グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2008年2月26日

シーズン総括と展望 TE編

昨春パッカーズはデヴィッド・マーティンを引き留めず(FAでドルフィンズへ)、レシーバーとしてポテンシャルのあるドナルド・リーをスターターに据え、ババ・フランクスを控えに下げる方針を早めに決定。キャンプやプレシーズンでは成果が出せず、コーチ陣は地元メディアから批判を浴びたが、シーズンが始まるとリーは優れたレシービングTEとして活躍し、強力パスオフェンスに貢献した。

いっぽう2番手のフランクスは8試合欠場し、代役としてプラクティス・スクワッドから昇格のライアン・クラウスはほとんどランブロッカーでしか起用されなかった。2006年にはダブルTEセットの使用が多かったが、昨年は豊富なWR陣を活かす4WRや5WRセットを多用したため、控えTE陣の影は薄かった。

リーが立派なスターターに成長したため、今年の課題は控えTE陣をレベルアップすること。もともとマッカーシーHCはタイトエンドを重視するタイプで、昨年のようなTE2人体制は本意でないはず。すでに先日フランクスを解雇したこともあり、今オフは重要な補強ポイントになりそうだ。1995年にTEキース・ジャクソンを獲ってTEマーク・チュムラとコンビを組ませたような補強があるのかどうか。ドラフト上位指名の可能性も取り沙汰されている。

ドナルド・リー Donald Lee

2006年にはわずか10キャッチと伸び悩んだが、昨年は春先からスターター扱いでみっちり鍛えられ、48キャッチ・575yds・6TDの活躍で期待に応えた。かつてエースだったフランクスは500yds以上を一度も記録していない。リーの平均12.0yds(フランクスは通算9.0yds)は全TE中でも上位の成績で、13ydsを超えたのはケレン・ウィンズロウ(CLE)とアントニオ・ゲイツ(SD)だけだった。

11月には早くも4年総額$11ミリオンの契約延長にサイン。フィールドをストレッチするスピードがあり、LBを振り切ってロングゲインするシーンも目立った。大きなミスは第4週ヴァイキングス戦のファンブルロストぐらいで、シーズンを通してコンスタントな働きをしたことも評価できる。あまり得意でなかったブロッキングも次第に向上し、ミスは減っている。

ライアン・クラウス Ryan Krause

2004年チャージャーズのドラフト6巡指名で、昨夏ブラウンズから解雇されてパッカーズのプラクティス・スクワッドに入り、10月半ばにフランクスが負傷するとロースターに昇格した。レシービングTEのタイプというふれこみだったが実際はほとんどブロッカーとしてしか使われず、パスキャッチは2回11yds。明らかに3番手クラスの選手で、彼が2番手では物足りない。今週末にFAとなるが、再契約しない可能性も。

トリー・ハンフリー Tory Humphrey

2005年はドラフト外入団からプラクティス・スクワッド。2006年には4番手TEとしてロースター入りを果たし、昨年はさらなる成長が期待されたがトレーニングキャンプ初日に足首を骨折してシーズンエンド。6フィート2(188cm)と小さいがアスレチック能力が高く、コーチ陣の期待は大きいようだ。すでに12月からランニングを再開しており、3月からのオフシーズンプログラムには間に合う見込み。

カテゴリ : Player