ライオンズのマリウッチHCは先週、寒冷地に慣れない自軍のルーキーたちのために、アイス・スクレイパー(車のウィンドウに付いた氷や雪をこそげ落とすやつ)をプレゼントした。グリーンベイでQBコーチをしていた時代に、教え子のファーヴと付き合った経験から身についた知恵なのだという。
12月のある日、若き日のブレット・ファーヴが、ディナーに招待されてマリウッチ家にやってきた。吹雪だというのに、この南部男はTシャツに短パンにサンダル、といういでたち。さて帰る段になったとき、ファーヴの車には10センチも雪が積もり、彼は雪を落とすブラシもスクレイパーも持っていなかった。「これは見ものだ・・・」とマリウッチは妻ゲイルと話しながら家の中から見守っていた。
ファーヴがどうするかと思いきや、彼は雪を落とさないまま車に乗り込むと、窓を下げて首をそこから突き出し、そのまま運転して家に帰って行ったのだ。「私は怒鳴りながら道を追いかけたが、彼は構わずに行ってしまった。彼にはスクレイパーが必要だった。だからルーキーたちにやる必要があるんだよ」とマリウッチHC。