グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2007年2月18日

シーズン総括と展望 QB編

ファーヴの現役続行が決まり、今年もQB陣に大きな補強がないことは確定的となった。ロジャースはまだファーヴを脅かすだけのものを見せていないが、今夏のキャンプやプレシーズンゲームで後継者としての存在感を示すことができるかどうか。ドラフト中位以降でQB指名の可能性はあるが、ケガ人が出ない限りベテランの控えQBを獲ることはないだろう。

ブレット・ファーヴ Brett Favre

2005年ほどではないにしろ、未熟なOL陣とレシーバー不足に苦しめられ、13年ぶりにTD数が20を割り込んだ。ランが出ないために3rdダウンロングが多く、頼りないレシーバーばかりのため投げる相手はWRドライバーばかり。パス試投数はキャリア最多、逆にパス成功率はキャリア最低の56%となった。2005年にはリーグ最多の29INTを喫したが、新コーチ陣の説得が奏功して無謀なプレーが(彼なりに)減り、18INTと落ち着いた。

この2年間の低迷は、脇役たちの力不足によるところが大きいのは衆目の一致するところ。スタッツ的には平凡でも、彼ならではの好プレーを随所で見せていて、QBロジャースへの世代交代を求める声が今年は全く出てこない。将来性のありそうなルーキーOLたちが順調に成長するとして、今オフの課題はスキルポジションの強化。NFL31位だったレッドゾーン成功率を上げるためにも、RB/WR/TEの武器を増やして得点力をアップしたいところ。

アーロン・ロジャース Aaron Rodgers

1巡指名QBも、控えで3年目を迎える。ペイトリオッツ戦でファーヴが途中退場し昨年唯一の出番となったが、そこで左足を骨折してシーズンエンド。1年目と比べてかなり成長したと言われるが、ファーヴとの実力差が非常に大きいのは確かだ。世代交代論が出てこないのは、ファーヴの偉大さとともにロジャース自身の責任でもある。今年の夏はさらに成長したところを見せて、彼としては来年こそファーヴを引退に追い込まなければならない。

なかなか出番が来ないとはいえ、QBというポジションに限っては控え経験が成長の糧になっていくもの。NFLの歴史が示しているように、QBが早く実戦投入されたために潰れることはよくあるが、遅すぎたために花が咲かないことはない。また、(ファーヴが来年か再来年引退したとして)OL陣が成長したところでバトンタッチを受けられそうなのも、かえって好都合かもしれない。

イングル・マーティン Ingle Martin

昨年のドラフト5巡指名選手も1年目はオフェンス習得に手間取り、十分なポテンシャルを見せることができなかった。強肩が売り物だが、コントロールが安定しない。それでも昨季はロースター入りできたが、今年もキャンプでモタつくようだと3番手の座も危うくなる。ドラフトでQB指名の可能性もあり、そうでなくとも若手どうしの3番手争いに勝たなければならないだろう。

トッド・バウマン Todd Bouman

第11週でQBロジャースが骨折したため、セインツ時代にマッカーシーHCの下でプレーした経験を買われ、急きょ2番手として契約。さいわい出番は全くなかった。34歳という年齢もあり、再契約はなさそう。

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