グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2005年7月24日

ロースター展望 S編

確固たるスターターがおらず、NFLでも屈指と言われる弱体ユニット。昨年はシャーパーのケガに加えローマンが次第にスランプに陥り、ディフェンス不振(相手QBの平均レーティング99.1)の最大の要因となってしまった。今年は超高給のシャーパーを放出し、FAでフリーマンとリトルを安価で獲得、ドラフトでは2巡・4巡で補強した。ディフェンスの方針がコロコロ変わったことが昨季のスランプの原因だと指摘する声も多く、新コーチ陣による立て直しに期待がかかる。

ロースター枠は、DB全体で通常9人。多い年で10人。セーフティは4人が普通だ。両先発とも未定で、完全にオープンな競争がキャンプでは繰り広げられる。2巡・4巡指名ルーキーを解雇するとは考えにくいので、ベテランのフリーマン、リトル、ローマンの中から1人が脱落することになりそう。2巡指名のコリンズをCB扱いにする場合は、セーフティをもう1人残せる。

アーテュロ・フリーマン Arturo Freeman

プロ6年目の28歳。サウスカロライナ大から2000年の5巡指名でドルフィンズ入りし、ジム・ベイツDCの元でずっとプレーしてきた。3年目に先発SSとなったが、翌年にはサミー・ナイトの加入で控えに。昨季半ばにベイツDCがHC代行になると再びスターターに昇格し、4INTの活躍を見せた。スピードがあってカバー能力は高いが、これまでのプレー内容は不安定で、コンスタントな活躍ができるかが課題。

ベイツDCのシステムに馴染んでいることもあって、ミニキャンプ2回を終えてスターター争いを一歩リードしている。

アール・リトル Earl Little

プロ8年目の32歳。マイアミ大からドラフト外でセインツ入りし、プラクティス・スクワッドを経て2年目にロースター入り。翌年にはブラウンズに移り、プロ4年目でついにスターターの座をつかんだ。昨季途中で先発降格となったのはデイヴィスHCとの不和のせいとも言われるが、「スピードが衰えたので当然」と見る向きもある。上記のフリーマンとよく似たFSタイプで、ドラフト外からの叩き上げだけにしっかりしたプロフェッショナリズムがある。

セーフティ陣で最も経験豊富な通算52試合先発。公式デプスチャートではSSのスターターとしてフリーマンと併記されているが、ベイツDCのシステムではFSとSSの区別がほとんどないとのこと。上記フリーマンがスターター争いをリードしているため、リトルとローマンの敗れた方がチームを去る、と見てよさそうだ。

マーク・ローマン Mark Roman

プロ6年目の28歳。ルイジアナ州立大から2000年のドラフト2巡でベンガルズ入りし、最初の2年はCB、3年目からFSに。昨年FAとなり、安価な3年契約でパッカーズ入りした。先発SSとしてプレーしたが、シーズンが深まるほどスランプがひどくなり、合計18ミスタックル。「派手なプレーはないがタックルのしっかりした堅実なタイプ」という前評判を完全に裏切った。INTもファンブルフォース/リカバーもなし。

ニック・コリンズ Nick Collins

今年のドラフト2巡指名で、ベスーン・クックマン大から入団。詳しくはルーキー紹介参照のこと。40yds走4.37秒と、SだけでなくCBとしても上位クラスの素晴らしいスピードを持つ。1年目からスターターとなる可能性は十分ある、とコーチ陣は言うが、ディビジョンI-AA出身、それにあまり学習能力の高いタイプではなさそうで、即戦力と期待するのは無理かも。S/CB兼任となっており、セーフティ修業がうまく行かなければニッケルバックあたりでの起用もありうる。

マーヴィール・アンダーウッド Marviel Underwood

サンディエゴ州立大から、今年のドラフト4巡指名で入団。詳しくはルーキー紹介参照のこと。上記のコリンズがCBとSを行ったり来たりしていたのとは違い、セーフティ専門で3年間の先発経験がある。身長5フィート10(178cm)と小さくスクリメージ近くでのプレーは得意ではないが、4.3秒台のスピードがあり守備範囲が広い。コリンズよりもこちらの方が即戦力だろうと見る記者もいる。

トッド・フランツ Todd Franz

タルサ大から、2000年のドラフト5巡でライオンズ入りしたが開幕前に解雇され、ブラウンズに移って2年間、主にスペシャルチームでプレー。2002年にはパッカーズのプラクティス・スクワッドからロースターに昇格し、2試合にリリーフ出場した。その後レッドスキンズに移り、2003年には2試合に先発、スペシャルチームタックルを21回決める活躍を見せた。今春FAとなってパッカーズに戻ってきたが、ルーキー2人がドラフト指名されたこともあり、開幕ロースター入りは望み薄だ。

ジュリアス・カリー Julius Curry

ミシガン大から、2003年のドラフト外でベアーズ入りしたが開幕ロースターに残れず、ライオンズのプラクティス・スクワッドからロースターに昇格して3試合に出場。昨年はパッカーズのプラクティス・スクワッドにいた。最近は、不動産取引で5万ドルをある女性から騙し取ったとして訴追されている。

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