グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2007年7月 9日

ロースター展望 FB編

昨年に引き続き過渡期といっていいポジション。長年先発を務めてきたFBヘンダーソンがついに退団し、昨年のキャンプとは全員が入れ替わっている。今春はFA補強に積極的に動いたが獲得には失敗し、ルーキーの中から育てることになった。魅力ある選手が他から放出されてくればFA補強の可能性も残っている。

顔触れが変わったのは世代交代だけが理由ではなく、新スキームに合った軽量クイックネス型の人材が必要だから。ゾーンブロッキングのスキームでは、RBだけでなくFBも、どの穴に飛び込むか一瞬の判断が求められるらしい。昨年はFBがパスターゲットとして使われる機会が大幅に減り、マイリーとヘンダーソンを合わせて21キャッチ117ydsしかなかった。それが人材の問題なのか、マッカーシーHCの方針によるものかはよくわからない。

ロースター枠は通常2人で、1人のこともある。今のところマイリーは当確、残る1つの枠をルーキーたちが争い、敗れた2人の中から1人がプラクティス・スクワッドか。6巡指名のコーリー・ホールはスペシャルチームの鬼、コーリー・ホワイトはRBとしてのラッシング能力が魅力、ライアン・パウドレルは3人の中で唯一FBとして出場経験がある。

ブランドン・マイリー Brandon Miree

ピッツバーグ大から2004年ドラフト7巡でブロンコスに入団し、そこでRBからFBにコンバートされた。一年目は親指骨折でインジャリーリザーブ、NFLヨーロッパ派遣を経た2年目はプラクティス・スクワッド。3年目の昨季も開幕前に解雇され、ゾーンブロッキング経験を買われてパッカーズのプラクティス・スクワッドに移った。9月末にロースター昇格し、不振のヘンダーソンからスターターの座も奪った。

シーズン中盤のラッシング成績向上には貢献したものの、第7週にヒジを脱臼してしまい、第11週に復帰して(ブレースを着けてプレー)からは明らかに馬力がダウンしていた。今春はFA補強に失敗したのでスターター格のままだが、NFLの先発FBとして確固たる地位を築いたわけではまだない。

コーリー・ホール Korey Hall

ボイジー州立大から今年のドラフト6巡a指名で入団。詳しくはルーキー紹介のページを参照のこと。大学ではインサイドLBとして素晴らしい実績を残してきたが、スピードがなさすぎると判断され、FBコンバート前提での指名となった。スペシャルチーム能力は絶賛されており、フットボールセンスのよい選手のようだ。経験のないポジションに必死に取り組み、下記の2人とロースター枠を争う。

コーリー・ホワイト Corey White

アラバマ大バーミンガム校ではRBとして通算1925ydsラッシング、25TDを記録。40yds走4.7秒前後と遅いためドラフト外でも声がかからず、FBとしてルーキー・ミニキャンプにトライアウト参加し、正式採用となった。「RBとして実績はあるがプロ入り後にFBへ」というのはマイリーと全く同じ。パス練習が主体だったミニキャンプでは鋭い動きを見せ、非常に評判がよかった。RBとしてのブロッキングはもともと今年のトップクラスとの評判で、控えRBも兼ねられるのもセールスポイント。トレーニングキャンプでのパッドを着けた練習が本当の勝負となるが、ルーキー3人の中で最有力と見る記者も多い。

ライアン・パウドレル Ryan Powdrell

名門サザン・カリフォルニア大(USC)からドラフト外入団。実績不足なのでドラフトされないのは当然だが、契約金を$15,000ドルも払ったのは、彼の将来性を評価する球団が複数あったためのようだ。昨年春にLBからFBにコンバートされ、FB不足だったのでいきなりスターターとなった。開幕戦でチームトップの4キャッチ72yds1TDを挙げたが、次のネブラスカ大戦で足首を骨折してしまいシーズンエンド。わずか2試合とはいえ、大学でFBとして出場経験があるのはルーキー3人の中で彼ひとりだ。

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