズ、RBアレックス・グリーンの3人が負傷退場したので、ブラウンズ戦の選手起用にも影響を与えそうだ。
- オフェンス
- 練習の様子からすると、OL陣は1stチームが全員ブラウンズ戦に出場の見込み。左サイドはLTクリフトン、LTニューハウス、G/Tシェロッドの3人でローテーションか。
- LTマーシャル・ニューハウスが珍しく右タックルをプレー。レギュラーシーズンゲームの46人ロースターにふつうOLは7人しか登録しないので、複数ポジションのバックアップを兼ねることは大事だ。
- 先週までT/Gレイ・ドミンゲス(ドラフト外)はパスラッシュドリルで散々だったが、この日は3戦全勝と立て直してきた。
- チャスティン・ウェストやブレット・スウェインなど、6番手以降のWRたちのプレーぶりもかなり充実している。「おそらく僕が入って以来もっともタレント豊富なWR陣だよ。若い選手たちはどれも本当に才能に恵まれている。たとえウチに残れなくても、他の球団でやっていけるに違いない」とWRジェームズ・ジョーンズ。
- ディフェンス
- 今日はCBジャレット・ブッシュが大活躍。QBフリンからインターセプトを奪ったあとも、パスを叩き落とす好カバレッジを連発した。
- CBウッドソンとCBトラモン・ウィリアムズは1stチームでプレーしていないので、おそらくブラウンズ戦は出場しないのだろう。4巡指名CBハウス(ハムストリング)とドラフト外のCBブランディアン・ロス(ハムストリング)が休んでいるうえ、CBシールズも負傷退場したので、出られるCBはパット・リー、ブッシュ、ジョシュ・ゴーディの3人だけになってしまいそうだ。
- コーチ陣は昨季ヒザACL断裂で昨季を棒に振ったSSモーガン・バーネットの伸びシロに期待をかけ、仮スターターとして起用を続けている。「モーガンが次のステップへと成長してくれることを期待しているし、(昨年ドラフト3巡で)我々が指名した理由を、じっさい彼はフィールドで示している。あとはケガすることなく順調に行ってくれれば、ジョージア工科大で我々を興奮させた資質が表れてくるはずだ。ルーキーだった昨年は、ディフェンスの知識が十分でなかったことが、本人の発する質問からも明らかだった。その状態で実戦に投入されたが、彼はかなりよくやったと思う」とダレン・ペリーSコーチ。
- キャンプ集合時の体重はNTハワード・グリーンが375ポンド、DEライアン・ピケットが350ポンドであったことが明らかに。NTグリーンは昨季360ポンド前後でプレーし、DEピケットの目標体重は340ポンドぐらいのようだ。とくにNTグリーンはまだかなり絞らなければならないが、「オフシーズン練習ができなかったこともあるし、大型選手としてはそう悪くはないと思う」とドム・ケイパースDCは話している。
- スペシャルチーム
- Kメイソン・クロスビーが痛めているのは軸足の左足首らしい。この日はキックオフ練習もFG練習も蹴ることができた。FG練習は2回だけ蹴って36ydsと42ydsを成功。ブラウンズ戦については明日の状態しだい、とマッカーシーHC。
- キックオフカバレッジチームには、TE D.J.ウィリアムズ、TEライアン・テイラー、ILB D.J.スミスと3人のドラフト指名ルーキーが含まれている。
- ケガ人情報は以下のとおり。
- NT B.J.ラジがラン守備で負傷して退場。足首をすこし痛めた。しかしトレーナーがついていた時間はごくわずかで、本人はサイドラインでジャンプを繰り返して試していた。フィールド復帰はしなかったが、大したことはなさそう。
- CBサム・シールズが練習最後でインターセプトした際に激しく落下し、骨盤のあたりをひどく打撲。かなり足をひきずっていて心配なところだ。
- RBアレックス・グリーンは太ももを痛めた、とマッカーシーHC。
- 練習に復帰したのはILBカーディア・ジャクソン。しばらく休んでいた間に6巡指名ILB D.J.スミスに追い越された印象で、控えILB争いで挽回を目指す。
- 引き続き休んでいるのは、WRスウェイン(ハムストリング)、WRチャスティン・ウェスト(足首)、TEフィンリー(でん部)、OTクリス・キャンベル、OGエイドリアン・バトルズ(アキレス腱)、DEクリス・ドナルドソン(肩)、OLBダイレル・ブリッグス(ハムストリング)、ILBカーディア・ジャクソン、CBデヴォン・ハウス(ハムストリング)、CBブランディアン・ロス(ハムストリング)、S/CBアンダーウッド(ヒザ)。
- 60年代黄金期に活躍した名キッカー兼パンターのドン・チャンドラーが死去。76歳だった。彼はパッカーズとジャイアンツの両方で殿堂入りしている。もっとも有名なのは1965年、ボルチモア・コルツとのウェスタン・カンファレンス決勝で彼が成功させたサヨナラFG。アップライトのはるか上をボールが通過したため、FG成功の判定が論議を呼んだ。翌年からアップライトの長さが延長され、俗に「ドン・チャンドラー・ルール」と呼ばれた。体調を悪化させてホスピスに入ったことがつい数日前に伝えられたばかりだった。