グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2007年2月20日

シーズン総括と展望 RB編

グリーンが大ケガから復活し、チームのラッシング成績は2005年の平均3.4yds(NFL31位)から平均3.9yds(19位)までなんとか盛り返した。2005年のシンデレラボーイ、サムコン・ガドーをトレードに出してヴァーナンド・モレンシーを獲得したことは、その後の両者の成績を比べれば成功と言えそうだ。ゾーンブロッキング導入は次第に効果を発揮しており、ルーキーOLが成長すればそれだけでラン攻撃の底上げは可能かもしれないが、やはりもうワンパンチほしい。

今オフの課題はまずグリーンと再契約し、さらにもう1人加えること。ドラフト上位で有力RBを指名してグリーンと併用しつつ、世代交代を図るというシナリオが理想的かもしれない。モレンシーはスターターを争うには物足りず、むしろ3rdダウンバック向きと見られている。ヘロンは今年もロースター枠ぎりぎりを争うことになりそうだ。

アーマン・グリーン Ahman Green

大腿四頭筋腱断裂の大ケガから復活し、14試合で1059ydsラッシングの好成績を挙げた。ファンブルロストが2回しかなかったのも彼にしては上出来。しかし平均4.0ydsはキャリア最低で、20yds以上のビッグゲインもわずか3回しかなかった。OL陣の未熟さが最大の原因だが、グリーンに全盛期の爆発力がまだあるかというと難しいところ。集中力の問題かパス落球が大幅に増えた(12.7%)のも減点材料だ。

1年契約だったため今年もFAとなるが、30歳という年齢や耐用年数を考えると高額契約は難しいかもしれない。ただ今年はFA市場に有力RBが少ないため、3月2日のFA解禁前に契約延長しないとパッカーズにとって面倒なことになりかねない。

ヴァーナンド・モレンシー Vernand Morency

2005年ドラフト3巡指名選手だが、開幕週を終えたところでテキサンズからトレードされ、421yds(平均4.6yds)の成績を残した。第4週と第7週には100yds前後を走り、第15週ライオンズ戦でも貴重な2TDランを挙げて勝利に貢献している。グリーンのような縦へのパワーやスピードはないものの、巧みなステップでロングゲインにつなげるプレーが目立つ。

第5週ラムズ戦では序盤に痛いファンブルを犯して干されるシーンもあったが、その後ふたたび2番手の座を取り戻している。パスキャッチは16回112ydsと地味な数字で、キックオフリターン31回平均21.6yds(最長35yds)の成績は大いに物足りない。パスキャッチやブリッツのピックアップなどを磨いて、3rdダウンバックとして活用したいところだ。テキサンズ入団時の3年契約があと1年残っており、来年RFAとなる予定。

ノア・ヘロン Noah Herron

パッカーズで2年目。グリーンが欠場した第5週には20回106ydsの活躍を見せたが、やはり2番手としては物足りず、主に3rdダウンバックとしてプレーした。ブロッキングやパスキャッチが上手い器用な選手なので使い勝手は良いが、あまりにもスピードがなさすぎる。ドロープレーやパスキャッチで10yds前後ゲインするもののわずかに1stダウンに足りないシーンが多く、トニー・フィッシャー(昨春ラムズに移籍)とはかなり力の差があった。

P.J.ポープ P.J. Pope

ドラフト外ルーキーとしてベアーズのプラクティス・スクワッドにいたが、10月末にパッカーズに加入。しかし出場はわずか1試合(スペシャルチームのみ)であとは全てインアクティブ。それでも、貴重なロースター枠を使って残したということは、それなりに光るものがあるのだろう。(入団時の記事

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