グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2009年1月21日
マッカーシーHCが会見を開き、ドム・ケイパースのDC就任を正式に発表した。彼は2週間前のコーチ陣大量解雇の際にも記者の前に姿を現しておらず、新スペシャルチームコーチ発表、ケイパース新DC決定を経て、これが初めての会見となる。あまりに長かった沈黙に、地元記者たちから批判の声が上がり始めていたところだった。なお、ケイパース新DCは今回の会見には顔を出しておらず(NEで残務処理か)、今日グリーンベイで記者会見を行う。
会見の目玉は、ヘッドコーチ自ら3-4ディフェンスへの移行を明言したこと。新スキームとはいえ、現在の戦力でかなりのピースが揃っていることを強調。また、アーロン・キャンプマンを(3-4では「縁の下の力持ち」的存在になりかねない)DEではなく、アウトサイドLBで起用する可能性も示唆している。
そのほか、ウィンストン・モスLBコーチ(兼アシスタントHC)の留任、ショーン・スローカム新STコーチを選んだ理由、トレーニングコーチの候補など。
- 「3年間一緒にやってきたサンダースDCほかコーチたちを解任するのは、個人的感情としてつらいものがあった。そうすること選んだ理由は、ディフェンス面で正しい方向に向かっていると私が感じられなかったことだ。(この1年だけでなく)過去3年間についての評価を行った。1年目に起きた失敗が3年目になってもまた繰り返されているように私には思えた。そういったいくつかの事柄を含めて決断した」
- 「ドム・ケイパースは我々のチームに素晴らしくフィットする。彼は多くの経験と信頼をもたらしてくれる。彼は今週中にグリーンベイに移ってくる予定で、そうしたら私と彼で残りのディフェンスコーチ陣を選ぶことになるだろう」
- 「3-4ディフェンスが我々の出発点となる。たくさんの理由から、私は3-4の有効性を信じている人間だ。対戦するオフェンスから見ると、(各OLにとって)誰をターゲットにするのかという問題が起きる。戦力をフレキシブルに活用することもできる。3-4を基本にしたいが、かといって4メン・フロントを全く使わないというわけではない。3メン・フロントや4メン・フロントを両方使っていくだろう。しかし3-4を使うことで優れたラン守備を作ることができ、またクォーターバックへのプレッシャーを生み出すこともできる。オフェンス側にとってターゲッティングの問題が起きることは、これまで3-4と対戦するたびにゲームプラン作成の際に実感していた。選手構成の面から見ても3-4が望ましいのは、ここグリーンベイで、とくに11月や12月に勝っていくのに向いた体つきの選手たちを揃えられるからだ」
- DEキャンプマンなどは3-4にフィットする? 「間違いなくフィットする。DEアーロン・キャンプマンやDEカレン・ジェンキンズは新しいディフェンスでの役割に大喜びすると思う。選手のタレントを活用するのに優れたシステムであり、そこが大事なところだ」
- キャンプマンは3-4のDE向きには思えないが、サイズを大きくすることが必要? 「彼はアウトサイド・ラッシャーだ。彼をディフェンシブエンドで使うと誰が言ったのだろう? 3-4にも2つのタイプがある。まずは古くからあるタイプの2ギャップの3-4。そしてピッツバーグやボルチモアやサンフランシスコやダラスが、それぞれの陣容でやっている3-4がある。アーロンにとっても素晴らしいディフェンスだと思う。とくにベース・ディフェンスでね。それにサブ・パッケージでも我々は彼を活用するつもりだ」
- LBたちは3-4にどのようにフィットするのか? 「ドンがこれまでにコーチした選手のタイプや特性を振り返ると、我々のラインバッカー陣にも類似性を見いだすことができる。ニック・バーネットとその使い方、A.J.(ホーク)、ブレイディ(ポピンガ)について、私はドンと詳細に話し合った。それが面談のプロセスの一部だったし、手持ちのタレントを活用できると私は大きな自信を持っている」
- バンプ&ランの得意なCBが揃っているが、3-4への移行でゾーン・カバレッジを増やすことになる? 「3-4を採用するにあたって、先ほども言ったように、手持ちの戦力にスキームの方をフィットさせていく。昨日のAFC決勝で私がTVで見た限りでは、ボルチモアはマンツーマンのバンプ&ランを多く使っていたが、ピッツバーグはゾーンを主に使っていたように見えた。そういった選択肢も3-4ディフェンスにはある」
- 「ノーズタックルはライアン・ピケット。彼は真のノーズタックルだ。もう一度言うが、必要なピースの大部分はすでに揃っている」
- 新しいディフェンスへの習熟にどれぐらいかかると予想している? 「よい質問だ。私は何日とか何ヶ月といった枠を設けているわけではないが、こうしたスキーム変更をオフシーズンにこなすのはごく普通のプロセスだ。我々は非常によいオフシーズン・プログラム(3月に始まる)ができていると思う。選手たちは熱心に取り組んでいるし、個々の体作りだけでなく、コーチとも一緒に練習をこなしている。選手たちがここに集まっている状況をフルに活かし、開幕戦のキックオフには準備ができていることを保証するよ」
- 3-4への転換のためにサンダースDCを解任? 「そうではない。それとこれとは全く別の話だ」
- 「面談した候補のリストを見ればわかるように、DC経験のあることが優先事項の1つで、DC経験のある人物を私は望んでいた。さらに、3-4ディフェンスの採用も主な目標だった。議論をした上でやはり4-3にする、というのはやぶさかでないが」
- 「非常に頭のよいコーチで、NFLで多くの勝利を挙げた人物が 『時間をかけて選べ』 とアドバイスしてくれた。選考プロセスを進めるなか、私がそれを意識したのはたしかだ。急がず慌てず、ぴったりフィットした人物を求めた。ドム・ケイパースは(パッカーズ以外にも)多くの選択肢があり、引っ張りだこだった」
- そのアドバイスをしたのはマーティ・ショッテンハイマー? 「グッジョブ。そのとおりだ」
- モスLBコーチはどこかでヘッドコーチに選ばれない限り留任? 「そのとおり。ウィントン・モスはLBコーチ兼アシスタントヘッドコーチを務める」
- コーチ入れ替えについて、トンプソンGMは何らかの影響を? 「完全にわたし1人の決断だ。テッド・トンプソンとマーク・マーフィ(社長)は非常によくサポートしてくれている。頻繁に話し合って自分の意図を伝えてはいたが、まったくわたし1人で決めたことだ」
- 「たくさんのスペシャルチームコーチ候補と話をし、うち数人と直接面談もした。その上でショーン・スローカムの昇格を選んだのは、彼が非常に優れたコーチだという事実からだ。他の候補を検討するたび、自然と彼に戻ってきてしまった。同僚や選手や人事部門からの支持も強かった。ショーンがスペシャルチームを設計してくれることになって、誰もが喜んでいる。彼がベストチョイスだと私は考えた」
- トレーニングコーチのロック・ガリクソン解任について。「ディフェンスにも言えたことだが、進歩ができていない、ということが大きかった。選手たちがみな成長し進歩することが重要なのに、私にはそれが見えなかったのだ。率直に言って、私の望んでいなかったような状況があったので、難しい決断をした。個人的にはつらいことだが、この部門は球団の重要な一部であり、それを改善するためだ。いろいろなことが正しい方向へ向かっているとは思えず、決断を下した」
- 「後任のトレーニングコーチは、今後数日のうちに決まるだろう。これまでアシスタントだったマーク・ロヴァットも5人の最終候補のうちに入っている」