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Packers - 49ers Notebook
グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2006年12月12日
- マイク・マッカーシーHC。「我々にとってこの1ヶ月はつらく厳しいものだったが、選手たちはちゃんと準備し、練習し、結束を保っている。そのことはこのチームの人格面を示している。諦めずに頑張り続けている選手たちを誇りに思う。今日はここで素晴らしい勝利を手にすることができた。今季の我々は、何とかアウェーゲームでの課題を克服することはできている。あとは、ホームゲームを何とかしなければ」
- 昨年はマイク・ノーランHCの下で49ersのOCを務めたマッカーシーHCにとって、サンフランシスコで勝ちたいという気持ちは並々ならぬものがあったようだ。「土曜夜のミーティングで彼は、『嘘を言うつもりはない。これは大事なゲームなんだ』と自分に言い聞かせるように言った。この古巣に戻って勝ちたかったんだ。僕らもそれはよく分かっていた。彼に勝利をプレゼントしようというのが僕らの気持ちだった」とLBニック・バーネット。
- QBブレット・ファーヴ。「水曜日のミーティングで、マッカーシーHCはこれ以上ないってほどシンプルな表現をしたんだ。『来年はここにいられない選手もいることだろう。残れるか残れないかは、これからの試合での君たちのプレーや練習内容や準備の仕方にかかっている』ってね。これ以外に選手たちに言うことがあるだろうか?と僕も思ったよ」
- QBブレット・ファーヴ。「チャンピオンシップ・ゲームじゃないし、プレーオフ・ゲームでもない。でも、1つの勝利に感謝する気持ちが、僕はだんだんと強くなってきている。勝って当然と思っていた時期もあるけれど、今では1つ勝つことが大変になってきているからね。バカなことを言っていると思われるかもしれないが、これまでのどの勝利にも負けないほど、今日の勝利は大きな意味がある。今の状況を考えるとね」 「今日のような試合をすると、あと10年でも出来そうな気がしてくる。先週のような試合の後では、最初のバスで帰りたくなるけど。今日のような試合の後なら、正しいことを言い、正しい行動をするのがより容易になるものだ。家に帰って、『よし、これなら当分はやれるぞ』とひとりごとを言ったりね」
- ホームでの惨敗から立て直したことについて、ジャゴジンスキーOC。「先週はじっくりとした話し合いをいくつも行った。不満をぶちまけるものでもないし、怒鳴って活を入れるものでもなかった。自分たちの現状はこうだ、と再確認するものだった。いくつものフィルムを使って、自分たちがこれまでにした良いプレー、正しいプレーを見せた。自信とは、成功を繰り返すことで付いていくものだ。これまで、ウチの選手たちがいいプレーをしなかったわけじゃない。ただもっとコンスタントにする必要があるだけだ。選手たちはしっかりした人間性を持っているから、諦めずに戦い続けてくれているのだと思う」
- 2人のフルバックをRBの前に置くヘビーなパッケージを含めて、今回は頻繁に選手を入れ替え、フォーメーション・チェンジも多かった。前半に5回、後半に4回行った2FBフォーメーションで、RBグリーンは7回28yds、RBモレンシーは2回11yds。最悪でも必ず3ydsは出せていた。1人のFBが最初は右タックルの横(つまりTEの位置)にセットし、それからRBの前にシフトするパターンもあった。「一番最近にゲームプランに組み込んだことだ。私がアトランタ時代にやったもので、いい結果を出せていた。1人がバックサイドでカットオフ・ブロックをして、もう1人がリードブロッカーとなる」とジャゴジンスキーOCは説明している。
- 今季はパスプロを重視して7マン・プロテクションを多用し、そのことが戦術の幅を狭めている面があったが、今回はパスラッシュを恐れず、積極的にダウンフィールドを攻めた。「今日はこれまでよりも、(7人でなく)6人のプロテクションを多くし、ダウンフィールドへのパスを少し増やした。それが非常に上手く行ったようだ。最初から4レシーバー・セットを多用した。ラインマンも多少は経験を積んで成熟し、少しずつよくなっているので、ちょっとぐらい厳しい目にあってもパスプロが大丈夫になってきている」とジャゴジンスキーOC。
- 9回160ydsの大活躍を見せたWRドナルド・ドライバー。「ペイトリオッツが僕を徹底マークして成功して以来、どのチームも同じようにしてきたけど、今日の49ersはもう少しCBを信用していたようだった。ダブルチームしてきたプレーでは、他の選手がいい仕事をしてくれた。特にルヴェル・マーティンへのタッチダウンはそうだね。オンフェンシブラインのブロックもよくて、ブレットに投げる時間を与えてくれた」
- 試合を決めたWRドライバーへの68ydsTDパスのJournal Sentinel紙による図解はこちら。2TEフォーメーションでTEドナルド・リーをワイドにセットさせ、プライマリー・ターゲットはTEフランクスだったようだ。フランクス、ドライバーと2回ポンプフェイクを入れるうちにSローマンを縦に抜いたドライバーに、思い切ってロングパス。30yds付近でキャッチしたドライバーが、あとは個人技でタックルを振り払いながらエンドゾーンへ。
- 超ワイドオープンだったWRルヴェル・マーティンへの36ydsTDパスは、WRグレッグ・ジェニングスが必死でマーティンを指し示してくれたおかげだった。「グレッグは本当にセンスのいい選手だ。フィールドを走りながら、ワイドオープンのチームメイトを指差す選手なんて見たことがないよ」とQBファーヴ。プレーアクションから左にロールしたQBファーヴは、まずショート・フラットのWRドライバーを見たがダブルカバーされていた。次にWRジェニングスを見たら、エンドゾーンのWRマーティンを指していたので、かなり無理な体勢だったが思いっきり投げた。「あれだけオープンだと、オーバースローもアンダースローも許されない。信じないかもしれないが、僕にとって今季で一番難しいパスだった」
- 最初のシリーズでは、複数のミスタックルによりRBフランク・ゴアの一発72ydsランを許したが、CBアル・ハリスが必死に後ろから追いかけて自陣2ヤードで外に押し出した。その後49ers側の反則もあってタッチダウンを逃れたことで、序盤の流れを大きく引き寄せることができたが、CBハリスのあのタックルがなければ試合はどうなっていたか分からない。
- 最初に72ydsランを許したあと、アーリー・ダウンの右DEにはDEバジャ=ビアミラに代わってDTカレン・ジェンキンズが入ることが多くなり、その後はラン23回68yds(平均2.95yds)に抑えることに成功した。ここまで12試合は全体の77%のスナップに出場してきたDEバジャ=ビアミラだが、今回は47.3%の26スナップに留まった。「今後もこういったことは続けていくつもりだ。相手ブロックを受け止められる、サイズのある選手。いろんな選手の組み合わせをね」とマッカーシーHC。DTピケットも、「カビーアに休息を与えることはチームにとって大きな助けになると思う。彼は240ポンド台しかなくて、350ポンドのヤツを1日中相手にしなきゃならないんだから」
- DEバジャ=ビアミラに代わって右DEで多くをプレーしたDTカレン・ジェンキンズ。「すごく気持ちよかったよ。最近はDEをやっていなかったし、いろいろと過去の記憶を呼び戻しながらやっていた。ランプレーでは、動きを読むことに慣れなきゃいけない。インサイドでは、全てがもっと速いから。足首の痛みはかなりあるけど、今季はまあこのままだろう」
- DEキャンプマンの休息を増やすという噂もあったが、けっきょく1プレーしか休まず、ルーキーのDEジェイソン・ハンターはスペシャルチームのみの出場に終わった。
- 先発両CBのパスカバレッジがパス守備向上の最大の要因かもしれない。CBアル・ハリスはWRバトルにマッチアップしてわずかパスキャッチ1回11ydsに抑え、CBチャールズ・ウッドソンはWRブライアントにマッチアップして1回39yds。
- CBチャールズ・ウッドソンは、エンドゾーンへのロングパスをきっちり防いだ際に肩から落下して一時退場したが、後半の初めから復帰。ケガの多さが懸念された大型補強だったが、今季はいくつものケガに悩まされながらここまで全試合に先発出場している。「どうしてやれるのか分からないよ。彼は深刻なケガをかかえながらシーズンのほとんどを過ごしているのに、プレーはどんどんよくなっているんだから」とDTコーリー・ウィリアムズ。ウッドソン本人は、「正直、今季はもうダメだと思ったこともあった。ここまで休まずに来れたことに自分でも驚いてる」と率直に語っている。「マッカーシーHCが練習を休ませてくれてるのが大きいんだ。出られそうもないと思う週が何度もあったけど、水・木と休ませてくれて、金曜だけ練習に出ることによって欠場せずに済んでいる。コーチに感謝してるよ」
- 第3Q、相手に傾きかけた流れを引き戻したのはSニック・コリンズのインターセプトだった。QBアレックス・スミスはランフェイクから右にロールし、TEヴァーノン・デイヴィスへ投げたが短すぎ、そこにコリンズが飛び込んだ。「TEデイヴィスはオープンで、QBの判断自体は間違ってなかった。でもQBにプレッシャーをかけたから、僕がレシーバーの前にアンダーカットする時間ができた」
- LB A.J.ホークはプロ入り初インターセプト。「素晴らしいプレーだった。ウィンストン(モスLBコーチ)はずっと彼らとあの練習を続けていたのだ。(TEデイヴィスをカバーして)振り向いた瞬間のことだった。いいパスだったが、彼が見事に空中でもぎ取ってくれた」とサンダースDC。
- これまでのキックオフリターンユニットではRBモレンシーとRBヘロンが横に並んでいたが、今回はヘロンがラインの直後に付き、FBヘンダーソンがリードブロッカーとしてモレンシーの前に付いた。マイク・ストックSTコーチによると、これはKジョー・ネドニーの得意とするサプライズ・オンサイドキックに備えての措置だという。「ネドニーは今季2回もサプライズ・オンサイドキックを成功させているから、それだけはさせないためだ。彼は完璧な技術を持っていて、ディープに蹴るような動きで10ydsのオンサイドを蹴るから、いつ来るかわからない」
- 6巡ルーキーのSタイロン・カルヴァーが今季初めてアクティブ登録から外れ、Sチャーリー・ペプラーが控えセーフティ兼スペシャルチーマーとして出場した。カルヴァーに何かケガがあったのか、プレー内容の評価が下がったのか。
- RBアーマン・グリーンはパッカーズで通算67タッチダウンとなり、WRスターリング・シャープを抜いて球団史上3位に。1位はWRドン・ハトソンの105回、2位はRBジム・テイラーの91回。
- QBブレット・ファーヴは、プレーオフを含め49ersに対して11勝1敗となった。唯一の敗戦は、ホルムグレンHCのグリーンベイ最後の試合ともなった1998年のプレーオフ。QBスティーヴ・ヤングからWRテレル・オーウェンスに逆転TDを許した試合だ。「得意な相手ということでは、シカゴ戦も以前はさんざんそう言われたからね・・・。49ers戦だって、彼らが(モンタナやヤングのいた)全盛期に当たっていたら、話は別だったはずさ。今の49ersもタレントはたくさんいてポテンシャルは大きい」
- QBファーヴがいわゆる"Fireman's Carry"をしてWRドライバーを祝福するのはこれが3回目(写真)。ドライバーの方も慣れてきて、ふわっと浮くように体を預けるようになってきた。「最高に楽しい。だって、彼の伝説の一部になりたいというのが僕の望みなんだから。これでもう3回目だ。素晴らしいことだよ」とドライバー。
- 復帰が見込まれたTEデヴィッド・マーティン(わき腹)だが、試合前のウォームアップでの試運転も行わず、欠場が決定している。動くことはできても試合でのヒットに耐えられない、と判断されたのか。
- CBパトリック・デンディは数週間前に脱臼した指を再び痛めた。
- かつてパッカーズと49ersの両方でプレーした元QBスティーヴ・ボノがスタジアムを訪れ、試合前にはブレット・ファーヴとも旧交を温めていた。