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Draft Notebook 9: TE Ryan Taylor
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2011年5月28日
今回は7巡15位(全体218位)指名のTEライアン・テイラー(ノースカロライナ大)について。指名直後の記事も参照のこと。。
タバコ産業で有名なノースカロライナ州ウィンストン・セーラム出身。高校ではタイトエンドだけでなくディフェンシブエンドを兼ねていた他、リターナーも担当していた。3年時はパスキャッチ54回995yds、4年時はパスキャッチ64回1180yds・13TDの大活躍で、2年連続でオール・カンファレンスに選出。高校卒業時にはラクロスでも奨学金オファーがあった。
- ノースカロライナ大最初の3年間は控えLB兼スペシャルチーマー。Hバック/タイトエンドにコンバートされた2009年はヒザのケガで棒に振ったが、復帰した昨季はパスキャッチ36回(同大TEとして史上最多)330yds・2TDの活躍だった。2008年と2010年はスペシャルチームのキャプテンを務めた。すでにコミュニケーションの学位を取って卒業している。
- パッカーズにとってノースカロライナ大からのドラフト指名は1998年1巡19位のDEヴォニー・ホリデイ以来13年ぶり9人目。もっとも長く活躍したのは1995年3巡のFBウィリアム・ヘンダーソン(188試合)。MLBベルナルド・ハリス(在籍1995-2001)も記憶に新しい。
- 今回のドラフトでノースカロライナ大からはUSCと並んで全米最多タイの9人が指名された(リスト)。
- コンバインには招待されず。プロ・デイでは40yds走4.78秒、ベンチプレス21回、垂直跳び34インチ、立ち幅跳び9フィート10。直線スピード以外はどれもまずまずの数字だった。
- サイズに恵まれ、アグレッシブなプレーが身上。キャッチングも安定している。アスレチック能力には欠け、ランアフターキャッチでプロのLBを振り切るスピードはない。今回のドラフトで最も優秀なスペシャルチーマーの1人と見られている。
- 予想外のTE2人指名だが、実際はスペシャルチーム能力を買っての指名だろう。とはいっても、すべてはロースターに食い込めたらの話。控えTE陣には2年目のクウォレスとクラブトリーがいて、一昨年活躍したヘイヴナー、今年の5巡指名D.J.ウィリアムズもいる。例年どおりTE3人枠だとすると3人が脱落、異例の4人枠だとしても2人が脱落することに。TEテイラーはプラクティス・スクワッドで修業、と見るのが順当なところでは。
- 背番号は未定。大学時代は49番だった。
- 本人のコメントから。
- 「スペシャルチームはフットボールの第3の部分だと心底思っている。僕はスペシャルチーム練習に打ち込み、大きなプライドを持ってやっている。だから4年ともチームのスペシャルチーム賞を受賞できた」
- 「正直ブロッキングはもっと向上させないといけないけど、かなり良い選手に成長してきたと自分では思っている。僕は決して優秀なラインバッカーじゃなかったし、そちらでやっていけるとは思っていない。でも、スペシャルチームのプレーを向上させる助けにはなった」
- 今年ドラフト前にグリーンベイを訪問した選手のうち、実際にパッカーズから指名されたのは彼だけのようだ。 「グリーンベイ・パッカーズでプレーすることにどれほど興奮しているか、口ではうまく言えないほどだ。ドラフト前に訪問した5チームのうち1つがパッカーズだった」
- 期待の高かった昨季のノースカロライナ大だが、NCAA規定違反(不適切な便宜を受けた)で13選手が出場停止処分を受け、けっきょく期待外れの8勝5敗に終わった。「とても優秀な選手が何人もいたし、前評判が高かっただけに、ちょっと残念な結果だった。でもチームとしてはちゃんと対処できたと僕は思っている。4年生のリーダーシップがしっかりしていて、QBのT.J.イェーツ(5巡でHOU)がチームをよくまとめていたし。ああしたことが起きても、前進を続けて経験から学ぶことだ」
- ノースカロライナ大のアレン・モグリッジTEコーチのコメントから。彼はバッファロー大のRBコーチおよびOLコーチとして、現パッカーズのRBジェームズ・スタークスを3年間指導したことがある。
- 「ライアン・テイラーのほんとうの姿を見たいなら、ポップコーンでも用意して、ミュージックシティ・ボウルの映像をじっくり見てみるといい。あのゲームにおいて彼は真の戦士だった(9回85ydsの大活躍)。タフとはまさにこのことだ。彼はスペシャルチームだけでなく、オフェンスのほとんどのスナップに出場した。密集でパスキャッチしてしっかり確保したプレーなど、あの大舞台で見事な働きだった」
- 「カバレッジユニットでの無鉄砲な激しいプレーぶりには驚かされる。彼みずから私のところに来て、『スペシャルチームのビッグ4(パント/パントカバレッジ/キックオフ/キックオフカバレッジ)すべてに出場させてほしい』 と申し出たんだ。どんなプレーを(プロのスカウトが見る)フィルムに残すことになるか、彼は大きなプライドを持ってやっている。編集フィルムを見ればそれがわかるはずだ」
- 「彼やRBジェームズ・スタークスは、本当にブルーカラー・タイプの選手だ。自分の実力を証明しなきゃいけないという気持ちが、さらなるモーティベーションになるのだろう」
- 「これは予言してもいい。その日最後まで残ってJAGSマシンを相手にキャッチング練習をしているのが彼でなかったら私は驚くね。ミーティングルームを覗いたとき、最後まで残ってフィルム・スタディをしている選手が彼でなかったら私は驚く。彼はそういうタイプの子だよ」