グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2010年11月24日
- MIN戦で負傷退場したSSアタリ・ビグビー(ハムストリング)とFSアンソニー・スミス(足首捻挫)について、「彼らが次のゲームに出るのは難しいだろう」とマッカーシーHC。とすると、控えセーフティはCB兼任のジャレット・ブッシュしかいなくなってしまう。
- WRドナルド・ドライバー(太もも)とDEライアン・ピケット(足首)の2人とも、ケガを悪化させることなくゲームを終えることができた。今週も練習量を加減しながら進めていくことになりそう。
- パッカーズ史上、メトロドームでの28点差勝利はこれまでで最大点差。1984年最終週で38-14の24点差で勝ったのがこれまでの最大だった。「ウチが彼らをこれほどひどくやっつけたのは初めて見たよ。このスタジアムでやるときはいつも、激しい点の取り合いだからね」とWRドライバー。
- RBナンスの出場機会増によってFBジョン・クーンのボールキャリー機会はなくなってしまうのか、という質問にエドガー・ベネットRBコーチ。「いや、今後も彼ら3人を使っていく。前に進むにあたって、頼りにできる選手が1人加わっただけだ」
- 失ヤーデージは12位なのにNFL1位の14.6失点。NFL最少のTD数に抑えていることについてドム・ケイパースDC。「ウチの連中はみなよくコミュニケートできている。お互いの感触をしっかりつかみ、よくまとまってプレーしている。よいチームディフェンスにはそれが重要なんだ」
- 最近のパッカーズは反則が激減し、この4連勝中は合計わずか8回60yds。今季の反則53回はNFL5位タイ、反則415ydsはNFL3位と順位がぐんぐん上がってきた。「シカゴ戦での反則18回は明らかに試合の行方を左右したからね。後から振り返っても、『いったい何故これで負けたんだ』 と思うようなゲームだったのに。他のポジティブなプレーをみな帳消しにし、敗戦のカギとなった。我々は毎週この問題に注力している。全球団がやっていることだけれど」とマッカーシーHC。
- 試合の最後、空席だらけとなったメトロドームで"Go Pack Go!"のコールが起こったことについてマッカーシーHC。「もちろんだよ。聞き逃すはずがない。アウェーで、あの古い(音の割れるような)ステレオ・システムのなかで、自分たちのファンの声が聞こえるのは格別だ。パッカーズ・ファンのサポートの大きさの証明でもある。素晴らしかったよ。(大差がついた)第4Qは、こちらのサイドラインはとても楽しかった」
- 地元各紙のヴァイキングス戦レビューから。
- Journal Sentinel紙はQBロジャースに珍しい5点満点をつけている。判断のよさと早さ、ロングボールを含めたパスの正確さ、チェックダウンの判断、足の使い方など、どこをとっても申し分ない。昨季の対ファーヴ連敗は彼の順調なキャリアの中で数少ない汚点だったが、今季は2戦ともファーヴを上回って勝つことができ、嫌な思い出をついに払拭できた。
- 「壊れたプレー」をビッグプレーにしてしまうのがQBファーヴの真骨頂だったが、今年は動きが鈍く、ポケットから出てもロクなことが起きない。逆にQBロジャースはスクランブルを含めて、壊れたはずのプレーを次々とビッグプレーにしている。
- WRジョーンズはプレイメーカーとしてWRドライバーを上回った観もある。WRドライバーが最後に100ydsゲームを達成したのは昨季第12週のこと。今季ケガに苦しんでいるのは事実だが、ケガが増えたこと自体が衰えの証拠なのかもしれない。
- TE陣の出場スナップ数は、クラブトリー(22)、ドナルド・リー(18)、クウォレス(10)と少なかった。TEクウォレスはワイドにセットするプレーばかりで、ブロッキングの仕事がまったくなし。逆にWRスウェインは、TEのようにブロッキングしてからパスコースに出ていくプレーが何度もあった。
- TEフィンリーがいた序盤4試合は、ダブルTE隊形がそれぞれ21、16、18、17回あった。その後の6試合では7、3、3、11、10、6回。今後TEヘイヴナーを加えてどうなっていくのか興味深い。
- DTケヴィン・ウィリアムズ(プロボウル5回)をRGシットンとLGカレッジがシャットアウトし、プレッシャーもタックルも許さなかった。NTパット・ウィリアムズに対してCウェルズが前回ほどよくなかったのは、1対1の勝負が多かったせいか。中央からペネトレートを許したせいでランニングゲームも苦しんだ。LTクリフトンはDEアレンにサックを許したものの、試合全体を通してみれば「勝ち」と言っていい内容。RTブラガはDEレイ・エドワーズにブルラッシュでサックを許したが、全体としては前回の対戦よりよかった。
- RBジャクソン(34スナップ)はキャッチングがスムーズで、捕った後の縦へのスピードが速い。パスブロッキングでも基本に忠実で、あまり熱心でないRBエイドリアン・ピーターソン(LBにQBヒットを2回許した)とは大違い。FBクーン(RBで11スナップ、FBで8スナップ)もブリッツのピックアップで好プレーがあった。RBナンス(14)はショートヤーデージでの仕事をFBクーンから奪い、3rdダウン1でのセカンドエフォートは立派だった。FBジョンソン(24)はFBホールの代役として先発し、可もなし不可もなし。ブリッツのピックアップで大きなミスがあった。
- ディフェンスのフロント7は、RBエイドリアン・ピーターソンに対して見事なラン守備を見せた。序盤の25ydsランはランブリッツが裏目に出たもので、カットバック・レーンを大きく空けてしまった。
- DL陣はジェッツ戦でスラント(斜めに突っ込む)を多用して相手OL陣を混乱させたが、今回はスクエアに相手ブロッカーを受け止め、ボールキャリアーをLBたちに任せるオーソドックスな方向。ベースの3-4隊形はわずか7スナップ、そのうちNTグリーンが5回出場していた。NTラジ(47スナップ)が非常によく、相手RGアンソニー・ヘレーラの負傷退場以後はさらに相手OLを苦しめた。
- DL陣が役目を果たしたので、ILBたちがスクリメージを鋭くアタックできた。ビショップとホークのILBコンビは、アサイメントが確かでカットバック・レーンを空けないのがいい。ILBバーネット(IR入り)はアグレッシブすぎてオーバーランが少なくないからだ。ILBホークはブーツレグでFBタヒに10ydsパスを許したミスがあったものの、自分の担当ギャップでRBピーターソンにやられることがなかった。ILBビショップは遅そうに見えるが、カバレッジに深く下がってWRキャマリオへの15ydsパスを叩き落としたのは、彼の今季最高のプレーかも。
- OLBマシューズはチーム最多の3.5プレッシャーのほか、ブロッカーを引き受けて他のブリッツァーを自由にした貢献は小さくない。MINのRTロードホルトはこちらのプレッシャーを5回許し、反則を2回犯してくれた。OLBゾンボはスペースでミスタックルが2回あったが、スクリメージ上ではしっかりブロッカーを受け止めてエッジを作った。
- サックは1回だけだったものの、パスラッシュは効果的だった。NTラジやDEジェンキンズやILB陣がインサイドからポケットをプッシュし、QBファーヴが前にステップアップする余地を与えないのが大きかった。横に逃げて時間を稼ぐ機動力がQBファーヴにはなくなっているからだ。
- 昨年の@ミネソタではブリッツが17.2%(ウッドソンが不満を表明)、わずか4回しかプレッシャーをかけられなかったが、今回はブリッツ41.7%、プレッシャー15回。CBウッドソンのブリッツが13回。FSコリンズも久しぶりに3回ブリッツし、素晴らしいスピードとタイミングでプレッシャーをかけた。
- パスプレーでのゾーン・ブリッツが16回あり、そのうち5回しかパス成功を許さなかった。QBは投げ急がされ、コントロールが定まらない。17回目のゾーン・ブリッツでは、両ILBのクロスブリッツを意識したCジョン・サリヴァンがショットガン・スナップをしくじり、ファンブルとなった。
- 既報通り、CBウッドソンとCBウィリアムズはどちらも試合の流れを引き寄せる見事なターンオーバーを奪った。CBシールズはWRルイスに29ydsパスを許したように、プレーアクションやWRのダブル・ムーヴに引っかかりやすいところを今後も狙われるのではないか。
- QBブレット・ファーヴは、NFL最多インターセプトを記録したシーズンが4回(1993、2005、2008、2010)。うち最近の3回でヘッドコーチを解任に追いやっている。(マイク・シャーマン、エリック・マンジーニ、ブラッド・チルドレス)
- ヴァイキングスから解任のブラッド・チルドレスHCは、マッカーシーHCと同じく2006年に就任した。チルドレスは通算39勝35敗で勝率.527、マッカーシーHCは45勝29敗で勝率.608。 大きな違いではないようにも見えるが、彼らの就任前年、パッカーズは4勝12敗、ヴァイキングスは9勝7敗だった。
- 同期の2006年就任組ヘッドコーチは10人いたが、チルドレス、ロッド・マリネリ(DET)、スコット・リネハン(STL)、ディック・ジャウロン(BUF)、ハーマン・エドワーズ(KC)、エリック・マンジーニ(NYJ)、アート・シェル(OAK)の7人がすでに退団し、残っているのはマッカーシー、ショーン・ペイトン(NO)、ゲイリー・キュービアック(HOU)の3人だけ。ペイトンHCのレギュラーシーズン勝率.608はマッカーシーと同じだが、スーパーボウル制覇の部分が違う。