グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2008年2月18日

2008年パッカーズの契約問題

無制限FA選手は昨日紹介したので、それ以外に契約問題を抱える5人の選手について今回は考えてみる。

TE ババ・フランクス Bubba Franks

今年はベースサラリーが$3ミリオンに跳ね上がるうえ、3月には$50万ドルのロースターボーナスが設定されているため、解雇の危機にある。ランブロッキングはTE陣で最もよいが、パス攻撃でフィールドをストレッチするスピードがまったくなく、ランアフターキャッチも期待できない。落球の多かった2006年のスランプからは脱して3TDを挙げたものの、もうスターター級のタイトエンドでないのは誰の目にも明らかだ。

TEドナルド・リーがエースTEとして一本立ちしたこともあり、フランクスが大きなサラリーカットを受け入れない限り、解雇は避けられないのではないかと見られている。

DE カビーア・バジャ=ビアミラ Kabeer Gbaja-Biamila

9.5サックを挙げたとはいえ、スターターでない選手に$6.15ミリオンものベースサラリーは高額すぎる、という見方も少なくない。しかしFA市場に出てしまえば有力パスラッシャーにはとんでもない値がつくもので、代わりになる若手DEがいないパッカーズとしてはあまり強気には出られないだろう。契約見直しをするかもしれないが、結局このサラリーのまま我慢するかもしれない。

体作りは万全のタイプでケガも非常に少なく、欠場は過去7年間で2試合のみ。30歳となったが、年齢的な衰えの心配はあまりしなくてよさそうだ。

制限つきFA RB ヴァーナンド・モレンシー Vernand Morency

先発争いを期待されたが、キャンプ序盤のヒザの負傷がシーズンまで悪影響を残し、わずか29回108yds(平均3.7)と期待はずれの成績に終わった。もうじき制限つきFAとなるが、最低額オファーをしておけば引き留められる。もともと3巡指名選手なので、わざわざ3巡指名権を出して横取りするチームが現れるわけはないからだ。ブロッキングを含めたパス攻撃ではそれなりに頼りになるので、RBジャクソンなど若手たちと2番手・3番手を争うことになりそう。

制限つきFA DT コリン・コール Colin Cole

ジョリーにあっさりと追い抜かれ、ハレルも1巡指名入団したため、層の厚いDT陣の中で5番手に甘んじた。わずか7試合しかアクティブ登録されず、11月末に前腕を骨折してシーズンエンドとなってしまった。正式にはこれでNFL3年目終了だが、大学を出てもう5年になるので、もうあまり成長は期待できないかもしれない。モレンシーと同じく最低額オファーで1年契約し、ロースター枠ぎりぎりを争うか。

Exclusive-Rights FA RB ライアン・グラント Ryan Grant

開幕直前にドラフト6巡指名権と交換でジャイアンツからトレードされ、第8週にスターター昇格してからは、プレーオフを含めた12試合で1189ydsラッシング(平均5.4)の大活躍をしてくれた。2005年にドラフト外入団して以来2年間は公式戦出場がなかったため、これでようやくNFL1年目終了。NFL3年未満で契約が切れた選手は Exclusive-Rights Free Agent (EFA)となるが、所属チームは最低額をオファーするだけで自動的に引き止めることができる。

安いサラリーでこき使えるEFA選手とはいえ、来季もエースRBを任せるつもりなら、$37万ドル(2年目選手の最低額)では気の毒すぎるし、代理人も話し合いを希望しているようだ。似たようなケースとしては、ドラフト外入団だったRBウィリー・パーカー(PIT)がNFL2年目を終えた2006年夏に総額$13.6ミリオンの4年契約を結んだ例がある。選手寿命の短いポジションだけに、FA市場の相場より多少安くても、大ケガをする前に何ミリオンかのボーナスを手に入れたいと思うのも無理からぬところ。

2005年の就任時にはWRジャヴォン・ウォーカーに対し強硬な態度を取って失敗したトンプソンGMだが、最近は(WRドライバーやCBハリスのように)給料以上の活躍をしている選手には比較的柔軟にサラリーアップで報いるようになってきている。もしRBグラントが長期にわたってスターターとして期待できると思えば大型契約の可能性もあるし、そうでなくてもそれなりの昇給はあるのではないか。

カテゴリ : Contract/Personnel