グリーンベイ・パッカーズ ニュース
2006年1月 5日
マイク・シャーマン解任直後から始まっている新ヘッドコーチ選びだが、非常に口の堅いテッド・トンプソンGMだけに情報は少ない。「オフェンス系の候補に傾いている」という情報や、「シャーマンに欠けていたエネルギッシュで外向的なタイプを望んでいる」という見方も多い。じっさい名前の挙がった候補者を見ると、NFLでのヘッドコーチ経験のない若いコーチがほとんど。Journal
Sentinel紙のクリフ・クリストルは、トンプソンGMには「意中の人」は特になさそうだ、と書いているが、Press-Gazette紙のロブ・デモフスキーが得た内部情報(らしきもの)によると、1人か2人の最有力候補がいるとのこと。
なお、規定によりプレーオフ進出チームのコーチとの面接はバイウィークの1週目(つまり今週かスーパーボウルの前々週)にしか許されず、それ以外は各球団のシーズン終了を待つしかない。下記リストの中でプレーオフに進むのはティム・ルイス(NYG)、ロン・リヴェラ(CHI)、それにスティーラーズの2人。4人の中で今週バイウィークなのはベアーズのリヴェラだけで、他の候補との面接は早くても来週となる。
現在取り沙汰されている候補は以下のリストの通り。
- イーグルスのブラッド・チルドレスOC(49歳)はすでにヴァイキングスとの面接を終え、早ければ水曜日にもパッカーズの面接を受ける見込み。アンディ・リードHCの下でウェストコースト経験も豊富。ウィスコンシン大では7年にわたってQBコーチやOCを務めた。
- ジャイアンツのティム・ルイスDC(44歳)は、1983年にパッカーズから1巡指名された優秀なCBで通算16INTを挙げたが、プロ4年目途中の首のケガで引退を強いられた。スティーラーズのDBコーチからDCに昇格、昨季からジャイアンツに移っている。
- カレッジで最も注目されているのはアイオワ大のカーク・フェレンツHC(50歳)。優れた攻守ラインマンを輩出することで知られ、タフで規律のしっかりしたチーム作りは評価が高い。レイヴンズ(および前身のブラウンズ)でOLコーチの経験もある。2012年までの長期契約を結んでおりアイオワを離れる可能性は低いと見られているが、「パッカーズのヘッドコーチ職は彼のドリーム・ジョブ」との噂もある。ウィスコンシン大と同カンファレンスのためパッカーズファンも同大を見慣れており、現時点では最も人気が高いようだ。
- 現パッカーズDCのジム・ベイツ(59歳)も候補に入っており、来週後半に面接を受ける予定。わずか1年でパッカーズ守備をNFL7位に引き上げた手腕に加え、選手たちからもヘッドコーチ就任を強く支持する声が多い。2004年には7試合にわたってドルフィンズの暫定ヘッドコーチを務めいい仕事をした実績があるが、年齢は大きなネック。
- ベアーズのロン・リヴェラDC(44歳)と面接を行う許可をトンプソンGMはベアーズから取り付けたとのこと。リヴェラはベアーズの先発LBとして活躍し、テレビ/ラジオ解説者を経て1997年からイーグルスのアシスタント・コーチに。昨季から古巣ベアーズのDCに就任し、今季NFL2位のディフェンス構築に成功している。
- ブラウンズのモーリス・カーソンOC(44歳)とも面接の日程を調整中。現役時代はジャイアンツでブロッキングFBとしてスーパーボウル制覇に貢献。引退後もペイトリオッツやジェッツでパーセルズの愛弟子としてコーチ修業を積み、2002年からはライオンズ、カウボーイズ、ブラウンズでOCを務めている。
- ダラスの地元紙によると、パッカーズはカウボーイズのアシスタントHCのショーン・ペイトン(42歳)についても面接の許可を受けたとのこと。ペイトンは1997年から2年間はイーグルスでQBコーチ、ジャイアンツではQBコーチからOCに昇格してスーパーボウル進出にも貢献。2003年からカウボーイズに移っている。
- 情報筋によると、スティーラーズのケン・ウィゼンハントOC(43歳)やラス・グリムOLコーチにも興味を示し、プレーオフが終わりしだい面接を行う方向とのこと。ワイゼンハントはファルコンズなど4球団でTE/Hバックとしてプレーした。1997年からレイヴンズでTEコーチ、ブラウンズでSTコーチ、ジェッツとスティーラーズでTEコーチ。昨季からOCに昇格している。
- スティーラーズのラス・グリムOLコーチ(46歳)は、現役時代レッドスキンズで先発ガードとして11シーズン活躍し、3回のスーパーボウル制覇、プロボウル選出も4回。1997年から古巣レッドスキンズで4年間OLコーチを務めたあとスティーラーズに移り、強力OL作りに貢献している。昨季からはアシスタントHCの肩書きも加わった。
- チャージャーズのキャム・キャメロンOC(44歳)についてもトンプソンGMは興味を示しているらしい。レッドスキンズWRコーチのあと、1997年には36歳の若さでインディアナ大のヘッドコーチに。2002年からチャージャーズのOCを務め、ここ2年連続でNFL10位のオフェンス構築に成功している。
- チャージャーズのウェイド・フィリップスDC(58歳)が水曜日にパッカーズの面接を受けるという情報もある。ブロンコスとビルズでヘッドコーチを経験したが、優れたDCであるわりにHCとしての評価は低い。彼の父で名コーチのバム・フィリップスはテッド・トンプソンGMの恩師であり、今でも毎年家を訪問して数日過ごすよき友人。これはトンプソンが恩師に配慮した形式的な面接かもしれない。
- これまでのところ、パッカーズはスティーヴ・マリウッチ(元ライオンズHC)、ジム・ファッセル(元ジャイアンツHC・現レイヴンズOC)、ゲイリー・キュービアック(ブロンコスOC)に対して興味を示した様子はないとのこと。今後はわからないが。