グリーンベイ・パッカーズ ニュース

2005年4月 7日

ニーズ分析 オフェンス編 2

エースTEババ・フランクスをトランジション指名し、仮にキープした状態が続いているが、今のところ獲得に乗り出すチームは現れていない。長期契約を結ぶには6月半ばまで待たなければならないルールになっており、それ以外には他チームからのオファーにマッチする形しかない。現状では$6ミリオンほどキャップに余裕があるため、よほど高額なオファーでない限り対抗できそうで、なおさら他チームが手を出しにくくなっているのかも。

フランクスをこのままキープできれば昨年並みの戦力となるが、若手の押し上げが欲しいところ。デヴィッド・マーティンとベン・スティールはスピードのあるレシービングTEで、2年目のマキューはブロッキングに優れる。ロースター枠は通常3人で、上記の3人プラスルーキーで控えの2人枠を争うことになる。よほど魅力的な素材であればドラフト上位指名もあるかもしれないが、中位以降の指名が現実的か。

OT タックル

左タックルのチャド・クリフトンと右タックルのマーク・タウシャーでスターターは万全。クリフトンのパスプロテクションは非常に安定しているし、タウシャーも昨季はESPNのオールプロに選ばれたほど。右タックルの控えはケヴィン・バリーで問題ないが、左タックルの控えはこの2年ほど手薄だ。実質2番手LTを兼ねていたLGウォールも移籍してしまった。デプスチャート上はブラッド・ベデルが2番手LTとなるのだろうが、クリフトンが負傷した場合は、タウシャーを左タックルに回し、バリーを右タックルで先発させるのが現実的かもしれない。

かつてのウォールが左タックルで失敗し左ガードで再生したように、先発タックルとして失敗してもガードとしてなら使えることが多い。その逆は非常に少ない。下記のように先発ガードが2人抜けたが、ガードが本職の選手をドラフト上位で指名するよりも、「ガードもできそうなタックル」を獲る可能性は高い。ロースター枠は、OL全体で9人、タックルはだいたい4人。

OG ガード

プロボウル級の左右両ガード、LGマイク・ウォールとRGマルコ・リヴェラが高額契約で移籍し、オフェンスでは最重要補強ポイント。昨年並の戦力を保つのはどだい無理な話で、そこそこ穴が空かない程度で我慢しつつ、若手の成長に期待する他ない。じっさい、ウォールもリヴェラもそのようにして一流ガードに成長してきた。

ここまでFA市場で動きが少ないながら、ガードの補強にはトンプソン新GMが最も力を入れてきた。ペイトリオッツで元2巡指名ながら毎年ケガに泣いてきたエイドリアン・クレムと、プロ11年目のマット・オドワイヤーを安価で獲得。今のところ、クレムが左ガード、オドワイヤーが右ガードでスターターの最有力候補とされているが、どちらが左でどちらが右かはまだ流動的。グレイ・ルーガマーは今度はガードで先発の座を争うが、センターが本職で、先発ガードとしてはかなり物足りない。

彼らとスターターの座を争うのが、右タックルが本職のケヴィン・バリー(RG候補)、いまNFLヨーロッパで左タックルをやっているスティーヴ・モーリー(LG候補)、それに昨季プラクティス・スクワッドだったアトラス・ヘリオンあたり。ドラフトでは上位指名の可能性が高いが、「タックル」の項で述べたように、必ずしもガードが本職の選手である必要はない。センターのデプスは十分あるので、ガード/センター兼用の選手よりは、ガード/タックル兼用の選手が望ましい。ロースター枠はOL全体で9人、ガードとセンター合わせてだいたい5人。

C センター

プロボウル級のマイク・フラナガンがケガから復帰してくれば、先発・控えとも全く問題ない。控えは、昨季11試合に先発したグレイ・ルーガマーと、昨年の7巡指名スコット・ウェルズ。ウェルズはルーキーながら2試合に先発し、大過なく務めた。センターの控えが2人もいるのは少し贅沢なので、今年はウェルズを2番手とし、ルーガマーはガードとしてダメなら解雇するつもりかもしれない。ウェルズが控えガードとしても計算できるぐらいに成長すれば、試合当日の45人枠をより柔軟に使えるようになる。

フラナガンは来年FAとなるが、彼とは何としてでも契約延長するだろう。もし今年センターをドラフト指名するようなことがあれば、フラナガンの離脱に備えているということになる。

カテゴリ : Draft