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Packers 27 - 14 Ravens
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2009年12月 8日
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1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
Total |
Ravens (6-6) |
0 |
0 |
14 |
0 |
14 |
Packers (8-4) |
3 |
14 |
0 |
10 |
27 |
ランボーフィールドは気温-6℃で風も弱く、まずまずのコンディション。反則数1位のパッカーズ対反則yds1位のレイヴンズの黄金対決とあって、両軍パスインターフェアのフラッグが乱れ飛ぶ粗いゲーム内容となった。第3Qには2つのターンオーバーからレイヴンズが3点差まで追い上げたが、前半の17点差を覆すには至らず、パッカーズディフェンスが2シリーズ連続でインターセプトを奪って逃げ切りに成功。パッカーズはこれで4連勝、ワイルドカード争いで一歩前進した。
第1Qだけで両軍合わせて3回のターンオーバーを犯すオフェンス低調の展開だったが、第2Qに入るとパッカーズのパスオフェンスがリズムをつかみ、2つのTDパスで17点差としてハーフタイムへ。しかし第3Qに入ると展開が一変。パッカーズはWRドライバーが連続でターンオーバーを犯して14点を失い、第4Q初めには38ydsFGを失敗して最悪な流れに。
しかしレイヴンズがオフェンスのパスインターフェアとアンスポーツマンライクコンダクトでフィールドポジションを悪くすると、TEフィンリーへのこの日2回目のTDパスで再び10点差。直後にビッグリターンとCBトラモン・ウィリアムズのパスインターフェアで自陣ゴール前のピンチを招くが、そのCBウィリアムズがインターセプトを奪って危機を脱する。次のシリーズでもILBホークがインターセプトを奪い、ランで時間を使ってダメ押しのフィールドゴール。終わってみれば両軍合わせてなんと反則23回310yds。
LTチャド・クリフトン(ハムストリング)がぶじ先発出場したが、動きは今ひとつで反則も2回。レイヴンズではOLBテレル・サッグスに加え、FSエド・リードの欠場が大きかった。パッカーズのケガ人で心配なのは、終盤にハムストリングを負傷したNTライアン・ピケット。試合前にはOLBアーロン・キャンプマンがインジャリーリザーブに入り、OLBシリル・オビオザーがプラクティス・スクワッドから昇格している。
第1Q
- 好リターンでGB陣43からの攻撃。3rdダウン3から、RBジャクソンへの10ydsパスでBAL陣へ。次の3rdダウン11もWRジョーンズへの15ydsパスでFG圏内へ。WRジェニングスへの9ydsパス、RBグラントの3ydsランでレッドゾーンへ。次の3rdダウン3はパスが通らず、28ydsFG成功で3点先制。
- BAL陣30から。RBレイ・ライスの4ydsラン、7ydsパス、QBフラッコの11ydsスクランブルでGB陣へ。さらにラン2回とTEヒープへの23ydsパスでレッドゾーンに入るが、RBライスのランでOLBマシューズがファンブルフォース、FSコリンズがリカバーして失点を逃れる。
- いきなりRBグラントがファンブルロストするが、チャレンジ成功で事なきを得る。パスインターフェアで18ydsゲインしたあと、WRジェニングスへのロングパスをインターセプトされてBAL陣10へ。
- 3rdダウン10からのロングパスでパスインターフェア(43yds)を取られて一気にGB陣へ。フリーフリッカーからのロングパスをFSコリンズがインターセプトしてGB陣48へ。
- ホールディング(LTクリフトン)が響いて3&アウト。パントは惜しくもタッチバック。
第2Q
- RBマゲイヒーの3ydsロス(B.J.ラジ)で3rdダウン13、ロングパスは通らず3&アウト。
- TEリーへの3ydsパス、パス失敗、オフサイドで3rdダウン2、WRジョーンズへの16ydsパスでBAL陣45へ。しかしWRジェニングス落球が響いてけっきょくパント。
- BAL陣17から。RBライスの1ydsロス、パスインターフェア9yds(CBウッドソン)で1stダウン。サック(OLBマシューズ)、オフサイド(OLBマシューズ)、QBスクランブルは6yds止まりでパント。
- GB陣17から。RBグラントの7ydsラン、3ydsランで1stダウン。RBグラントのノーゲインのあと、WRジェニングスへのロングパスがパスインターフェアとなってBAL陣48へ。TEフィンリーへの29ydsパスでBAL19へ。RBグリーンの4ydsラン、3ydsラン、フォルススタート(LTクリフトン)で3rdダウン8、TEフィンリーへの14ydsパスでゴール前2ydsへ。TEフィンリーに2ydsTDパス成功。
- RBライスへの6ydsパス、RBライスのノーゲインで3rdダウン4、パスが通らず3&アウト。
- GB陣32から、RBジャクソンへの4ydsパス、WRネルソンへの5ydsパスで2ミニッツ。QBロジャースのスニークで1stダウン。BALパスインターフェアでBAL陣へ。サック(GBタイムアウト#1)のあとQBロジャースの23ydsスクランブル、WRジェニングスへの17ydsパスでBAL陣8へ(GBタイムアウト#2)。最後はWRドライバーに8ydsTDパス成功。
- 残り28秒、BAL陣37から。TEヒープへの7ydsパス、5ydsパス(BALタイムアウト#2)のあとパス失敗2回で残り04秒。ヘイルメリーは通らずハーフタイムへ。
第3Q
- BAL陣17から。RBライスの2ydsラン、3ydsパス、TEヒープへの6ydsパスで1stダウン。連続パス落球のあと、サック(OLBジョーンズ)が出てパント。
- RBグラントの4ydsラン、WRジェニングスへの12ydsパス、BAL反則でさらに1stダウン。GBホールディング(Cウェルズ)のあと、BALパスインターフェア24ydsでBAL陣へ。しかし3rdダウン6からパスキャッチしたWRドライバーがファンブルロスト。
- BAL陣29から、RBライスの17ydsラン、WRクレイトンへの16ydsパス、WRメイソンへの7ydsパス、RBライスの4ydsランでFG圏内へ。3rdダウン10からWRワシントンへの12ydsパスが通ってレッドゾーンへ。RBライスの3ydsランのあと、WRワシントンに12ydsTDパス成功。(GBチャレンジ失敗)
- キックオフをキャッチしたG/Cディートリック=スミスがファンブルするが、かろうじてGBがリカバー。しかしWRドライバーが足で弾いたパスをインターセプトされ、GB陣42へ。
- エンドゾーンへのロングパスをCBトラモン・ウィリアムズがパスインターフェア(41yds)してゴール前1ydsへ。パス失敗のあと、RBマゲイヒーが1ydsTDランを決めて3点差に。
- GB陣40から、連続落球で3rdダウン10、WRジェニングスへ21ydsパスでBAL陣へ。WRジェニングスへの5ydsパスとフェイスマスクでレッドゾーンへ。RBグラントの2ydsラン、GBホールディング(RTタウシャー)、TEフィンリーへの4ydsパスで最終Qへ。
第4Q
- QBロジャースのスクランブルは3ydsどまり。38ydsFGは右に逸れて失敗。
- RBライスへのパスは7ydsロス、46ydsのロングパスはBALパスインターフェアで取り消しとなり、さらにアンスポーツマンライクコンダクトで3rdダウン32、ドローは不発で3&アウト。
- BAL陣49からのチャンス。RBグラントの4ydsラン、FBホールへの13ydsパス、WRドライバーへの14ydsパスでレッドゾーンへ。TEフィンリーに19ydsTDパス成功。再び10点差。
- 68ydsキックオフリターンで一気にGB陣26へ。RBライスの3ydsランのあと、エンドゾーンへのロングパスをパスインターフェアでまたもGB陣1ydsへ。RBマゲイヒーの2ydsロス(BALタイムアウト#1)のあと、エンドゾーンへのパスをCBトラモン・ウィリアムズがインターセプト。
- RBグラントの3ydsラン、4ydsラン、パス失敗で3&アウト。
- BAL陣26からの攻撃。最初のパスをILBホークがインターセプト。
- 50ydsからの攻撃。RBグリーンの8ydsラン、5ydsラン、2ydsラン、WRジェニングスへの13ydsパスでFG圏内へ。RBグラントの3ydsラン、1ydsロス(BALタイムアウト#2)、WRジョーンズへの6ydsパスで1stダウンならず。2ミニッツ明けに32ydsFGが決まって13点差。
- 残り1分52秒、BAL陣25から。フォルススタート、RBライスの20ydsラン、パス失敗2回のあとWRワシントンへの14ydsパスでGB陣へ。TEヒープへの1ydsパス(BALタイムアウト#3)。フォルススタート、TEヒープへの11ydsパスで4thダウン3となり、最後はOLBマシューズがサックして万事休す。
- 先発QBアーロン・ロジャースは26/40、263yds、3TD、2INTでレーティング87.8。レシーバー陣の不振に足を引っ張られたものの、最後まで落ち着いたクォーターバッキングでチームを勝利に導いた。
- パスプロテクションが非常に安定し、ポケットで余裕を持つことができた。被サックはわずか1回。
- WR/TE陣の落球が非常に多かった。それがなければショートパス中心のオフェンスがもっと機能していたはず。
- 第1Qのインターセプトは、セーフティが深く下がっているのにロングを投げてしまった彼の判断ミス(映像)。ただ敵陣10ydsへの55ydsパスなので、好パントのようなもの、と言えなくもない。
- 第3Qのインターセプトは、WRドライバーが足に当てて浮いたボールを捕られた不運なものだが、パスのコントロールが拙かったのも事実。
- 第2Q最後の23ydsスクランブルは、ガラ空きのフィールド中央を悠々と走ったもの。サックを喰らったあとだけに大きなプレーだった。
- QBロジャースのハイライト映像はこちら。
- チームラッシングは27回94yds(平均3.5)。QBロジャースのスクランブルを除くとRB陣は23回64yds(平均2.8)。DTハロティ・ナタなど、相手ラインを押し込むことができなかった。
- 先発RBライアン・グラントは18回41yds(平均2.3)とシャットアウトされた。前半は9回19yds、後半も9回22yds。パスキャッチゼロは今季2回目。
- RBアーマン・グリーンは5回23yds(平均4.6)と、とくに最後のシリーズで3回15ydsと存在感を見せた。
- RBブランドン・ジャクソンはラッシング機会なし、パスキャッチ2回14yds。
- FBコーリー・ホールはパスキャッチ1回13ydsのみだが、第4QのTEフィンリーへのTDパスにつながる価値ある1stダウンだった。
- 前述のようにWR/TE陣は落球が目立った。スタッツは以下のとおり。
- WRグレッグ・ジェニングスは6回77yds。序盤は調子が出ず、際どいボールはことごとくキャッチできなかった。
- WRドナルド・ドライバーは3回31yds、1TD。第3Qにはファンブルロスト(映像)とキャッチミスからのインターセプト(映像)が立て続けに出てしまい、スタンドからブーイング。ファンブルは珍しいが、彼へのブーイングもこれまた珍しい。
- WRジェームズ・ジョーンズは4回44yds。
- WRジョーディ・ネルソンは1回5ydsのみ。ライバルのWRジョーンズが3試合連続で4キャッチを記録しているのに対し、ネルソンは2試合連続1キャッチ。
- TEジャーマイケル・フィンリーは7回79yds、2TDの大活躍で、他のレシーバーたちの不振を補った。第3Qに一時退場したときはヒヤリとした。
- TEドナルド・リーは1回3ydsのみ。今回もイージーな落球があった。
- TEスペンサー・ヘイヴナーはTEフィンリー退場時に出番が増えたが、パスキャッチ機会はなし。
- 先発OL陣は左からLTクリフトン、LGカレッジ、Cウェルズ、RGシットン、RTタウシャー。3試合連続で同じ5人が先発を務めるのはもちろん今季初めて。
- パスプロテクションが安定し、ブリッツもRBたちがしっかりピックアップできていた。唯一の被サックはRGジョシュ・シットンがDTトレヴァー・プライスに抜かれたもの。
- LTクリフトン、Cウェルズ、RTタウシャーがそれぞれホールディングを取られている。Cウェルズのホールディングはランプレーでのもので、それ以外はパスプレーでのもの。
- トータルオフェンスはパッカーズ350ydsに対してレイヴンズ185yds。両軍ディフェンスのパスインターフェア(4回ずつ)を加えると、パッカーズ430yds、レイヴンズ300ydsとなる。
- タイムオブポゼッションはパッカーズが35分22秒。第2Qにロングドライブを2回成功させたことに加え、第4Q最後のシリーズはRBグリーンのランで時間を使うことができた。
- 3rdダウン成功率は6/13の46%といつもどおり優秀。1stダウン25回のうち反則でもらったものが6回。レイヴンズも全く同じ6/13の46%。
- パッカーズの犯したターンオーバーは3つで、インターセプト2回、ファンブルロスト1回(WRドライバー)。
- それ以外にも、G/Cディートリック=スミス(短く浮かせたキックオフをキャッチしてリターン)がファンブルしたが、なんとか自軍がリカバーしている。第1QにはRBグラントがファンブルと判定されたが、チャレンジの結果、先にニーダウンと判定が覆って事なきを得た。
- 奪ったターンオーバーは4つで、ファンブルリカバー1つとインターセプト3つ。
- 第1Q、RBレイ・ライスのボールをOLBマシューズが掻き出し、FSコリンズがリカバー。RBライスはプロ2年目でわずか2回目のファンブル。(映像)
- 第1QのFSコリンズのインターセプトは、フリーフリッカーからロングパスを狙ったQBフラッコの判断ミス。CBとの1on1ではなく、FSコリンズが素早く察知して下がっていた。FSコリンズ含めてDBがレシーバー付近に4人もいた。(映像)
- 第4QのCBウィリアムズのインターセプトは、自らの22ydsパスインターフェアでゴール前に迫られたピンチでのもの。1stダウンはCBウッドソンがランプレーを2ydsのロスで仕留めた後の2ndダウン。パスラッシュを右に逃れたQBフラッコが、往生際悪くエンドゾーン中央に弱いパスを浮かせてしまい、CBウィリアムズがやすやすとインターセプト。(映像)
- その次のシリーズではILB A.J.ホークが今季初インターセプト。TEトッド・ヒープを完璧にカバーし、27ydsほどのパスをTEヒープの前に回り込んでナイスキャッチ。(映像)
- CBトラモン・ウィリアムズはパスインターフェア3回計106ydsを犯しているので、1回のインターセプトでは名誉挽回とは言えない。それ以外にはCBウッドソンが1回9yds。
- パス守備はQBジョー・フラッコを15/36、137yds、1TD、3INTのわずかレーティング27.2。しかしパッカーズのパスインターフェア4回計115ydsを含めると252ydsで、完封とは言えない。
- 大きな武器であるRBレイ・ライスのパスキャッチをわずか3回17ydsに封じたことが勝因のひとつ。主にILBバーネットの手柄だった。
- パッカーズのサックは3回。OLBマシューズ、OLBジョーンズ、OLBマシューズと新人OLBが頑張った。パスカバレッジがよく守ってどこにも投げられないシーンも目立った。
- ラン守備は21回66yds(平均3.1)と文句なし。心配されたRBレイ・ライスを14回54回に抑えることができた。
- ディフェンスのフロントラインがレイヴンズOL陣を圧倒したのが勝因の1つ。B.J.ラジの活躍も目立ち、3ydsのロスタックルとノーゲインがあった。
- LB陣では、直前にプラクティス・スクワッドから昇格したOLBシリル・オビオザーが、さっそくパントリターンチームでホールディングの反則を犯している。
- 反則回数NFL1位のパッカーズ対反則ヤード1位のレイヴンズという豪華対決にふさわしい内容だった。パッカーズの反則は11回175yds。うちDB陣のパスインターフェア4回115yds、OL陣のホールディング3回、フォルススタート1回。
- レイヴンズも反則12回135yds。3点差に追い上げた第4Qの初め、WRデリック・メイソンがオフェンスのパスインターフェアを取られ、抗議した際にアンスポーツマンライクコンダクトを取られてBAL陣6ydsまで下げられたことで、試合のモメンタムがパッカーズに戻ってしまった。
- キックオフリターンはWRジョーディ・ネルソンが1回38yds。レイヴンズhs普通のキックオフを蹴ったのは試合最初のものだけで、第3Qには短く高く浮かせる変則キックオフを2回蹴ってきた。最初のものはG/Cディートリック=スミスがファンブルしてしまったが、次はILBデズモンド・ビショップが賢くフェアキャッチ(自陣40yds地点)。キックオフのフェアキャッチは非常に珍しい。
- パントリターンはWRジョーディ・ネルソンが3回平均2.7yds、フェアキャッチ1回といいところなし。
- Pジェレミー・カピノスはパント3回平均43.0yds、ネット34.3yds。最初のパントは敵陣1ydsに落としたが、カバーチームが惜しくも押さえることができずタッチバック。2回目は敵陣44yds地点から蹴って、相手は敵陣17ydsでフェアキャッチなので、ちょっと短すぎ。3回目は53yds飛んでリターンもわずか6ydsと大成功。
- Kメイソン・クロスビーは第1Qに28yds成功、第4Qに38ydsを失敗、32ydsを成功。失敗したキックは、ホルダーのQBマット・フリンが一瞬手を滑らせてセットし直した影響か。
- キックオフカバレッジは今回も1回大きなミスがあり、こちらのTD直後に68ydsリターンを許してピンチを招いた。パントカバレッジは問題なし。
- ケガ人は以下のとおり。
- TEジャーマイケル・フィンリーが第3Q最初のシリーズでヒザを負傷して退場。ロッカールームでX線検査を受けてから復帰している。
- 終盤にはNTライアン・ピケットがハムストリングを負傷して退場、復帰せず。心配なケガ人は彼だけのようだ。
- アクティブ登録から外れたのは、FBジョンソン、WRイーリー、T/Gバーバー、RTジャコミニ、DEモンゴメリー、OLBトンプソン、CBベル、Sジョルダーノ。
- パッカーズは試合直前にOLBアーロン・キャンプマン(ヒザ)をインジャリーリザーブに入れ、OLBシリル・オビオザーをプラクティス・スクワッドから昇格させている。