グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2005年5月30日

6月1日とデッドマネー

毎年6月になると、サラリーキャップ対策のため(用語集参照)、高給取りのベテラン選手が放出されてくることが多い。契約の残っている選手を解雇すると、契約ボーナスの未消化分を一気にキャップに計上しなければならないが、6月1日以降まで待って解雇すれば、2年以上契約の残っていた選手のキャップヒット分を2年に分けて計上することができる。今年はまるでロースターに残っているかのように契約ボーナスの1年分を計上し、来年に残り全額を計上するのだ。

むろん、できることなら翌年に悪影響を残さずにやり繰りできればその方がいい。苦い薬を一気に飲み干すようなものだ。しかし今年のキャップがどうしても苦しければ、来年に回さざるをえない。こうして、前年の夏に解雇した選手の分が、今年のキャップに"Dead Money"(用語集参照)として残ってしまうことになる。

昨年のパッカーズは、6月にDEジョー・ジョンソン、7月にDEジャマール・レイノルズを解雇した。さらに今春解雇したFSシャーパーとOGウォールのデッドマネーが約$6.3ミリオンにも上るため、今季のパッカーズのデッドマネー総額は$11ミリオン超。昨年のデッドマネーはリーグ最低額クラスだったが、今年はそのしわ寄せが来ているとも言える。以下の表では、10万ドル以上の高額デッドマネーを残した選手だけを取り上げた。合計額は、他の細かい選手も含めてのもの。

2005 Packers Dead Money
Pos. Name Dead Money 備考
DE Joe Johnson 3,250,004 2002年に$33ミリオンの6年契約。2004年6月に解雇
DE Jamal Reynolds 1,300,000 2001年ドラフト1巡10位。2004年7月に解雇
OG Mike Wahle 1,125,000 2005年3月に解雇
S Darren Sharper 5,266,666 減俸を拒否し2005年3月に解雇
LB Hannibal Navies 249,168 今春オプションを行使せず、いったん解雇の形に。その後再契約した
    $11,465,611  

最近はどのチームもサラリーキャップ管理に慎重になっているため、以前のように6月1日になったからといってガンガン大物がFA市場に放出されてくることはなさそうだ。今年のパッカーズが大物を解雇するとすれば、DTクリディアス・ハントではないかと見られている。ただし、解雇するとしても、キャンプでの頑張りっぷりを見極めてからのことになるため、6月に入ってすぐということはない。解雇した場合、来年のサラリーキャップには$3.6ミリオンのデッドマネーができる見込み。

カテゴリ : Contract/Personnel