グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2006年2月17日

シーズン総括と展望 QB編

ランオフェンスの大不振、パスプロテクションの悪化、エースWRウォーカーの開幕戦での戦線離脱。さらにRB/WR/TEたちの負傷欠場が増える一方となり、シーズンが深まるほどファーヴのプレー内容は悪化していった。一人相撲、無謀なプレーが明らかに増え、わずかな勝利のチャンスさえインターセプトで失ってしまうことの繰り返し。彼のメンタル面をしっかりコントロールできない首脳陣への批判も高まり、ヘッドコーチ解任の一因にもなったことだろう。

ファーヴの引退問題が今オフの最大の注目点なのは言うまでもない。プレーオフに出場した昨年や一昨年でさえ(後の告白によると)引退の一歩手前まで気持ちが行ってことを考えると、これほどつらいシーズンを過ごした彼が再びチームを率いる気持ちになってくれるのか、悲観的な見方も多い。引退した場合は昨年の1巡指名QBロジャースが昇格するが、キャンプやプレシーズンで目覚しい活躍を見せたわけでもなく、「まだまだファーヴの方がずっと良い」というのが地元メディアの見方。

来季のパッカーズにいることが確定しているのはロジャースだけで、全てはファーヴの引退問題が決着してから。引退の場合、ある程度実績のある2番手QB候補をFAで補強する可能性は高く、またドラフトで指名する可能性も出てくる。

ブレット・ファーヴ Brett Favre

オフェンスの主力選手が1人消え2人消え、信頼できるレシーバーはWRドライバーとFBヘンダーソンだけだった。「自分がやらねば」の気持ちが強すぎて悪い方向に行ったのは明らかだが、実際彼がやらねば勝利のチャンスなどない試合ばかり。ポケットでの身のこなしなどフィジカル面ではむしろ前年あたりよりも鋭くなっており、そちらを心配する声はほとんどない。

というわけで、現役続行への障害はモーティベーション。続行の場合、周囲のタレントレベルを向上させ、ファーヴの試合中のメンタルを安定させることが新コーチ陣の大きな課題となるだろう。

アーロン・ロジャース Aaron Rodgers

昨年の1巡指名QBで、ファーヴの後継者となる路線は決まっている。昨夏はクレイグ・ノールよりは上ということを見せただけで、実力でファーヴの地位を脅かすことは全く出来ていない。終盤まで競った試合ばかりだったため出番がほとんどなく、レギュラーシーズンでの経験は積めなかった。発言はどれも極めて殊勝で、未来のリーダーとしてのフィールド外でのテストには合格していると言えそう。

クレイグ・ノール Craig Nall

毎年しぶとく3番手に残ってきた彼も、4年目を終えてもうじきFAとなる。かつてのハッセルベックのようにプレシーズンで活躍して他チームからの興味を惹くようなこともできておらず、今年はどこに移籍しても2番手を争うのがせいぜいだろう。そこそこ動けて、肩もまずまず。ウェストコーストオフェンス経験のある若い控えQBを望むチームなら、安価で1年契約してくれるかもしれない。パッカーズでも、ファーヴが引退した場合は2番手を争うチャンスがあるかも。

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