グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2008年2月28日

シーズン総括と展望 DE編

キャンプマンが2年連続でプロボウルに選ばれ、2006年終盤からパスラッシュスペシャリストに降格されたバジャ=ビアミラも9.5サックと活躍し、まずまず期待通りの働きをしたユニット。わずか33%(NFL3位)に押さえ込んだ3rdダウンディフェンスへの貢献は特に大きい。

しかしジェンキンズとバジャ=ビアミラがケガで苦しむようになるとパスラッシュが鈍り、シーズン終盤はブリッツを増やさざるをえなかった。チーム全体のサック数は最初の11試合で32回(平均2.9)、その後の7試合(プレーオフ含む)はわずか8回(平均1.1)だけだった。

左DEキャンプマン、右DEジェンキンズ、それにパスラッシュスペシャリストのバジャ=ビアミラ、という陣容に今年も変更はないようだ。現有戦力でさしあたって問題はなさそうだが、上位3人をプッシュする若手がいないのはたしか。バジャ=ビアミラがすでに30歳でサラリーが高額ということを考えると、昨年のDTハレルのようにドラフト上位指名があってもおかしくない。

アーロン・キャンプマン Aaron Kampman

この2年間で27.5サックを挙げ、NFL屈指のDEという評価を確固たるものにした。プレッシャー58.5回は過去20年間のパッカーズで最高、91タックルも例年通りDL陣最多。チーム1、2を争うハードワーカーで、頭脳面もリーダーシップも申し分ない。2006年春に4年総額$21ミリオンの契約延長をしているが、その評価を大幅に上回る活躍のため、シーズン開幕までに契約のアップグレードがあるかもしれない。

カレン・ジェンキンズ Cullen Jenkins

2006年終盤に右DEのスターターに昇格し、昨年2月には総額$16ミリオンの4年契約にサイン。期待された2007年シーズンだったが、ヒザ、足首、わき腹とケガに悩まされ続け、プレーオフを含めて計2.5サックにとどまった。パスシチュエーションではDTの位置からラッシュするのが重要な役目で、彼の不調がシーズン後半のパスラッシュ不振に直結してしまった。しかしパスディフレクトはチーム最多の8回をかぞえ、ロスタックルも最多タイの4.5回。

カビーア・バジャ=ビアミラ Kabeer Gbaja-Biamila

2006年終盤に降格されたパスラッシュスペシャリストの役割で、2007年は9.5サックを挙げた。13.2スナップに1回プレッシャー、という数字は前年の20.8スナップから大幅に向上し、キャンプマンを上回ってチーム最高。軽量スピード型だけに、しっかり休養してキレを保つことが重要のようだ。11週に足首を負傷してからは調子が落ちたものの、プレーオフ2試合で計1.5サックを挙げている。

今年のベースサラリー$6.15ミリオンはスターターでない選手にしては高すぎるが、(先日解雇したTEフランクスとは違い)パスラッシャーはやはり貴重なので仕方ない、と首脳陣は判断しているのだろう。

マイケル・モンゴメリー Michael Montgomery

プレシーズンでヒザを負傷してシーズン前半を棒に振り、復帰後も本来の動きができず、失望のシーズンだった。スピードはあまりないが6フィート5(195cm)の身長があり、主に左サイドでキャンプマンの控えを務めている。ドラフト6巡指名から今年で4年目を迎えるが、前年の6巡指名DTウィリアムズのようには成長できず、このままでは今年がパッカーズ最後のシーズンになるかもしれない。

ジェイソン・ハンター Jason Hunter

ディビジョンI-AAのアパラチアン州立大から2006年のドラフト外で入団し、2年連続でロースター入り。NFL2年目はスペシャルチームの中核的存在に成長し、ST最多の30タックルを記録している。体重260ポンドの軽量で40yds走4.6秒のスピードがある。パスラッシャーとして期待されてはいるが、プレーぶりはかなり不安定。86スナップに出場してわずか1回しかプレッシャーをかけられなかった。

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