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Packers - 49ers Notebook
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2009年11月24日
- CBアル・ハリスとOLBアーロン・キャンプマンは、どちらも前十字靭帯(ACL)断裂の大ケガと初期診断され、月曜にMRI検査を受けて確認することになっている。診断が正しければ、とうぜん今季はもう出場できない。
- ケガ人についてマイク・マッカーシーHC。「残念なことではあるし、選手が負傷するのを見たくはないが、これは我々の仕事にはつきものだ。こうした状況を乗り越えていくのがコーチの責任でもある」
- マッカーシーHC。「前半は攻・守・STすべての面で非常によくやってくれた。とくにディフェンスが流れを作ってくれたと思う。最初にロングランを許したが、3rdダウンでしっかり止めてオフェンスに出番を回してくれた。オフェンスもかなりよくやったが、最初の2シリーズでは敵陣レッドゾーンで期待ほどの結果を残せなかった」
- 自分を指名しなかったチームとの対戦についてQBアーロン・ロジャース。「毎週日曜、教会の後で必ず観ていた憧れのチームを相手にするのは楽しい」
- パスプロテクションについてQBロジャース。「よかった。彼らはいい仕事をしたよ。時間がたっぷりあったし、誰もオープンでないときも僕が動き回れるスペースがあった」
- TEジャーマイケル・フィンリーは、復帰初戦から10回もパスターゲットになる活躍ぶり。「彼は大きな武器だ。あの大きなターゲットがフィールド中央を走れば、周りの連中も仕事が楽になる。フィールド中央で相手に勝てる選手が多いに越したことはない。彼が戻ってきてくれたことは素晴らしい」とマッカーシーHC。
- TEフィンリーの存在価値についてQBロジャース。「彼をスプリットエンドにセットさせると、相手守備はどこかに無理をきたすことになる。そのままセーフティをつけてくれればこちらはマッチアップが有利だし、CBを彼につけたら、2WRのサイドにLBをつけるかセーフティを回さなきゃいけない。相手コーディネーターにとっては大きな問題だよ。僕らはいつもジャーマイケルにボールを持たせる新しい方法を試しているし、彼の復帰はありがたい」
- 49ersディフェンスは比較的ソフト(クッションを長めに取った)なパスカバレッジで、こちらはクイックパスで容易に5yds以上を稼ぐことができた。「あちらは 『ボールはDBの手前に』 というタイプのディフェンスだ。フロント7が非常に優れているから、フロント7の力を信頼してパスカバレッジはビッグプレーを警戒、というような。そういう相手にはアウトサイドの(クイック)パスが有効だ。幸いこちらにはそれが投げられるQBがいる」とジョー・フィルビンOC。
- WRグレッグ・ジェニングス。「"dink-and-dunk"(確実なショートパスの繰り返し)が多かった。3ステップ・ドロップを多くして、レシーバー陣にボールを持たせる。ウチはこれをやらなきゃいけないんだ。僕らは自分たちの強みと弱みをよく知っているし、強みを活かさなきゃ。アーロンの手から早くボールを離し、僕らレシーバーたちがよいプレーをする、それが強みなんだから」
- RTマーク・タウシャー復帰でオフェンシブライン全体がぐっと安定し、被サック減少に加え、オフェンシブラインの反則もCウェルズのホールディング1回だけだった。RTタウシャーは、「(復帰戦の途中で負傷退場した)タンパ戦は、試合が進むうちにいい感じになっていったけど、今回は最初からよかった。大事なのは、僕らがこれを次につなげていくことだ。今日はランでボールを進めることができた。でもこの商売は、週ごとの働きで評価される。次の日には物事がひっくり返ってしまう。木曜(のDET戦)に僕らがどれだけやれるかだ」
- ランオフェンスについてRTタウシャー。「相手ディフェンスもこちらがランで来るとわかっている、そこでランを出せるかどうか、それがフットボールというものさ。むこうはフィジカルなディフェンスのチームだし、こちらのオフェンスはこれまで散々に言われてきた。でもこうして(ランで6分使って)ゲームを締めくくることができたのは、僕らにとって大きな自信になる」
- 最後の5分50秒を使い切ってディフェンスを救ったラン攻撃について、CBチャールズ・ウッドソン。「あれはすごかったろ? こういうのも時々は必要なんだ。今日みたいな日は。僕らディフェンスがヘマをやっていたからね。5分も残っていて、僕らディフェンスは窮地に追い込まれていた」
- 被サック2回のうち、最初のものはRTタウシャーがOLBパリス・ハラルソンに抜かれたもの。次のサックはノーバック隊形(早めに投げないと危ない)にもかかわらずQBロジャースがボールを持ち過ぎたもの。
- T.J.ラングは3シリーズだけタウシャーに代わって右タックルで出場した。今季序盤のILBバーネット同様、ヒザの大ケガから復帰してきた選手は出場スナップ数を抑えたい、というのが首脳陣の考え。「自分としてはしっかりやれたと思う。終盤に1回だけプレッシャーを許したプレーがあったけど、ランプレーではよい貢献ができたと思う。少ない出場機会を活かさないとね」とRTラング。
- Journal Sentinel紙のPlay of the Game図解は第2QのWRグレッグ・ジェニングスへの64ydsTDパス。こちらは4WR/1TEのノーバック隊形で、49ersはカバー2でブリッツなし。CB4人をマンカバーにつけ、両セーフティが深く守り、普通ならビッグゲインは望めないマッチアップだった。左スロットに入ったWRジェニングスが鋭いフェイクでCBタレル・ブラウンを外へ振ってから"Skinny Post"ルートを走ったところへ完璧なスラントパス(約12yds)が来て、全くスピードを落とさずにキャッチ。左にカットバックを切ってセーフティたちをかわし、最後はWRネルソンのブロックにも守られて左サイド沿いをエンドゾーンへ。
- ディフェンス選手たちが自分(のスキームやプレーコール)を信じてくれている手応えについてドム・ケイパースDC。「私がこれまで関わってきたチームには、互いを信じ、信頼するという感覚があった。(DCとしての自分も)だんだんと信頼を勝ち取っていかなければならない。この2週間はこれまでになく、そういう手応えを感じることができた。まとまりが非常によくなってきた。我々は多くのカテゴリーでトップ5に入っている。選手たちもこのディフェンスをよく知るようになったし、そうして全員の呼吸が合って全員が同じ方向を向いたときにこそ威力を発揮するものだ。自分が自分の仕事をすれば周りの連中もちゃんとやってくれる、という信頼感が生まれてきていると思う。それが成功への道というものだ」
- 前半のトータルヤーデージはGB362yds対SF57yds(ポゼッションは22分32秒対7分28秒)。後半はGB127yds対SF227ydsだった。「よいチームと当たる時には、どうやってとどめをさすかを知ってなきゃいけない。最後までよいプレーを続けないと。今日のウチは後半にいい仕事ができなかった。少なくとも僕はそうだ。ビッグプレーを許しすぎた」とNTピケット。
- 後半の49ersは1プレーを除いてすべてショットガン隊形。
- 前半に許した唯一のビッグプレー、RBフランク・ゴアの42ydsランは、本来Bギャップ(ガードとタックルの間)を守るべきDEジョニー・ジョリーがアサインメントを勘違いしたことが原因。「責任は僕にある。『オレのミスだ。二度とやらない』 とすぐみんなに言った」と本人は率直に認めている。しかし全体としてDEジョリーの出来はよく、今回もパスを2回叩き落とす好プレーを見せている。
- NFL初サック(写真)を挙げたNT B.J.ラジは、「簡単なプレーだった。ほとんどの時はダブルチーム相手に苦労していた。あのプレーでは、僕は自分の役割のコンテインをしただけだった。他の選手たちがすごいプレッシャーをかけてくれて、僕は最後に仕留めただけ」と振り返っている。「このディフェンスは相手QBを混乱させるようにできているんだ。相手QBレーティング(76.2)が低いのは、今に始まったことじゃない。僕らがいい仕事をして、相手QBを落ち着かせないようにしている」
- 先週はTEジェイソン・ウィッテンをシャットアウトしたCBチャールズ・ウッドソンだが、今回ケイパースDCはウッドソンをあまりTEヴァーノン・デイヴィスにつけず、けっきょく6回108ydsの大活躍を許した。実際ウッドソンがついたときにはQBスミスはほとんどTEデイヴィスに投げようとしなかった。第3Q冒頭の32ydsキャッチはILBホークがマッチアップ、次のシリーズの29ydsキャッチはCBブッシュ、第4Qの24ydsTDキャッチはOLBマシューズがついていた。
- 手にギブスを着けて復帰したILBブランドン・チラーだが、出場はスペシャルチームのみ。彼が本調子ならTEデイヴィスのカバーを任されていたかもしれない。
- OLBアーロン・キャンプマンは負傷退場するまでは今季最高の働きをしていただけに残念。今回ケイパースDCはわずか数回しか彼をパスカバレッジにドロップさせず、得意なパスラッシュに専念させていた。来春にはFAとなるため、退場時にOLBキャンプマンがスタンドへ手を振ったのは別れの挨拶の意味かもしれない。
- OLBキャンプマンの代役はOLBジョーンズ、ILBチラー、OLBポピンガといった選手たちで何とかなるかもしれないが、CBアル・ハリスの代わりが務まるCBはいない。今季すでにCBウィル・ブラックモンとCBパット・リーがインジャリーリザーブ入りしているので、3番手のCBトラモン・ウィリアムズがスターターに、4番手のCBジャレット・ブッシュが3番手/ニッケルバックに、5番手のCBブランドン・アンダーウッドが4番手/ダイムバックに昇格することになりそう。CBアンダーウッドが頼りなければ、ダイム隊形を減らしたり、Sデリック・マーティン(CB経験もある)を起用するかもしれない。
- ショートヤードディフェンスは相変わらず強固。第1QにはGB陣29での3rdダウン1で、FBノリスのランをノーゲインで止めてFGに追い込み、第3QにはGB陣28での4thダウン2をパス失敗に。
- おそらく今季スペシャルチーム最高のプレーは、第4Qに敵陣39ydsからのPジェレミー・カピノスのパント。カピノスが敵陣1ydsにパントを落とし、エンドゾーン上空でSデリック・マーティンがボールを叩き戻し、2yds地点でCBジャレット・ブッシュが確保。次のプレーでQBスミスのパスをFSコリンズがインターセプトし、これが事実上の決勝TDに結びついた。
- 全般に好内容だったスペシャルチームの中で、唯一のミスは第4QのWRジョシュ・モーガンに許した76ydsキックオフリターン。せっかくインターセプトからTDを挙げたのに、ビッグリターンで相手を助け起こしてしまった。「こちらのカバーチームがコンテインを怠った。1人だけの問題ではない。ずっとよいプレーをしてきただけに、あそこでビッグプレーを許したのは残念だ」とショーン・スローカムSTコーチ。
- CBトラモン・ウィリアムズがパントリターン、WRネルソンがキックオフリターンを担当する体制についてスローカムSTコーチは、「この組み合わせが勝利の可能性が最も高い」と語っている。ただ先発昇格するCBウィリアムズをケガで失うリスクを考えると、今後もパントリターナーを続けさせるのかどうか。
- ILBチラー同様、手の骨折でギブスを着けているFBジョン・クーンはスペシャルチームのみ出場。
- RBブランドン・ジャクソンはRBグリーン欠場でオフェンスでの役割が大きかったため、今回はスペシャルチームに出場させなかった。
- QBアーロン・ロジャースは今季パス2788yds(NFL4位)。このままのペースで行くと、QBリン・ディッキーの持つシーズン4458yds(1983年)の球団記録をわずかに上回る計算になる。ゲーム前半だけで274ydsは自己最高、球団史上4位。パス成功35回も自己最多、パス試投45回は自己最多タイ。
- 今季はWRジェニングスとWRドライバーが同時に100ydsを達成したゲームが一度もない。
- 今回のJournal Sentinel紙のパノラマ写真(QuickTime必須)は2つ。試合開始直前のベンチの様子はこちら。NTピケット、DEジョリー、DEウィンが映っている。こちらは試合開始直後か。応援に来てくれたウィスコンシン大のマーチングバンドの面々がいる。