グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2008年3月 3日

シーズン総括と展望 LB編

惜しくもプロボウルには届かなかったものの、ミドルLBバーネットがキャリア最高のプレー内容でディフェンスを引っ張った。ウィークサイドのホークも順調に成長してソツのないプレーを見せたが、前年チーム首位だったタックル数ではバーネットに逆転され、1巡5位指名選手としては地味な働きしかしていないという見方も強い。

ストロングサイドのポピンガは徐々に欠点が解消されてきたものの、ややセンスに欠け不器用なのはどうしようもなく、先発LB陣のウィークポイントと言わざるをえない。今春はチーム側も、FA市場でポピンガの競争相手(またはアップグレードになる選手)を物色しているようだ。

先発3人が全試合出場したので問題が表面化しなかったものの、控えLB陣のレベルは低く、シーズン中にLBを5人しかロースターに残さなかったのはそのためだろう。ミドルLBの控えはデズモンド・ビショップとアブドゥル・ホッジがいるが、アウトサイドはかなり手薄。ドラフト上位指名は考えにくいが、中位以降でアウトサイドLBを指名する可能性は十分ある。

ニック・バーネット Nick Barnett

不動の先発ミドルLBとしてディフェンスのリーダーを務める。ホークの加入によってより思い切った動きができるようになり、プロボウル級の活躍でチームに貢献した。実際には230ポンドを切る軽量ミドルLBだがプレーぶりはフィジカル。ただアグレッシブになりすぎるのか20yds以上のビッグプレーを7回許し、ミスタックル14回と、シーズン終盤はパフォーマンスがやや下がった。

A.J.ホーク A.J. Hawk

プロ入り2年間1試合も休まずウィークサイドで先発し、ハードワーカーぶりはチーム内でもDEキャンプマンと双璧。特にパスカバレッジの技術が向上し、20yds以上のビッグプレーを前年の7.5回から1.5回に減らした。安定感が増した一方で、サックやターンオーバーを生み出すようなビッグプレーが少なく、1巡5位指名にしては物足りない。しかし、働きが地味なのはチーム側が地味な役回りしか与えていないからだ、と同情的な声も少なくない。

ブレイディ・ポピンガ Brady Poppinga

先発ストロングサイドLBとして2年目を終えた。常に激しくプレーし、ツボにハマったときの迫力は相当なものだが、プレーぶりが直線的で器用さや柔軟さに欠ける。TE相手に苦労した2006年と比べればパスカバレッジが改善されてはきたものの、動きの硬さはどうしようもない。そろそろ能力の上限も見えてきたので、首脳陣は彼に代わるスターターを検討しているのかもしれない。

デズモンド・ビショップ Desmond Bishop

昨年のドラフト6巡指名でカリフォルニア大から入団。前年の3巡指名ホッジを退けて控えミドルLBの座を勝ち取り、シーズン中はスペシャルチーマーとしてまずまずの活躍を見せた。最終戦途中で退いたバーネットに代わってミドルLBに入り、なかなかよい働きを見せたようだ。直線スピードこそポピンガに劣るが頭がよく、今年はストロングサイドにも挑戦することになりそう。

トレイシー・ホワイト Tracy White

シーホークス、ジャガーズそしてパッカーズでスペシャルチーマーとして活躍している。LBとしてはストロングサイドとウィークサイドの両方で控えを務めた。昨年は3月上旬にパッカーズと再契約したが、今年はまず他球団を訪問するようだ。スペシャルチームは他の若手で大丈夫そうなので、LBとしてもっと能力のありそうな選手を、と首脳陣は考えているのかもしれない。

アブドゥル・ホッジ Abdul Hodge

2006年のドラフト3巡指名だが、入団直後から膝蓋腱炎に悩まされ、力を発揮できずにいる。昨夏もヒザ痛を抱えながらの控えMLB争いで新人ビショップに敗れ、インジャリーリザーブでシーズンを終えた。来季のロースターに残るにはかなりの頑張りを見せなければならない。

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