グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2007年6月 5日

ドラフト指名選手紹介 4: Sアーロン・ラウス

 3巡25位 S アーロン・ラウス Aaron Rouse
Virginia Tech Senior 6-4(193cm) 223lb(101kg) 40yds/4.55秒 1984年1月8日生

経歴 : ヴァージニア州ヴァージニア・ビーチ出身。高校ではWR、RB、S、LB、CBで活躍し、地区の優秀選手の賞を多数。ヴァージニア工科大に進むと、レッドシャツを経て最初の2年間は控えアウトサイドLB兼スペシャルチーマー。3年目の2005年にはローバーとして全試合に先発し、カンファレンスの1stチームにも選出された。

1巡指名候補と期待された4年目だったがプレー内容が不安定で、13試合のうち3試合でベンチに下げられてしまった。2試合で3回ものパーソナル・ファウルを犯し、コーチの怒りを買ったということもあるようだ。

Strengths : かなりの長身セーフティで、6フィート4にしては素晴らしいスピードとフィジカル能力がある。元LBだけあってランサポートがいい。とんでもないビッグヒットはしないが、しっかりしたタックラー。ボールスキルに優れ、ビッグプレー能力がある。ディープを守るよりもボックス近くを守る方が向いている。

Weakness : まだセーフティ経験が浅く、粗削り。昨年はフルタイムのスターターではなかった。恵まれたアスレチック能力をフットボールで活かしきれていない。やや動きが硬く、プロのレシーバーを1on1でカバーする能力には不安が残る。ときおり抑制のきかないプレーが見受けられる。ラインバッカーとしてアグレッシブさやタフさが足りず、セーフティとしてカバレッジのミスが多すぎる、との評も。

メンタル面 : ワンダーリックテストは17点で、DBとしてなら平均クラスか。リーダーシップに優れたチームプレーヤーで、ウェイトルームのトレーニングも熱心。プレーぶりはあまり賢くないとの評判もある。

指名の経緯 : パッカーズは2巡15位から31位にトレードダウンして、この3巡25位指名権をジェッツから手に入れた。ディフェンスではセーフティが最も大きな穴と見られており、3巡指名権を使ったことは自然な流れ。ただ、3年終了時には1巡指名候補とも目されていたラウスだが、昨季の不振で評価が大幅ダウンしており、他チームのスカウトの評判もあまり芳しくない。3巡を使ったのはギャンブルとみなされており、LBとして起用した方がよいとの見方も。

パッカーズにとって : パッカーズはFSニック・コリンズの相棒となるストロング・セーフティが問題で、昨年はマーカンド・マニュエルをFAで獲って大失敗した。今春はFA補強がなく、大ケガから復帰してくるマーヴィール・アンダーウッドや、このアーロン・ラウスがマニュエルをプッシュしてほしいところ。しかしラウスの評判を聞くと「素材はすごいが荒削り」といった印象で、一人前になるのに時間のかかりそうなタイプではないか。

今年のパッカーズ指名選手は、3巡以降にスペシャルチームで期待できそうな選手が多く、このラウスも例外ではない。「アーロンについては、我々はずいぶん研究をした。ヴァージニア工科大の選手に多いが、彼は非常にダイナミックなスペシャルチーマーで、ヘビーヒッターだ。(課題とされる)パスカバレッジも問題ないとコーチたちは考えている」とトンプソンGM。

ヴァージニア工科大 : 同大からのパッカーズ指名は、1995年3巡のWRアントニオ・フリーマン以来12年ぶり5人目。同大のフランク・ビーマーHCは、2000年1月にマイク・シャーマンがパッカーズの新ヘッドコーチに選ばれたとき、惜しくも(事実上の)次点だった。

ラウスは同大での4月16日の乱射事件の際にはキャンパスにいなかった。「僕の知り合いは犠牲者にはいなかったけれど、ヴァージニア・テックは結束の固いコミュニティだ。ブラックスバーグの者にあのようなことが起きれば、全員が影響を受ける。僕はクラスメートを失ったわけじゃないが、同じような気持ちだ。心の中はとてもつらい。人生の全ての時を大切にし、与えられた全ての機会を大事にしようという気持ちにさせられる」

家族 : 彼にはすでに3歳の息子がいる。父ルーズヴェルトとは会ったことがない。彼が生まれる前年に父は兄弟を殺して服役。1999年に出所するとまた殺人を犯し、50年の刑に服しているからだ。

カテゴリ : Draft, Player